熊坂てつ 議会レポ−ト


2003年7月発行 第31号
<WEB版>
決意をあらたに 3期目にチャレンジ!



この8年間、何をやってきたの?

◇ 1期目 (1995.10〜1999.9)

私が議員になったのはひょんなことからでした。町議選の立候補予定者が定数ぴったりで、私が出なければ無投票になるところだったからです。そこで思い切って出馬を決意しました。それが8年前のことです。

とにかく最初の1年間は無我夢中でした。しかも、当時はあの相馬さんが町長でしたので、駆け出しの新人議員がとてもかなう相手ではありませんでした。

しかし、私は町民のみなさんの声を届けるために議員になったのです。いくら相手が手強いからといって、尻込みするわけには行きません。最初の議会から論戦を挑みました。(テーマはごみ問題と町政への住民参加について)

とはいえベテランの町長に論戦を挑むためには、それだけの準備が必要です。地域を歩き、住民のみなさんの声をしっかり聞くとともに、1期目の4年間は議会や行政のことについて徹底的に勉強しました。

そのとき学んだことは、「議員は、役場の職員以上に行政の仕事に精通していないと、行政のチェックもできなければ政策の提案すらできない」ということでした。

前町長との死力を尽くしたバトルは、今にして思えばなつかしくもありますが、そのときはお互い顔を真っ赤にして真剣に議論し合ったものです。(当時私は「クマテツ」といわれていたそうです)


<選挙公報>

今では考えられないことですが、当時は選挙公報もなかったのです。まず、真っ先にこれを何とかしなくちゃと思い、それで署名運動までしてやっと選挙公報の発行にこぎつけることができました。

それは記念すべき出来事でした。この愛川町で、良識ある町民の皆さんが力をあわせて初めて政治的成果をかちとったのですから。

<ダイオキシン問題>

議員になりたての頃、私は環境問題にいちばん関心がありました。中津川の環境問題についてもずいぶん町長とやりあいましたが、増えつづけるごみ問題についても何とかしたいと思っていました。

そこへ突然降ってわいたようにダイオキシンの問題が発生したのです。
平成8年9月、はじめて私は議会でダイオキシンの問題をとりあげ、これにどう対応するのか、本格的な議論の口火を切りました。

<役場周辺核づくり計画>

一口でいえば、役場のまわりの調整区域を区画整理して市街化区域にしようというものです。そこに教育文化施設や保健・福祉施設、消防庁舎、中央公園などをつくり、愛川町の中心市街地(核)にする計画で、総事業費は100億とも200億ともいわれていました。

結局、地権者の反対が強く、区画整理はあきらめざるを得なくなりました。反対の意思表示をしたのは、私をふくめたった3人の議員でした。

町は経済の動向を読み誤っていました。バブル崩壊による土地の下落が続く中で、もし、この計画が実施されていたら、いまごろ町の財政は破綻していたに違いありません。

<郷土博物館の建設>

私が博物館に対する疑問を議会で初めて正式に表明したのは、平成9年の9月議会のことでした。議会は建設推進の立場で、それまで、誰ひとりとして30億もかかる博物館の建設に疑問の声をあげる者はいませんでした。

私としても議員になってやっと2年目、駆け出しの議員でしたので、この計画に異を唱えることは勇気がいりました。

しかし、計画の内容を詳しく調査し、博物館の専門家の方にもお話を伺い、さらには今後の経済情勢などを考えると、どうしてもこれを認めるわけには行かないという結論に達しました。そこで、町の将来のためにも、意を決して反対の意思表示をしました。

その年の10月に行われた町長選挙では、この博物館建設が税金のムダ遣いとして批判され、選挙の争点になったことは言うまでもありません。

<その他にこんなことにも取り組みました>

◇豊かな自然環境を守ろう

ストップ:中津川リバ−リフレッシュ構想
→河川敷にスポーツ施設をつくるのはやめて自然を残そう

◇税金のムダづかいは許さない

入札制度改善の提案
→平成10年9月議会にはじめて一般質問で取りあげてから、翌年の9月議会まで5回連続でさまざまな角度から制度改善のための提案を行う。
→成果:新しい低入札価格調査制度が導入され、以来、毎年数億円の税金が節約されるようになった。

◇議会で疑問点・問題点を指摘する

・ 町道幣山下平線の建設(当時、44億といわれた)
・ 幣山のリサイクル(中間処理)施設
・ 地区嘱託員制度

◇町への提案

・ 会議の公開や委員の公募
・ 女性委員の枠の拡大
・ ホームヘルプやデイサービスの充実
・ 介護保険で認定されない人への対策
・ 障害者の福祉を後退させるな
・ 小学校プールの解放
・ 家庭の台所でできる密閉型生ごみコンポスト
・ 予算要望書の提出

1期目を振り返って

本当にあっという間の4年間でした。と同時に、充実した4年間でもありました。大学時代よりはるかに一生懸命勉強したし、町内はもちろん町の外にも積極的に出かけて行って知識や情報の入手につとめました。本当はもっと町のためにそれを生かせたら良かったのですが。

◇ 2期目 (1999.10〜2003.9)

