熊坂てつ 議会レポ−ト
2004年7月発行 第35号
<WEB版>
馬渡橋の早期架け替えに関する意見書は否決!

馬渡橋 1926年(大正15年)竣工
78年が経過して老朽化が進み、早期の架け替えが望まれている。

じつは賛成なのになぜか反対?

何とも奇妙なことが起こりました。誰もが全員賛成だと思っていた「馬渡橋の早期架け替えに関する意見書」が、議会最終日(6/16)に賛成少数で否決されてしまったのです。賛成したのは私をふくめて、たったの4人、議長を除く他の12人の議員は全員反対でした。

しかし、委員会の審議や本会議での討論を聞く限り、反対の人も、馬渡橋の早期架け替えには基本的には賛成なのです。だったら、当然、賛成のはずなのですが、それが賛成でないところに、何か複雑なものを感じます。

反対の討論を聞いていても、なぜ反対なのか、一向に理解できません。馬渡橋の架け替えには、県の財政や地権者の問題など、いろいろ問題・課題が多いということはわかります。しかし、だからといって早期架け替えが不要だということにはなりません。むしろ、早くそういう問題を解決して、早期に架け替えてほしいというのが、地域住民の願いではないでしょうか。

委員会の反対討論でも以下のように述べられています。

「馬渡橋は、(中略)重要な橋であることは十分理解しており、一日も早く橋の架け替えを要望するのは山々でありますが、山積している問題を解決しなければ地域住民の納得できる橋はできないと思います。」(そのために、つまり、町や県をバックアップするために意見書を出すのです。)

「町でもいろいろと国や県に土木要望をしていると思いますが、(中略)、優先順位やバランスなども考え、要望しているものと思います。今ここで町や地元の意思も確認せず、議会独自で意見書を提出したら、町も県も困惑するものと思います。」(???)

これまで町は地元の意思(=早期架け替え)をくんで、何度も県に要望してきているのです。「今ここで町や地元の意思も確認せず」というのは、どういう意味なのでしょうか。まったくわかりません。

「議会独自で意見書を提出したら、町も県も困惑する」というけど、本当でしょうか。むしろ、逆ではないでしょうか。議会の意見書はきっと強力な援護射撃になるはずです。いままで議会はそうした行動をとったことはありませんでした。そして、県への要望は町に任せていました。「山積している問題を解決」するためには、いまこそ議会がアクションを起こすべきです。いつまでも町に任せていてはいけません。

私も討論で言いました。早期架け替えに反対ならともかく、賛成なら意見書に反対するのはおかしいって。でも、結局、否決されてしまいました。多数決でね。

しかし、反対した人たちは、どこまで議会がそれを否決することの意味(影響も含めて)を考えたのでしょうか。

町も、馬渡橋の早期架け替えについては、毎年、県に要望しています。また、知事にも町長が直接会って要望しています。

にもかかわらず、議会が反対の意思表示をしたとなると、一体、町や県は今回の議会の決定をどう思いどう受け止めるでしょうか。それこそ、「町も県も困惑するものと思います。」


<一般質問>

助役・収入役の廃止について

<てつ>  市町村合併が全国的に進む中、助役や収入役を廃止するケースが増えている。本町おいても、これからの行財政運営を考えたとき、大胆な制度改革が不可欠だと考える。その第一歩として、まず助役・収入役の廃止から取り組んだからどうか。

<町長> 全国町村会によると、昨年4月1日現在、全国に2,513の町村があり、助役を廃止している町村が13、収入役を廃止している町村は280、助役・収入役の両方を置かない町村は2となっている。また、助役2人制をとっている町村は56あり、全国町村の約9割は助役・収入役を置いている状況にある。

助役・収入役を置かないのは、それぞれの町村の各首長の考え方であろうが、それを行政改革の視点である人件費の抑制や組織のスリム化という部分で判断するのはいかがなものか。

 本町は、平成14年度歳入歳出決算において、全国2,513町村の中で上位から35番目のランクに位置している。財政規模的にも大きく、今後、行政需要が高度・多様化する中、町長を補佐する助役の配置は必要である。

 また、収入役についても、全国的にも高い予算規模を持ち、県央の中核都市として発展してきた本町にあって、ペイオフ対策や決算の調製、さらには基金管理や公金支出という重責を考えると、今後も収入役を置いていく必要がある。

<てつ> 先ほど、去年の4月1日現在の町村の状況について説明があったが、今年3月の最新データがある。それによると、1割じゃなくて、3割、1、000を超える自治体が助役、収入役を置かないという。

すぐ近くの相模湖町でも、去年、収入役を廃止された。財政的な理由ではないかと思うが、しかし、それだけではないはず。あくまでも必要があるかないかの議論をきちんとしなくちゃいけない。

先ほど町長、愛川町は町村では上から35番目で、規模も大きい。行政需要も大きいし、両方とも必要だと言われた。しかし、この3月、自治法の改正で、10万人未満の市では収入役を置かなくてもいいことになったが、これに対してどう思うか。

<町長> ちょうど今、合併が全国的に相当進んでいて、任期を迎えた助役・収入役については再任、選任しない町村が多くなってきている。国の方でも合併の促進をしている関係から、法の改正をされたものと思う。

<てつ> ちょっと私の認識とは違う。確かに合併問題もあるが、なぜ合併なのかといえば、やっぱり財政問題がある。合併するか否かにかかわらず、業務の見直し組織の見直しは避けられない。そこからこの助役・収入役の廃止が出てきている。

助役か収入役を廃止すれば1,000万円以上の新たな財源が生まれる。私は、それを将来のための政策研究に使ってもらいたいと思っている。ぜひ、町長にしっかり考えていただきたい。


