熊坂てつ 議会レポ−ト



2002年5月発行 第26号
これでいいのか?
志田・向原処分場の閉鎖事業

5月9日(木)、第1回の臨時議会が開かれ、平成10年3月、厚生省(当時)によって不適正処分場とされた志田・向原両処分場の「適正」閉鎖事業(補正予算、3億2千万円)が賛成18、反対1(私)で可決・承認されました。

本会議直前に、しかも、コンサルタントも同席して、あわてて説明会を開催するという「ドタバタ劇」の中での出来事でした。


わたしが反対する理由

反対の理由はきわめて単純です。危険がいっぱいの志田残灰処分場には、「遮水壁」をつくらず、逆に、あまり危険とはいえない向原の処分場に「遮水壁」をつくるという内容だったからです。

これでは考え方が逆です。むしろ、向原の処分場については敢えて対策は必要ないでしょう。「し尿」が主体ですし、もともと「土壌浸透浄化方式」の処分場だったのですから。土の中をゆっくり浸透して行くうちに、微生物によって分解され浄化されてしまいます。ですから、あえて対策は必要ないとさえ言えます。

ところが、志田の処分場はちがいます。焼却灰ですから、ダイオキシンや重金属が一緒に埋まっているのです。しかも、それは決して分解してなくなることはなく、いつか水と一緒に出てくるおそれがあります。

環境基準の2倍の「鉛」を検出

しかも、志田の処分場からは去年、環境基準の2倍を超える「鉛」が検出されました。しかし、町は1か月後に再び検査をして、今度は出なかったから大丈夫だと言って済ましています。

そんな馬鹿なことはありません。一度出たものは必ずまた出ます。そこにいっぱい埋まっているのですから。むしろ、出ない方がおかしいくらいです。

それでなくても、志田処分場の塩化物イオン濃度は通常のものよりはるかに高い値を示していました。つまり、いつ「鉛」が検出されてもおかしくない状態にあったのです。

専門家の間では「常識」

志田と同じタイプの処分場はあちこちにあります。廃棄物の専門家の間では、こういった処分場からダイオキシンや環境ホルモン、鉛などの重金属が流れ出していることはすでに「常識」となっています。

鉛は中枢神経系に有毒

最近の子どもたちに多いADHD(注意欠陥多動性症候群)の原因のひとつとして、重金属、とくに鉛が有力な候補に上げられています。鉛は極低レベルでも中枢神経系に有毒で、精神遅滞と学習障害を発生させるといわれます。

デンマ−クはすでに鉛の使用を法律で禁止しました。いずれ、日本でも「鉛」に対する厳しい規制が行われることになるでしょう。

そのとき、志田の処分場は大丈夫でしょうか。「鉛」が検出されることはないでしょうか。3億2千万もかけた「適正」閉鎖事業が「不適正」にならないでしょうか。もし、不幸にしてそうなってしまったとき、一体だれが責任をとるのでしょうか。(町長は100%大丈夫と言っていましたが)

議員としての責任の重さを痛感した一日でした。



一 般 質 問

3月議会から一般質問が一問一答方式になりました。そこで今回は議場の雰囲気を少しでも味わっていだくため、一般質問を要約版(一部略)にしてお届けします。

町長の退職金

質問:町長及び特別職の場合、任期が4年であることから、4年ごとに高額の退職金が支給されます。しかも町長の場合、1期4年で一般の職員がもらう退職金にも相当する額になります。

折からの厳しい財政状況です。特別職の退職金を見直す自治体も増えています。町長の見解を伺います。

町長:本町では神奈川県市町村職員退職手当組合に加入しています。昨今の厳しい状況下において、変革の必要性を問う声が上がっていることも事実です。

私を含め特別職自身こうした大変つらく苦しい社会状況は十二分に認識おりますが、組合組織である以上、本町だけの考えではいきません。年金と同じように組合加入団体が相互扶助していく目的からも、組合の規約、条例等を遵守・尊重していきたい。

質問:まず、退職金の計算方法と金額を教えていただけますか。

総務課長:特別職につきましては、町長が100分の540です。助役が100分の300、収入役、教育長が100分の240となっております。

質問:答弁を聞いて余計わからなくなったんですが、町長は報酬月額の45%を4年間48月掛けるんですね。金額は教えてもらえませんでしたが、私の計算ですと、1,857万6千円と、こういう数字になります。

この金額について、山田新町長の率直なご意見・ご感想をお聞かせ願えたらと思います。

答弁:国の公務員制度改革の中でも、この退職金については見直しするように指示が出ていますので、私も同感と思っています。

質問:わかりました。近隣の厚木市とかの状況はわかりますか。

総務課長:厚木は長は4月、助役は3月、収入役は2月です。

質問:それじゃあ、よくわかりませんよ。私が調べたところによると、給料月額を4倍したものに年数を掛けるんですね。

この方式でやりますと、厚木の市長さん、1,556万8千円という数字になるんです。近隣市と比べた場合、退職金組合の支給率が高いことになりますが、この点についての見解は。

