熊坂てつ 議会レポ−ト


2008年7月発行 第51号
<WEB版>

      建設が進む 新郷土資料館

平成19年から、約4億3千万円(予算総額)をかけて建設が始まった新郷土資料館が、県立あいかわ公園にその姿を現してきました。(7月4日撮影)




新郷土資料館の建設は、地域に残された歴史・文化遺産や郷土資料などの地域資源を後世に伝えるとともに、町の自然、伝統技術などを紹介、展示することにより、情報の発信、町の理解、都市住民との交流を図るためといわれていますが、、、そのために必要な巨額な財政投資とその効果に疑問を感じている町民も少なくありません。

展示資料等の製作費に 9,849万円!

5月22日、新郷土資料館に展示する資料(模型、レプリカ、写真パネル、映像など)や展示器材(展示台やケースなど)の入札が行われ、(株)トリアド工房(八王子市)が9,849万円で落札しました。



常設展示室のイメージ図
議会に提出された資料の一部を修正


<展示の主な内容>

◆ エントランスホールにステゴドンゾウの全身骨格レプリカを展示

◆ 常設展示室 13のテーマに分類

大地の由来(化石・岩石の標本)、中津川の岸辺、里山の自然(中津渓谷や里山に生きる動物や植物の姿)、川の恵みと災い(アユなどの川漁と漁具および水害の写真)、その他八菅山の修験道や三増合戦、半原の撚糸や中津ボウキ、海底の和紙など、「映像コーナー」では町の歴史を動画で紹介



 ◆ 一 般 質 問 ◆

6月議会では、いままで疑問に思っていた町の政策や事業について、「公共政策のあり方」という視点から町長の考えを質しました。



その1
電動式生ごみ処理機

<てつ>
平成13年より、電動式生ごみ処理機に対する助成制度が始まりました。ごみの減量化・再資源化は重要であり、積極的に推進すべきです。しかし、そのために貴重な電気エネルギーを使うのは問題があります。石油を燃やして発電する際、大量の二酸化炭素が空気中に放出されます。

 ごみを減らすという目的はよくても、そのための手段に問題があります。生ごみ処理には、微生物を利用した方法など、電気を使わない方法もあります。行政としては、環境に優しい方法を進めるべきです。

 電動式生ごみ処理機に対する補助金の支給は、結果的に地球温暖化を進めることにもなり、公的機関である行政が、貴重な税金を使って行う事業ではないと思います。


<町長>
本町では、これまでコンポストの購入に対する補助を実施してきましたが、アパートなどにお住まいの方が利用できないことから、平成13年より電動式生ごみ処理機、平成19年には密閉式生ごみ処理容器(EM菌)の購入に対しても補助しております。

生ごみを収集所に出さないことにより、焼却に伴うCO2排出を削減できることは勿論のこと、ごみにしない、ごみを出さない取り組みを通じて、地球温暖化や循環型社会についての理解を深め、みずから行動に移すことにより、地域住民全体が暮らしを見直す意識や行動への動機づけとなるなどの波及効果が期待されます。

循環型社会の形成や地球温暖化等々、総体的に考えますと、様々なご意見もあろうかと思いますが、本町の生活環境の向上に、この補助事業が効果を上げていると考えています。




<てつ>
最初に電動式生ごみ処理機を購入された方は、もう7年たっているが、その後、どんなふうにお使いになっているのか、追跡調査を実施されたことはありますか。

<環境課長>
追跡調査については、しておりません。


数年前、国民生活センターが行った調査によれば、消費者825人中、電動式生ごみ処理機を使っている人は74人、そのうち半数近くの36人が途中で使うのをやめていたという。臭いが気になるとか、虫がわくとか、処理物が多くて家庭で処理できないなどがその理由。困ったのは、メーカーのフォローが不十分で、生ごみ処理機が壊れたときに、アフターケアをちゃんとしてくれない、直してもらうところがなくて困ってしまったとか、いろんな意見が出されたようです。


<てつのコメント>

電動式生ごみ処理機は温室効果ガスの発生量が多く、焼却施設で処理した方が環境負荷が少ないという研究結果もあります。いくらごみ減量化とはいえ、生ごみの処理にまで貴重な電気エネルギーを使うという発想にもともと無理があるのではないでしょうか。




その2
紙おむつ支給事業


<てつ>
平成19年より、子育て世帯に対する経済的負担の軽減策として、第2子以降のお子さんを出産された世帯に対し、1年間紙おむつを支給する事業が始まりました。利用者も多く、とても喜ばれていると聞いていますが、一つ問題があります。

それは、紙おむつは便利ですが、使い捨てで、布おむつのように再利用ができないことです。ごみとして排出され、美化プラントで焼却処理されます。当然、地球温暖化につながる二酸化炭素が発生します。行政として、環境に優しい布おむつを奨励するならともかく、いくら子育て支援のためとはいえ、税金を使って紙おむつを支給するのは公共政策の在り方として疑問に思います。