管理職定年制度について
 
<てつ> 管理職定年制度は、民間企業では一般常識である。
今後、団塊の世代が大量に管理職の年齢に達したとき、これまでの役職人事のやり方では対応できなくなるのは明白である。そこで、管理職定年制度を導入したらどうか。

<町長> 民間企業では、関連会社への出向や、専門性を生かした社内処遇により対応できる大規模な企業において実施されている。

県内では、大和市や海老名市、綾瀬市が実施している。いずれも58歳をもって役職を解き、役職定年後の職位を参与または副参与とするものである。

しかし、中高年層職員の意識改革にはメリットがある一方、管理職の意欲低下や能力のある管理職が役職を外れることにより組織力が低下すること、また職場の人間関係に支障を来して住民サービスに影響が出るなどのデメリットもある。

本町では、勤続20年以上で、かつ年齢が45歳以上の職員を対象として勧奨退職制度を設けていることから、現時点では導入の考えはない。


55歳昇給停止について

<てつ> 本町においては58歳が昇給停止のラインである。これを55歳まで引き下げる考えはないか。

<町長> 国家公務員は、55歳昇給停止が平成17年度から完全実施されることになっている。神奈川県は平成21年度、横浜市は平成23年度、川崎市は平成20年度から55歳に引き下げる予定である。残りの35市町村では、茅ケ崎市が56歳、他の30市町村が58歳、昇給停止がないのが4市町ある。

本町では、58歳だが、56歳以上にあっては昇給期間を18月に延伸する措置をとっている。今後、県内市町村の動向なども踏まえて、職員組合との十分な協議を行いつつ研究して行きたい。


職員の高齢化と年功序列型の人事システム

<てつ> 今、町には部長級の職員が9人、課長級が28人いる。それに対して、ポストの数は20。つまり、ポストにつけない職員が8人いることになる。この先、5年先、10年先、一体どうなっていくのか。シミュレーションはしているのか。

<総務部長> 将来的にも現段階の基準を目安として考えている。部長級は2%程度、また、課長級は7%から8%の範囲にとどめたい。

<てつ> もう1つ、人件費のコスト。これの5年先、10年先のシミュレーションは。

<総務部長> 人事院勧告より毎年給与の削減がされている状況の中でのシミュレーションは難しい。

<てつ>じゃ、人件費のコストじゃなくて、55歳以上の職員数の推移について。今、55歳以上は33人ですね。これが5年後は55人、10年後は79人になる。つまり、5年後はいまの166%、10年後は239%になる。この数字を見ても人件費コストが高まると予想される。
人事制度の面については、平成8年に行革大綱がつくられてから、今まで、さしたる改革が行われていない。新しくできた改定版にも目立った人事制度の改革は見当たらない。
これからは役所のあり方や仕事の仕方が大きく変わっていく時代。今から本腰を入れた調査・研究をする必要があるのではないか。

<町長> 先ほど、行政改革の関係で、何もされていないというお話があったが、これは町だけで決定しているわけではない。一般公募の方も入っていただき、十分議論されてこの改定版ができている。
これからは人件費関係が相当なウエートを占めるのは、十分承知している。行革の中で議論をしていただきたいと思っている。

<てつ> 最後に一言。そういう調査・研究にはお金がかかる。特別職の1つを廃止して、一千数百万円の財源をそれに充てればより効果が上がると思う。


障害者の支援センターについて

保健センター
(鉄筋コンクリート造の2階建)
昭和52年に完成、建設から27年が経過。
構造的にはまだ20年は心配ないと言われている。

<てつ> 3月定例議会において、町長は、障害者の支援センターについて、「将来的には町に1箇所、できるだけ早く1箇所で対応していくべきではないかと考えております」と答弁されたが、できるだけ早くとはいつのことか、また、そこに至るプロセスについてはどのようにお考えか。

<町長> 障害者の支援センターは、その機能としては障害者に関する問題全般についての相談・指導・助言や障害者の方々の交流の場など、障害者の自立と社会参加の促進を目的とした施設になるかと思う。

「ゆめ愛川2010」において、保健・福祉の総合的な機能を強化するため、保健センターの建て替えが計画されている。この建て替え計画に合わせ、その施設内に障害者の支援センターを開設いたしたい。

その時期については、地域福祉計画の策定段階で協議させていただきたい。

プロセスについては、町の内部で計画を整理したのち、自治基本条例に基づくパブリックコメントの手続など住民参加と情報の共有を図りながら進めていく予定です。

<てつ> 支援センターの設置は障害者の皆さんにはとても朗報じゃないかと思う。後期基本計画の最終年度は2010年ですね。それまでに何とかしたいということか。

<町長> 先ほどご答弁申し上げましたとおりです。地域福祉計画の策定の段階で協議をしていただきたい。
現在の保健センターは、建設から27年が経過している。まだ20年は構造的に心配ないが、20年先の建て替えでなく、財政状況を見ながら、できる限り早い時期にと考えている。

<てつ> できる限り早い建設をということで、了解した。支援センターと保健センターの建て替えについてのパブリックコメントについては。

<民生部長> 現段階では具体的な建設計画まで着手しておらず、そのプロセスについては明言できないが、保健センターだけではなく、障害者の支援センターも含めた複合施設としての利用もふくめ、パブリックコメントの手続など、住民参加の手法を念頭に置きながら検討してまいりたい。

<てつ> この際、2つほど要望をさせていただきたい。支援センターでのレスパイトの実施も検討願いたいというのが1つ。それから、支援センターの管理・運営については、NPO法人への委託も視野に入れて検討していただきたい。