答弁:退職手当組合の理事会の中で、その点についても協議されていくのではないかと思います。

質問:協議されていくのではないかでは何か他人ごとみたいな印象を受けます。やはり愛川町のことでもあるので、町長、主体的に自らそういう問題提起を組合の中でしていただきたい。


参考資料:愛川町特別職の退職金

特別職の退職金(愛川町の場合)
役職 給料 支給率 支給額
町長 86万 45% 1857.6 万円
助役 70万 25% 843.6 万円
収入役 65万 20% 624.0 万円
教育長 63万 20% 605.7 万円

近隣市の状況は、厚木市では1期4年間で16か月分の給料に相当する額が退職金として支給される。座間、大和、秦野などはすべてこの方式で、市長の給料は高いのに退職金は軒並み愛川町より低くなっている。
ちなみに、この方式で考えると愛川町の場合21.6か月分が支給されていることになる。(35%も高い!)


子育て支援センター
質問:小さい子を持つお母さん方にとって期待が大きいが、計画をつくる段階でどのような住民参加が図られましたか。

町長:現在まで2回アンケート調査を実施し、子育て支援に対するご要望や子供の生活習慣、日常の子育て、母親の交流関係などの項目について調査を行った。
また、町内の子育てサークル代表者や主任児童委員、民生児童委員等による意見交換、設置場所の協議を行い、さらに、かえでっこの集いの保護者などからも支援センターについての意見をお聞きしました。

質問:余り従来と変わらない印象を受けましたが、山田新町長になって従来と違う点、工夫をされた点は何か。

町長:生の声を聞くのが一番じゃないかということで、かえでっこの集いの母親の皆さんの声をお聞きしています。

質問:それは基本というか、セオリーですから、どこのどなたがやっても、そうされるのは当然だと思います。ところで、話し合いの中で福祉センタ−以外の場所を希望する声はなかったのか。

民生部長:関係者からは常設の施設を設置してほしいという意見はありましたが、具体的にここでやってほしいという要望はありませんでした。

質問:関係者から保健センターでやってほしいとお願いしたが、町から保健センターは使っていて空いてないからだめだといわれたと聞いているが。

民生部長:12年度は251日の利用の内、保健事業で使ったのが210日、84%の利用状況です。ただし午前中は空いていますが、午後から使うために準備が必要になります。

確かに全員の方に聞きますと、保健センターなり福祉センターなり意見はあると思いますが、そうした考え方を集約した中で、町として福祉センター決定したということです。




3月議会では原案通り、福祉センタ−の3階を改修して支援センタ−を設置することが決まりましたが、私が保健センタ−にこだわったのは以下の理由からです。保健センタ−のメリット・デメリットを比較してみました。


保健センタ−のメリット

@もともと子どもが遊べるようなつくりになっている
A1階にあるので利用しやすい 広さも十分ある
B福祉センタ−3階の研修室より、はるかに安全である
C親も子も検診などで来たことがあるので慣れている→安心感がある
D保健婦さんがすぐ近くにいるので心強い、安心である
E現在、ここを利用している育児サ−クルも4つほどある
F子育てに関係の深い事業、例えば、親子教室やスキンシップ教室、マタニティセミナ−なども行われている
G子育て支援には欠かせない相談業務や健康相談もすでにここで行われている
H保健センタ−でやれば、研修室はそのままボランティアの活動に利用できる(いままで研修室はボランティアの活動拠点だった)
Iいまある施設を利用するので、わざわざお金をかけて新しくセンタ−を整備する必要がない
Jこれを機会にたてわり行政をやめて、保健と福祉の連携ができる
(子育て支援は福祉課の仕事、だから、福祉センタ−でという考え方)

保健センタ−のデメリット

@ 午後はいろんな事業があるので、午前中しか使えない(ほとんどの育児サ−クルは午前中だけ、母さん方も午後は買い物に行ったり、子どももお昼寝の時間なので、午前中だけで十分という人も多い)
A 健康づくり課の管轄なので、福祉課が使うとなるといろいろ問題も、、、
(そこはお互い協力しあって、保健と福祉が連携した住民サ−ビスの提供を心がけてほしい)


NPOとボランティア活動への支援

質問:本町におけるNPOとボランティア活動への支援の現状と課題、そして今後の取り組みについて伺います。

町長:現在、福祉分野では、愛川町ボランティア連絡協議会に味彩会や録音ボランティアなど5団体、222名、また個人ボランティア8名の計230名が加盟しています。

また災害分野では災害ボランティア1団体、個人ボランティア23名の計28名が登録され、そのほか生涯学習の分野で11団体、環境分野では3団体があります。

NPOについては、本町ではまだ設立されていませんが、期待は大きいものがあります。住民参加によるまちづくりをする上でも、NPOやボランティア団体の育成支援は大きな課題の1つであると認識しています。