<町長>
平成18年、子育て中の親と町長との懇談会において、紙おむつ支給の強い要望をいただいたことから、政策的なことも視野に入れ、経費的にも安く、衛生的にもすぐれ、また子供の発育にもよい紙おむつを支給することにしました。

近年、多くの親御さんが、ともに働きながら子育てをしている中で、子育ての経済的負担の軽減と支援をする上で、現状では紙おむつの支給が最善の方法と考えています。

しかし、ごみの減量化や地球温暖化防止も大変重要であると認識をしておりますので、今後、布おむつについても研究したいと考えています。


公共政策としての評価

1番目(最善)は、布おむつの支給。理由は、環境と子育ての一石二鳥で、相乗効果が期待できるから。ごみの減量化と同時に子育て支援ができます。政策としてのレベルが高い。(税金を使うなら志を高く持ってほしい)

2番目(次善)は現金給付。現金なら、布おむつ派のお母さんにも喜ばれます。経済的な負担の軽減なら、そのものスバリ、現金給付が一番です。児童手当に上乗せして支給すれば、申請・認可・支給という作業も不要で、そのための内部管理コストも削減できます。

3番目が紙おむつの支給。しかし、布おむつも選択できるといい。行政が一方的に紙おむつと決めてしまうと、環境のことを考えて、布おむつを使おうと思っている人が排除されてしまうのは公共政策として問題がある。



<布おむつのレンタルサービス>

愛川町の近くに布おむつのレンタルサービスをしている会社があります。名前は「ケー・デー・エス」(厚木市上依知2979-1)。
病院・産院の新生児用に使われているものと同じおむつを、週1〜2回決った曜日に配達・回収してくれます。


ドイツのミュンヘンでは


ビールで有名なドイツのミュンヘンでは、ごみとして出される使用済みの紙おむつの量が、1年間で1万トンにもなるそうです。
そこで、市は環境政策(子育て支援じゃありません)として、布おむつを使う家庭に月額5,000円を支給しているそうです。


後期高齢者(長寿)医療制度
本当に保険料負担は増えたのか?

4月から始まった後期高齢者(長寿)医療が不人気だ。テレビ、新聞でも「お年寄りいじめ」の制度だと袋叩きにされた。ある政党のことばを借りれば、現代版「うばすて山」だそうだ。しかし、本当だろうか? いままでと比べて保険料の負担が増えたというが、実際、町の国保医療課に行って調べてみた。以下が75歳以上の方の比較表である。

保険料の比較
年金収入 国 保 後期高齢者 比 較
単身世帯 79万円 38,100円 12,000円 △26,100円
201万円 96,400円 67,600円 △28,800円
夫婦世帯 79万円 46,100円 24,000円 △22,100円
201万円 116,400円 99,500円 △16,900円
*高額所得者の中には保険料が上がった人もいるかも知れないが、多くの方が負担減になっているはず。本町の場合、国民健康保険の資産割を廃止したが、それでも保険料を下げることができたのは、新しい医療制度のお陰げでもある。(国保への交付金が増えた!)


最低賃金改定等についての陳情

6月議会に向けて、最低賃金の改定に関する陳情が連合神奈川(厚木愛甲地区)から提出されました。議会運営委員会では、陳情の取り扱いについて意見がわかれ、議会で審議すべきか否か、採決の結果は賛否同数。委員長の判断により机上配布となりました。

*机上配布 陳情書のコピーは各議員に配布するが、議会として陳情の審査はしない。

この委員長の判断については異論があります。なぜなら、こうした場合、委員長の判断は「個人」としてより「委員長」としての考えを優先しなければならないと思うからです。議会が審議機関であり、言論の府であるなら、陳情を委員会に付託して審議することの不利益はありません。むしろ、審議するのが議会の役割りであり、結果的にそれを放棄するような判断を委員長が下したことはとても残念に思います。

ちなみに、厚木市議会も相模原市議会もこの陳情を採択し、意見書を国に提出しています。(全員賛成)


学校裏サイトのいじめ

最近は、学校のいじめもバーチャルなインターネット空間を舞台にして行われるようになりました。ネット上に学校掲示板(裏サイト)を開設し、友だちや先生の悪口を書き込んだり、中には「キモイ」「うざい」などの誹謗・中傷や「死ね」「消えろ」「殺す」などの暴力表現もあるという。

教育委員会の調査によると、本町では平成18年に中学校6件、19年に小学校2件あったが、学校関係者の努力により現在では削除されたり、閉鎖されているという。


町議会を傍聴して

久しぶりに議会を傍聴しました。改選後の初議会12月は傍聴者で一杯だったのに。6月議会の一般質問、2日目午後、傍聴者はたったの2人。閑散としていました。傍聴者が少ないせいか、議場もだれた感じでした。質問者だけが一生懸命。他の議員は居眠りする人、あくびする人、議員同士で話をする人。世の中政治不安で、年寄りの井戸端会議までが、年金や後期高齢者医療制度の話になっているというのに、なんとのどかな議会でしょう!

お願いします! 当選した時の、町をよくしたい、住民の安心安全を願う気持ちを思い出してください。(HP掲示板への投稿より)