熊坂てつ 議会レポ−ト


2007年9月発行 第48号
<WEB版>

決意をあらたに 4期目にチャレンジ!

議会活動3期12年の実績と経験を活かし、
これからも愛川町のために全力投球します!


<一般質問>

平成12年4月、介護保険制度がスタートしてからすでに7年が経過しました。この間、本町における65歳以上の高齢者は4,858人から7,143人へと2,285人も増加、また、要支援・要介護認定者の数も400人から890人へと倍増しています。

しかし、在宅では相変わらず家族の介護に依存しており、また、特別養護老人ホームを希望しながら入所できない待機者の数はついに100人を突破しました。

そこで、家族介護に依存した現状を正当に評価し、それに対する現金給付も可能とする制度の見直しを提案しました。


<会派代表質問>

会派「みらい」を代表して18年度決算に対する代表質問を行いました。

質問のポイントは、税制改正による住民の負担増と社会格差への町の取り組みです。18年度は、65歳以上の高齢者が直撃を受けました。特に年金生活者は、介護保険料などもあわせると10万円以上の負担増になる人も少なくなく、悲鳴にも似た声が聞かれました。

それに対して、行政が補正予算を組むなどして、何か支援の手を差し伸べたのかといえば、答えは「ノー」です。

町民の負担増はそのまま町の財布の中にはいりますが、住民サービスの向上につながらなければ、町民はとられただけ損です。こうした点を議会がしっかりチェックしなければ、納税者は浮かばれないと改めて痛感しました。



病院誘致と議会のチェック機能

6月議会で、病院用地の無償貸付には議会の議決が必要だと私が強く主張したことから、町は9月議会にそのための議案を提出しました。

いくら町に病院が必要だからといって、町長の独断でそれを行うのは議会を無視した行動です。

いくら町が北部病院を「公共的団体」と言い張っても、民間の医療法人に過ぎない以上、世間では通用しない理屈です。

もし、町長の独断で行えば、なぜ町は北部病院を優遇するのか、不公平ではないかといわれたとき困ります。そのとき、議会の議決があれば、それは住民の意思であると説明できるのです。

しかし、議会としては、無償貸付が議案として出されれば、あらゆる角度からそれをチェックしなくてはなりません。

将来にわたって町全体の利益を考え、病院経営が難しい時代においては特にそのためのリスク管理もふくめた提案をするのが住民代表の議会の役目です。

確かに、一般質問などでの政策提案も大事ですが、それ以上に首長の独走をチェックする議会の役割りがますます重要になってきています。


これまでの4年間 ―てつの議会発言集―



2003年

入札談合問題 (11月臨時議会)

11月7日、町に談合情報が寄せられ、当日執行される予定であった公共下水道整備工事の入札が中止になりました。議会としてもこれを放置することはできないと考え、11月26日に開かれた臨時議会で緊急質問を行い、談合情報対応マニュアルの見直し・強化と入札監視委員会の設置を提案しました。



2004年

政治倫理の確立に関する決議(1月臨時議会)

昨年12月、議員有志の忘年会に出席した2人の議員が酒気帯び運転で警察に摘発され辞職に追い込まれたことから、1月14日、井上、小林両議員と「政治倫理の確立に関する決議」を提案、1月19日に開かれた臨時議会において全会一致で可決されました。


愛川町自治基本条例(案)(3月議会)

政策の立案や開かれた議会など議会に関する条文を充実させるとともに、町長の多選を自粛する条文も盛り込みました。
第17条 (町長の在任期間)
町長の職に一人の者が長期間にわたって就くことによる弊害を防ぐため、町長の職にある者は、連続して3期を超えて在任することのないよう努めるものとする。


町政への住民参加の推進に関する条例(案

郷土資料館などについて住民アンケートの実施ができる条文を盛り込みました。
第5条 (住民意向調査)
町長は、町政に係る重要な事項について、住民の意向を知る必要がある場合は、住民意向調査を実施することができる。
2 住民は、町政の重要な施策又は課題について、住民意向調査の実施を町長に求めることができる。


助役、収入役の廃止(9月議会)

これからの行財政運営を考えた時、小手先の改革ではなく大胆な制度改革が不可欠。その第一歩として、助役、収入役の廃止を提案しました。


郷土資料館(12月議会) 