今後の取り組みとしましては、NPOやボランティアの活動を促進するための環境整備が何よりも必要と認識し、そのためのシステムや体制づくりなど幅広く研究して行きたいと考えています。

質問:阪神・淡路大震災以来、NPOやボランティアの活動が盛んになってきているが、本町ではどうか。

民生部長:本町では社会福祉協議会にボランティアセンターを設置し、そこにコーディネーターの配置をして、そうした活動を積極的に支援してきました。今後も幅広いボランティア活動ができるよう、体制づくりに努めていきたい。

質問:私は実態についてお尋ねしたんですが、じゃあ愛川町では伸びてきていると理解してよろしいんですか。

民生部長:ボランティア協議会に加盟している団体は5団体ですが、それ以外のボランティア団体もありますので徐々に伸びてきていると思います。

質問:これは平成10年の資料ですが、城山町では、愛川町の半分の人口しかありませんが、ボランティア連絡協議会には10団体、さらに、個人ボランティアの方が140人登録されています。活動の差は歴然としています。

それからなぜ本町にはNPOが一つもないのか。何が問題なのか。

総務部長:行政側の情報公開や支援などの取り組みが若干遅れているんじゃないかとも考えられますが、社協などと連携を密にして、いろいろ支援策など環境づくりをしていきたい。

質問:いつでも、だれでも自由に使えて情報交換ができるサポートセンター的なものが必要ではないか。

総務部長:将来的には独立したボランティアセンターを設置することも必要ではないかと認識しています。

質問:ぜひ、一刻も早く取り組みをお願いします。


住民会議1000回を考える

住民会議1000回というのは、町長の選挙公約である。1000回は無理でも、せめてその半分の500回くらいは実行してほしい。それでも年間にして125回の開催が必要になる。土日を入れても3日に1回のペ−スでやらないとそれすら達成できない。考えて見れば、大変な公約をしたものである。

担当課に聞けば、前町長の時代に町内4か所で行われていた「町長と話し合う集い」も今年からは全21行政区でやる計画だし、話し合いの内容もいくつかテ−マを決めて行うことを検討している最中と言う。期待をしよう。

それと、住民との対話で大切なのは、その結果をきちんと記録し、いつ、どこで、どんな話がされたのか、それを町の広報やHPで情報公開することだ。そうすれば、参加したくても都合が悪くて参加できなかった人も、そこでどんな話が行われたか知ることができる。ぜひ、実施してほしいものである。

目標の1000回に満たない分は、情報公開の素晴らしさ・内容の見事さで補って欲しい。さあ、これにどう応えるか、今後の山田町長に期待しよう。


めざせ議会の活性化

地方分権が進み、市町村は自らの責任と判断のもとに町の将来と住民の幸せを考え、町づくりをしていくことになりました。

当然、議会の果たすべき役割も変わります。ただ、行政を監視しチェックするだけではなく、これからは町づくりに必要な条例や政策の提案がきちんとできる議会こそが求められています。そのためにも、議会や議員の活動をより一層活性化させる必要があります。

去る3月、大和市議会では議会活性化の検討協議会をスタ−トさせました。まず、全議員を対象にアンケ−トを行い、取り組むべき課題を整理してから議論を進めていく予定だそうです。

じつは、愛川町でも平成10年12月、議員定数の問題について協議したとき、あわせて議会の改革についても検討を行っています。

このときに、議会の日程を事前に公表することや議会傍聴アンケ−トの実施をすることが決まりました。また、住民により開かれた議会、効率的かつ合理的な議会の運営を目標に次の8つの項目が検討課題とされました。

議会だよりの充実
地域住民との懇談会の実施
地域づくり・地域活動への参加と協力
会議録テ−プの貸し出し
請願・陳情の提出要件の簡略化
庁内でのテレビ放映
行政視察研修の見直し(必要最小限にとどめ、経費の節減を図る)
常任委員・副議長の任期を1年から2年に改める(議会審議の充実・円滑化を図るため)

この中にはすでに実現しているものもありますが、ここにあげた8つの項目だけでなく、大和市のように、愛川町でも議会を活性化させるための方策を議員みんなが出し合い、改革を進めていく必要があると思います。


住民参加条例

5月9日の全協で、住民参加条例の委員になることが決まりました。
今度は委員として中から住民参加の仕組みづくりにかかわることになります。ぜひ、皆さんが参加しやすいものをつくって行きたいと思っています。

委員会の活動内容についてはできるだけ皆さんにオ−プンにして行きたいと思います。皆さんからのご意見もお待ちしています。