熊坂てつ 議会レポ−ト


2008年4月発行 第50号
<WEB版>

会派代表質問
       平成20年度予算を問う

「民主みらい」を代表して、町長の施政方針と新年度予算について質問しました。

1.格差社会と町民の負担増について
平成18年から始まった税制改革により、町民の暮らしはますます苦しくなっています。また、ニート、フリーターなどワーキング・プアの問題も深刻になってきています。新年度予算には、こうした現実をどう反映したか。

2.自治基本条例と参加・協働の視点について

3.温暖化防止など環境という視点から事業の見直し・再チェックをどう行ったか。

4.会派「民主みらい」が強く要請してきた5つの事業について

@少人数クラスの実施
A魅力ある学校づくり事業の予算の増額
Bレスパイトサービスの実施
C障害者福祉手当の増額
D医療と保健・福祉の連携

5.「自治体間競争」について
本町の独自性を追求する試みは、新年度予算のどこに現れているか。

6.消防の広域化について
広域的な連携が必要だとしても、「自治体消防の原則」を堅持し、その上に立った連携・協力をめざすべきであると考えるがどうか。


長すぎる答弁

いつも丁寧な答弁する町長が、今回の代表質問ではそれに輪をかけて長あ〜い長あ〜い答弁をしました。愛政クラブへの答弁は45分もかかり、これまでの最長を記録しました。
他の会派への答弁も軒並み長時間に及び、再質問の時間が20分を切るところが続出しました。これでは、せっかくの代表質問が議論らしい議論もできずとても残念でした。


変更されたごみ処理広域化計画

これまで厚木市、愛川町、清川村はごみ処理広域化に取り組んできました。当初の計画では、平成24年までには新しいごみ処理施設を建設し、広域処理を開始することになっていました。

ところが、厚木市に設置することになっているごみ処理施設の候補地がいまだ決らず、計画は暗礁にのりあげてしまいました。そこで、計画の変更が必要になったわけですが、主なポイントは。

@広域処理の開始は、当初の計画通り平成24年度からとする。ただし、新しい施設の建設が間に合わないので、厚木市環境センターを利用する。

A新たに建設する施設は、候補地の選定状況を考慮して、平成32年度の稼働開始を目標とする。

つまり、平成23年度までは、いままで通り美化プラントでごみ処理をすることになりますが、平成24年度からは、愛川町のごみも厚木市の環境センターへ運んで燃やすことになります。

なお、ごみの分別方法が違うので、家庭系ごみの分別区分が最も細分化されている厚木市をベースに、平成24年度までに統一を図るとされています。


 ◆ 一 般 質 問 ◆

その1
小規模多機能型居宅介護施設


ここ数年、特別養護老人ホームなどの待機者は増える一方です。しかし、特養ホームなど介護施設を新たにつくることは巨額の財政投資が必要になるため、とても期待できる状況にありません。

そこで、今回も小規模多機能型居宅介護施設(*)を取り上げました。12月議会では、必要性は認識しているが、採算面で問題があり難しいという素っ気ない答弁だったからです。

*通いを中心に、お年寄りの状態や希望に応じて泊まりと訪問を随時組み合わせて提供する新しいタイプの施設です。


<答弁>
小規模多機能型居宅介護など地域密着型介護サービスへの意向を持つ事業者の新規参入を促してまいりたい。

<質問>
では、特別養護老人ホームの在待機者は何人か? また、どのくらい待ったら施設に入所できるのか?

<答弁>
平成19年10月1日現在、119人いらっしゃいます。それから、介護度3から5の方で、志田山ホーム、ミノワホームに申し込まれて入所された方の平均は、約1年半ぐらいと聞いております。

<質問>
ではそういう状況の中で、近い将来、新しい特別養護老人ホームが本町にできる見通しはあるのか?

<答弁>
近々という短い期間の中では、現在ないと考えております。

<質問>
では、町は入所を待っている人をどうされるのか。待機者をゼロにしようというお考えはないのか?