2期目は4年間の活動が評価されたのか1期目より4ランクアップして13位の当選でした。いよいよエンジン全開の2期目のスタートです。


<入札制度の改善>

さて、私が提案した新しい入札制度の導入で公共工事の落札率は劇的に下がりました。それまでほとんど定価だったのが70%(3割引き)になったのですからすごい効果です。

町では毎年30億ほどの工事を発注していましたから、9億円もの節約になりました。いまは工事も年間20億くらい、落札率も80%ほどになりましたが、それでも年間数億円の節約になっていることは間違いありません。

<町道幣山下平線>

確かに自然保護の問題もありますが、それ以上に貴重な税金を使ってこんなところに道路をつくる必要があるのか、私は疑問に思っています。

道路の渋滞は厚木市に入ってからがひどく、いくら愛川町の道路をよくしたからといって厚木市の渋滞が解消するわけがないからです。

先の6月議会では、この道路の投資効果について質しました。町はこの道路の費用便益比が<2.92>だと言っています。つまり、約3倍の投資効果があると。

ところが、よくよく中身を調べてみると、実際はその半分以下で、国の事業採択の基準以下であることがわかりました。

町のサイフはひとつです。こういう事に多額のお金を使えば、必ず他に影響が出ることを忘れてはいけません。

<温泉施設の建設>

町長の選挙公約とはいえ、多額のお金がかかる事業です。税金でやるなら、本当に町民の多くが温泉施設の建設を望んでいるのか、まず、それを調べてからやるべきだと思います。

温泉施設について、私の立場は「ノー」です。採算が合わず赤字になるのは明白だからです。いくら地域の活性化だとか、要望が強いからといって、私たちの税金でつくるべき施設ではありません。

将来の世代に負の遺産を残すことにもなります。

<こんなことにも取り組みました>

◇議会で疑問点・問題点を指摘する
・学校給食の民間委託
直営パート方式の方がはるかに安い
・幣山に計画中の産廃施設
・志田・向原処分場の閉鎖事業

◇町への提案

・町長車の廃止、高額な退職金の削減
・ありんこ作業所(本所)の建て替え
・障害者支援のための拠点整備
・親子方式による中学校給食の実施
・小中学校の余裕教室の活用
・地理情報システム(GIS)の活用
・少人数学級の実施
・NPOとボランティア活動への支援
・立会演説会(公開討論会)の開催
・子育て支援センターの設置
・郷土資料館の保存
・地域情報化とCATVについて
・県道相模原・大磯線の歩道整備
・地域情報化アドバイザー制度の活用

2期目を振り返って

2期目も私にとっては波乱万丈、息つくひまもない4年間でした。自分としては精一杯頑張ったつもりですが、私を支援してくださった皆さまの期待にどこまで応えられたでしょうか。議会も結局は数の力で決まります。自分の非力さに歯軋りして眠れない夜もありました。

いま私は、あらためて議員とは何だろう、議会とは何だろうと考えています。議会はチェック機関としての役割を果たしているだろうか。議員として将来をみすえた政策提言ができているだろうか。そして、何よりも町民の皆さんが議会はよくやっていると評価してくださるだろうかと。

日々そのことを自問するなかで、ようやく改革すべき議会の姿が見えてきました。役に立つ議会、機能する議会、愛川町らしくコンパクトで結果を出せる議会の姿が。

3期目への挑戦。私にとってそれは議会改革への挑戦に他なりません。


< 私の考える議会改革(案)>

◇議会の機関として「行政監査ボード」を設置する
議会によるオンブズマン機能、チェック体制の強化。

◇議会の機関として「政策研究所」を設置する
これからの議会に期待されているのは政策提案。単なる思いつきや要望ではなく、実現へ向けた具体的方策までもふくめた政策提案が望まれる。

◇議会を議論の場に
町長に質問するだけでなく、議員同士がもっと活発に議論を行い、議会としての意思決定するしくみをつくる。

◇条例をつくれる議会に
この8年間というもの議会が提案した条例は実質ゼロだった。条例は町(行政)がつくるのでなく、本来、議会がつくるもの。条例がつくれる議会こそ結果が出せる議会でもある。

◇議員定数の削減
少数精鋭化、プロフェッショナル化

6月議会 一般質問

◇ 町長の政治姿勢と行政改革
行政改革はトップのリーダーシップが重要であり、自ら範を示すためにも、町長車を廃止し高額な退職金の削減をしたらどうかと質しましたが、あまり熱心でない答弁が返ってきました。

◇ 弊山・下平線の見直し・再評価
この道路は、お金がかかる割には効果が得られないことが明らかになりました。

◇ 障害者を支援するための拠点整備
地域で障害者が暮らしていくための支援センターが必要です。計画づくりの段階からの住民参加を提案、これに対し町も理解を示してくれました。

♪ 近ごろ思うこと

住民参加と議会 A

米国テネシー州にチャタヌーガ市があります。以前は重工業の発達で「アメリカで最も大気汚染のひどい都市」と言われていました。しかし、現在は「米国一住みやすい」と全米市長会が折紙をつけた都市にまでなりました。

人口は十六万ほどですが、議員は九人しかいません。

なぜかと言えば住民参加が徹底しているからです。情報公開を徹底し、計画をつくる段階から市民が参加します。市長もひんぱんに対話集会を開きます。議会は毎週火曜日の夜に開かれ市民は誰でも自由に参加できるとか。聞くところによると、カリフォルニア洲では10万人以下の都市では議員の数は5人と洲の法律で規定されているそうです。