町は、県立あいかわ公園に新郷土資料館をつくることを議会に提案しました。
それに対して私は、郷土資料館は新しく施設を建設するのではなく、半原の繊維会館を利用することを提案しました。そうすれば既存の施設の有効活用ができるし、また、管理運営も繊維会館にお願いできます。町にとっても繊維産業界にとってもメリットがある話です。
私の提案に対して町長は明言を避けました。


議員定数の削減(12月議会)

議員定数の削減を求める陳情(3名削減して定数を16名とする)の採決が行われ、私だけがこれに賛成しました。



2005年

地域医療の充実 (6月議会)

愛川町は厚木市の6分の1のベッド数しかなく、県央地域の中でも最下位。交通の便が悪い上に近くに病院がないという悲しむべき現状を踏まえ、以下の提案をしました。

@ 総合病院の誘致はベッド数の問題があって難しいなら、春日台病院の移転も含めて考えるべきではないか、役場の周辺に。
A その際、保健センターの建て替え計画がすでにあるので、これとドッキングさせて、病院と保健センターの施設を一体的に考えていく。
B さらに、介護保険法の改正で地域包括支援センターが新しく創設されるので、これもその中に入れる。将来、障害者の福祉も地域包括支援センターが担う可能性が高い。
C また、サービスを利用するためには交通のアクセスがどうしても必要なので、その拠点(役場周辺)を中心にした愛川町の交通ネットワークも同時に整備していく。


幣山下平線
経済効果があるって本当? (9月議会)

幣山下平線はかけたお金の3倍の経済効果があるといいます。本当でしょうか。

町は、この道路ができれば国道412号の交通量が1日当たり3000台(13.6%)、県道相模原大磯線が1日当たり2500台(13.3%)減ると予想しています。それに伴い混雑が緩和され、その効果が30年間では金額にすると約100億円。かかったお金(35億円)でそれを割ると3という数字が出てきます。これが経済効果3倍の根拠です。

しかし、412号線の交通量が本当に3000台も減るでしょうか。相模原大磯線の10台に1台が幣山下平線を走るとは思われません。

ましてや本町には、相模原市や厚木市のような深刻な交通渋滞があるわけでもなく、目をみはるような効果は期待できません。

この際、しばらく工事を中止して、根本のところから計画を考え直した方がいいと思います。



2006年

町長の高額退職金 (6月議会)

一般の職員とは異なり、町長など特別職には1期4年ごとに高額の退職金が支給をされています。民間企業の中には役員の退職慰労金を廃止したところも多い。この際見直すべきではないかと町長に質しました。

町長の答弁(要旨)

私自身、特別職の退職金は、一般職の退職手当とは異なり、行政運営の責任者として、任期中の労苦と貢献に報いるための報償の後払い的な手当であり、任期満了を区切りとして支払われる退職手当は極めて合理的と考えている。

てつのコメント

支給率を下げたのは評価するが、金額は厚木市長(1532万)とほとんど同じだ。これでは改革になっていない。
また、任期中の功績・功労に対する報償だといいつつ、その金額が一律で、はじめから決まっているのはおかしい。
任期ごとに報酬審議会にかけ、答申を得てから、議会に提案し、議会の議決で支給するのが理にかなっています。



2007年

6月議会で、町長は、誘致が決った北部病院に対して建設用地を無償で貸付けることを表明、しかも、それに対して議会の議決は考えていないと答弁したことから、私は反論しました。

(仮称)愛川病院・愛川クリニックの完成予想図

建設予定地は文化会館北側。病院は5階・クリニックは2階建て。
予定病床数は150床、診療科目は内科・外科・整形外科など12科目。


土地の無償貸付

もし、北部病院が日赤やJA厚生連のような公的医療機関なら「公共的団体」として議会の議決なしに無償で貸付けることも可能です。しかし、単なる民間の医療法人に過ぎません。突然、春日台病院が閉鎖され、新病院の誘致は喫緊の課題であり、町民の悲願でもあります。しかし、いかなる事情があるにせよ、北部病院が町の条例に規定する「公共的団体」に該当しない以上、議会の議決なしに、土地の無償貸付はできません。

