熊坂てつ 議会レポ−ト



1999年6月発行 第14号
<WEB版>
11年度予算を斬る!
地価の下落が続いていても、固定資産税は上がり続けています。特集『なぜ、上がるの固定資産税』を読んでください。

また国民健康保険税が値上げ

平等割、均等割がそれぞれ1000円アップ、4人家族では5000円の値上げになります。それなのに値上げに反対したのは、共産党の2人と私の3人だけ。財源はあるのに!

中津川リバ−リフレッシュ構想


今年も予算がつけられ、測量が行われます。スポ−ツ施設はもういらないというのに、計画は着々と進行中。ブレ−キの壊れた車と同じで、一度、走り出したらもう止められない?


幣山下平線:八菅橋から上流へ向う新規の道路。
概算の事業費は何と44億円!!

都市計画道路として認定されれば、1/2の国庫補助があるのに、しかし、認定される見込みはない。なぜって、それだけの必要性・重要性がないから。そこで、仕方無しに町単独でやるので国の補助金はつかない。財政厳しき折、44億を町費=税金でまるごと負担することになります。

自然破壊を心配する声、あんな所に道路なんてと、必要性そのものを疑問視する声もある中、今年は、いよいよ用地の買収に着手。
町長に事業の見直し再評価を求めたところ、何と投資効果が高いから(!?)という理由で拒否されてしまいました。

44億あれば、ホ−ムヘルパ−を20人雇って、100年間無料サ−ビスが提供できます!福祉の町で有名な秋田県の鷹巣町では、全室個室の超デラックス施設を37億の巨費を投じてつくりましたが、ほとんど国・県の補助金と起債で、それも後で交付税措置されるため、町の財政負担はさほどでないとのこと。 みんなの税金はよく考えて大切に使ってほしいものです。


道路は尾山耕地の真ん中を通る

熊坂てつの自治体議会めぐり

ことしも忙しい3月議会の合間をぬって、あちこちの議会をのぞいてきました。

2/24 大和市環境厚生常任委員会

予算の審議は1ペ−ジずつ行われる。質疑通告はなし。ぶっつけ本番、真剣勝負だ。さらに、各委員の持ち時間、質疑回数にも制限なし。する方もされる方も緊張の連続だ。会議は朝9時に始まり、夜7時を過ぎても終わらなかった。

3 参考:愛川町との比較
事前に質問の内容を文書で通告するので、何を聞かれるのかわかるし、答弁書も用意できる。議員は、通告した以外の事を聞いてはいけない。申し合わせにより、持ち時間は答弁も入れて1時間、質疑は3回までと制限されている。ちなみに私の所属する委員会は、今回2時8分には終わってしまった。

聞くところによると、委員会で通告制をとっていたり、持ち時間を制限したりする議会は少ないとのこと。改善すべきと思うのだが

2/25 逗子市議会:代表質問

去年12月、31歳の全国最年少市長として初当選した、長島一由市長の初舞台を是が非でも見ておこうと、朝6時に起きて出かけて行く。ところが、逗子の議会は甘くはなかった。鋭い追求の手に、若き市長はギブアップ寸前。
昼休み、廊下でばったり会った市長と「がんばってください」と思わず激励の握手。

3/17 大磯町議会:予算特別委員会

議会事務局に行き傍聴の申し込みをするが、どうも感触がよくない。委員会に申し入れたが、結局、門前払いにされてしまった。理由は、傍聴者は私ひとり。それも町外の人間だからダメだということらしい。会議は公開が原則じゃないんでしょうか。私としては、折角、レベルが高いと評判の予算特別委員会の審議を見せてもらおうと、勇んで出かけて行ったのに。よし来年、もう一度行ってきます。


<特集>  なぜ、上がるの 固定資産税

八: むむっ、おい、熊さん、今年もまた固定資産税が上がってるぜ。オレの給料は上がらねぇのに、なぜ税金ばっかり上がるんだい。
熊: オレも納得がいかねぇ。土地は下がってるのに、なぜ、税金が上がるんですかい、ご隠居。
隠居: ほう。熊さんもたまにはいい質問するねぇ。ところで、役場の税務課へ行って聞いてみたのかい。
熊: へい。それがいくら説明を聞いてもよくわからねぇんで。担当の職員は一生懸命説明してくれやしたが。どうも、税金のしくみがややこしいようで。
隠居: ふうむ。そうか。プロに聞いてもわからんかったか。さもありなん。じつは、この固定資産税というのは、毎年のように法律が変わっておるんじゃよ。