<答弁>
待機者ゼロは可能というよりも大変難しい問題です。しかし、町内の施設以外でも入所が可能ですので、近隣市町村と連携し、広域的に考えていきたい。

<質問>
何か、とてもゼロにはできないと。最初からあきらめちゃっているみたいな、そんなニュアンスの答弁でしたが、待機をされている方にとっては切実な問題ですよ、これは。
しかも、これからは要介護4と5の割合を増やしていく方針なので、ますます入所が難しくなる。しかも、特養ホームはできない、入所希望者は増える一方、、、一体どうするんですか。
だから、私は「在宅を支える最後の切り札」といわれている小規模多機能型居宅介護施設に取り組んでほしいと言っている。

<答弁>
地域で高齢者を支える地域密着型サービスですね、これは必要であると考えています。単独での採算が厳しいことから、幅広く新規参入を促しております。

<質問>
ところで、小規模多機能というサービスを町民の皆さんはご存じなのでしょうか。

<答弁>
すべての隅々まで周知、浸透しているとは思っていませんが、広報などで案内充実をしていきたい。

<質問>
例えば「この指と〜まれ」を始められた惣万さんとか、近隣で小規模多機能にかかわっている方をお呼びして、講演会やシンポジウムなどを開催したらどうか?

<答弁>
シンポジウムの開催につきましては、貴重な意見としてとらえております。

<まとめ>
そういった声が町民の方から出るかもしれませんが、ぜひ町も積極的に協力していただきたい。


小規模多機能型のモデル

小規模多機能型居宅介護施設のモデルになったのは、富山県の惣万佳代子さんという方が同僚の看護師さん3人とともに始めた「この指と〜まれ」というデイケアハウスだと言われています。
介護が必要なお年寄りだけではなく、障害を持った人や赤ちゃんや子供たちも受け入れて、家族的な雰囲気の中で認知症の高齢者が子供の面倒を見たり、あるいは最初は利用者だった障害を持つ青年がスタッフとして働くようになったりして、お互いを支え合いながら一日を過ごしています。


愛川町にも
グループホーム

愛川町にもやっと高齢者のグループホームができることになりました。場所は半原の細野地区。敷地面積は  2階建てで、18人の利用が可能です。

名前は「愛川さくらグループホーム」。事業者は厚木で老人保健施設「さくら」を経営している 。3月21日に開かれた介護保険運営協議会で設置が承認されました。

これまで、グループホームについては町内数か所で話がありましたが、いずれもさまざまな事情から地元の理解が得られず、計画が頓挫してしまった経緯があります。これからますます高齢化が進むことを考えると、地域に無くてはならない施設です。地域に開かれた運営を期待します。



その2
国保税の課税方式


本町では、これまで国保税の資産割に対する課税が適切に行われてこなかったことが、過日、新聞、テレビなどで報道され、町民の皆さんは大きなショックを受けました。

共同名義の固定資産税については実態の把握が難しく、課税が困難であることから、町は平成20年度から資産割を廃止する考えを示しました。そして、課税方式をこれまでの4方式(所得割、資産割、均等割、世帯割)から資産割を除いた3方式に改めることにしました。

固定資産税に対して、さらに37.5%もの税率をかける国保の資産割については、以前から税金の二重取りという指摘もあり、資産だけあって所得のない人にとっては重い負担となっていたことから、廃止するのは当然です。

しかし、この際、もう一歩踏み込んで、国保の課税方式について考えていただきたかったと思います。今回の改正では、均等割と世帯割については従来通りそのままです。(金額はアップしますが)

何が問題かといえば、核家族や高齢化が進み、世帯の人数が減少の一途にあるからです。すでに世帯の平均人数は2人を切っています。

ところが、本町の場合、均等割21,200円と世帯割25,400円で、世帯割の金額の方が高くなっています。これでは、一人暮らしのお年寄りの方などはたまりません。

なので、いきなり世帯割をなくのではなく、少しずつ世帯割の金額を減らしていく。例えば、小金井や国分寺など東京の市部では1,000円台のところが多く、1,000円、2,000円というところもあります。世帯割がないところすらあります。