基本的に、私は無償貸付に反対ではありません。しかし、議会制民主主義のルールに従って進めていただきたい。

あえて、ここで議会に提案される際のポイントを述べておきます。現状は、公的医療機関ではないことから、できるだけそれに近いものにしていく取り組みが必要です。

@そのための一歩として、(仮称)愛川病院運営協議会の設置
A自治法157条における「公共的団体」の位置づけを明確にすること、すなわち、病院の経営内容の公開や町長の調査と監査権の明確化
B北部病院には、いずれ、できるだけ早い時期に、社会医療法人へと移行していただくこと。

そうすれば、名実共に、公益性も高まり、行政のチェックもしっかり行えることになります。

以上のような議論を踏まえ、町は、9月議会で議会の議決を求めることになりました。


百年先を見据えたまちづくり

先日、「愛川町をこよなく愛する1町民」の方からお手紙をいただきました。愛川町の将来を考える上でとても示唆に富む内容です。ぜひご一読ください。

愛川町に住んでいて感じることは、自然があり、生活基盤施設も一応整っており、住みやすい町と思っていましたが、隣の相模原では、平成22年4月の政令指定都市を目指して動き出しているとのこと。相模原市は、津久井郡4町と合併をし、最終目標である政令指定都市の移行を揚げ、新市長のもと、市民と行政のパートナーシップにより自立した拠点性のある住みよいまちを目指して検討が進められていると新聞で知りました。

愛川町はどうでしょうか。生活基盤は一応整っていますが、少子高齢化や社会情勢の変化など今後対応していくためには、人口4万人の町では厳しい状況ではないでしょうか。

鉄道がない愛川町では、今後の人口減少社会の中で若者は都会に住み、残された住民はお年寄りばかりとなり、町の活性化が大きな課題となるものと考えられます。拠点性を持った自立都市になるためには、鉄道の建設か新交通システムの導入を図り、流入人口を高めていかなければ人口減少社会では生き残れないのではないかと思っています。

そこでお願いがあります。相模原市で進めている「小田急多摩線の乗り入れ」と「新交通システム」を愛川町まで敷設して社会基盤施設の強化を図ってもらいたいと思っています。

そのためには、政令指定都市を3年後に目指している相模原市との「合併」を進めていくことが必要と考えますがいかがでしょうか。

相模原市は(中略)聞くところによると愛川町との合併を最初は考えていたとのことです。内陸工業団地が魅力なのかも知れません。県の合併の枠組みの中では愛川町は厚木市と清川村となっているようですが、相模原と厚木では人口も都市力も大きな差があると思いますし、生活圏もいまや愛川の方は、相模原へ通勤や通学、買い物など多く利用されてきていると思います。

50年先100年先を見据えたまちづくりを考えるときであり、それが政治だと思います。新病院の誘致や住民参加自治条例など愛川町も頑張っていることは否定しませんが、長年住んでみて、一番欲しいものは「鉄道」だと冒頭に書きましたが、まさに今が天の時と思います。

(中略)

どうか「鉄道の敷設」、「新交通システム」、「自立性のあるまちづくり」、「政令指定都市」等ご賢察の上、相模原との「合併」の議論、協議を来る町議選においても政策提言としてお取り扱いくださいますようよろしくお願いします。


<てつのコメント>

100年先を見据えたまちづくりには相模原と合併して政令指定都市の「まち」になり、鉄道を敷いて利便性を高め、自立性のあるまちづくりを進めることが肝要であるというご意見です。

確かに、これは鉄道のない愛川町にとって有力な考え方であると思います。相模補給廠の一部返還によって、小田急多摩線の延伸が現実のものになってきました。相模原から上溝へ、そして田名から愛川町へと更なる延伸を期待する声も強くなってきています。

その声を相模原市との合併によってより強力なものにし、愛川町の悲願でもある鉄道の敷設を実現したいと考えるのはごく自然な考え方です。

私もこの考え方に基本的に賛成しますが、問題は仮定(合併)と結論(鉄道)がそのままイコールでつながるかどうか、です。それをつなげるのが「政治」だと言ってしまえばそれまでですが、政治が「現実」の諸要素の集大成でもあることを併せて考えれば、現実的なアプローチもまた不可欠です。

大事なことは、愛川町がどちらの方向に進むにせよ、こうした意見・提言に耳を閉ざすことなく、われわれ皆で大いに議論することだと思います。(町も議会も消極的なのは残念です)