将来的には国民健康保険もいずれ広域化されていくと思います。同時に課税方式も所得割と均等割の2方式に移行していく可能性が非常に高い。4月から始まる後期高齢者医療にも世帯割はありません。介護保険はちょっと方式が違いますが、やはり世帯割はありません。

だからといって、いますぐ国保の世帯割を廃止することは現実的ではありません。そういう動向、大きな流れの中で、将来を見据えつつ、世帯割と均等割の比率を徐々に変えていく。世帯割の比率を減らして、均等割の比率を増やしていくという考え方が大切だと思います。


特別職の給与の減額
これで責任をとったことになるのか?

本町では、今年になってたて続けに不祥事がおきました。国民健康保険の課税漏れと臨時職員の雇用保険加入漏れがそれで、いずれも新聞等で報道されました。まことに不名誉なことであり、行政を管理監督する立場にある町長はその責任をとって給与の1/10を2か月間、そして副町長と収入役は1か月間減額することになりました。

しかし、雇用保険の問題にしても、募集に際して、雇用保険や社会保険の適用の有無を、求人情報として、最初から、明記しておけばいいだけの話であって、民間企業だったら、どこでもやっている、そんな簡単なことすらやってこなかった町役場の体質が問題です。

また、共有名義の固定資産税に対する課税漏れについても、決して担当者が知らなかったわけではありません。良くないことを承知の上で、課税してこなかったのです。

以前、私は、ある町民の方から、国保の資産割課税に関して、共有名義のものは課税がされず不公平ではないかというお手紙をいただいたことがあります。早速、是正するよう、担当課長に申し入れましたが、是正はされず、そのまま放置されてしまいました。

また、肝心の監査も、機能しませんでした。この間ずっと、何十年もの間、国保の課税漏れを指摘することができませんでした。これもひどい話です。この際、監査のやり方も、根本から見直すべきではないでしょうか。


絶好のチャンス


今回の事件を契機にそうした役場の体質を変えていただきたい。特別職の給与の減額より、こちらの方がはるかに重要です。いま変えなかったら永久に変わりません。

再発防止に関しては、管理職だけでなく、全庁的に取り組んでいただきたい。職員参加で、一般の職員からも意見を募って、役場の中の改革・改善に取り組んでいただきたい。

この際、住民参加と協働のまちづくりを、まず、足もとの役場の中から実践していただきたいと思います。

職員ひとりひとりが、自治基本条例の理念を、しっかりと理解して、日常の業務や職場の改善の中で生かしていくことができれば、すばらしい職場になると思いますし、と同時に、住民サービスも向上すると思います。私も、議員として、そうした活動に参加させていただけたら幸いです。


ご存知ですか裁判員制度

最近ときどき裁判員制度が話題になりますが、ご存知でしたか、この制度が来年5月までにスタートすることを。

殺人や強盗致死傷、放火などの重大な刑事事件が対象で、1事件当たり裁判員6人と裁判官3人で審議することになります。

ところで、この裁判員候補予定者をどうやって選ぶかご存知ですか。実は、町の選挙管理委員会が選挙人名簿の中から毎年くじで選ぶことになります。

神奈川県では、横浜地方裁判所と横浜地裁小田原支部がありますが、本町を含む相模川以西の18市町村が小田原支部の管轄になります。

裁判員候補者の予定数は、裁判所が扱う事件数と市町村の選挙人名簿登録者数の割合によって決まり、1事件当たり必要とされる裁判員候補者は100人程度とされています。小田原支部の年間事件数は、平均31件ほどだそうです。そのため、年間3,100人ほどの候補者が必要になります。

そこで、小田原支部管内の選挙人に占める本町の割合ですが、3.4%だそうです。つまり、3,100人の3.4%、年間で105人ほどの候補者が選定されることになりそうです。