そして、法律が変わるたびに複雑になるんで、「税のプロである我々にもわかりにくい、複雑怪奇なシステム」だと言ってる税理士もおるくらいなんじゃよ。
八: へえ〜っ。そうなんですか。
熊: しかし、ご隠居。その複雑怪奇ってぇやつをもう少しわかりやすく説明できないもんなんですかねぇ。
隠居: ふたりとも、今日はまたえらく熱心じゃのう。わかりやすくね。では、やってみますかな。もう忘れてしまったかも知れんが、じつは、5年前の平成6年4月に大異変があったのじゃ。

3年に一度行われる「評価替え」で、それまで、1割か2割だった土地の評価をいっぺんに7割まで引き上げてしまったのだから、さあ大変、日本中大混乱になってしまった。不服申し立ても全国で2万件を超えたとか。
八: へえ。また、ずいぶんと乱暴なことをしたもんでござんすね。
隠居: 下のグラフを見なされ。平成6年には評価がいきなり4倍になっておるじゃろ。
熊: こりゃ、オッタマゲタ。
八: するってぇと、ご隠居、5年も前からこんなに上がってたんですかい。
隠居: そういうことじゃ。お役人は頭がいい。いきなり評価額を何倍にも上げておいて、一遍に上げては可哀相だから、毎年少しずつ「目標」に向かって税金を上げていきましょうねと、こういうズルイことを考えついたのじゃよ。
熊: なるほど。だから、住宅地の特例がどうしたとか、負担水準だの調整措置だのと、ごちゃごちゃいろいろ面倒くさい計算が必要になるって寸法ですかい。
隠居: ピンポ〜ン。
熊: そうすると、いくら地価が下がっても、あのてっぺんの評価額のところに追っつくまでは、上がり続けるということですかい。
隠居: その通りじゃ。
熊、八: えらいこった。
八: ところで、ご隠居。あっしにゃ、まだひとつわからねえことがあるんで。
隠居: 何だい、八っつぁん。
八: あの評価を7割にしたって言う「べらぼう」は、いったい誰が決めたんでぇ。あれさえなきゃあ、土地が下がって税金が上がるなんてぇ目茶が通るわけがねぇと、そう思うんですがねぇ。
隠居: おや、八っつぁん、いいところに気がついたねぇ。
熊: そりゃあ、おめえ、国会に決まってるべぇさ。日本じゃ、法律できちんと決めねぇと、税金はとっちゃいけねぇってことになってんだから。そうでがんしょ、ご隠居。
隠居: ところがじゃ。驚くなかれ、これは自治省の一片の「通達」で行われたのじゃよ。
国会も通らず、町の議会さえも通らず、事務次官さんとやらがお出しになったたった一枚の「お知らせ」に全国の市町村が従ったというわけじゃよ。

「公的土地評価の均衡と適正化」を図るというのがその理由だそうじゃ。
八: しかし、ご隠居。いくら適正化と言ったって、いきなり評価額を4倍にしてしまうような、そんな目茶苦茶な「適正化」があるんですかい。それとも、お役人の辞書にはそういうふうに書いてあるんですかい。
熊: 適正化だなんてうまいこと言っても、こりゃあ、正真正銘の増税じゃねぇですか。
隠居: その通りじゃよ。
はっきり増税と言ってしまうと抵抗が強いからのう。じつは、当時、議会でもこの問題が取り上げられてのう、町長は、評価が上がることと、税金が上がることは違う、急激な税負担が生じないようにするから、皆さんが心配なさるような増税はないということでご理解いただきたいと、平成5年の9月議会で答弁しておるのじゃ。

町長の言うことが正しかったかどうか、この5年間で固定資産税は20%も上がっておる。土地だけを見れば、この間ずっと地価は下がり続けているにも拘らず、税金は逆に35%も上がっておる。これが増税じゃないとしたら、一体何なんだ。
熊: それにしても、知らない間にずいぶん上がっちまったもんですね。
八: 一杯食わされたってわけですかい。
隠居: どうも、そのようじゃのう。評価額を地価公示の7割にするのはいいとして、評価を4倍にするのであれば、税率も4分の1にすべきなのじゃ。

それでこそ本当の適正化なのに、税率の方は下げなかった。だから、地価が下落しても4倍になった評価を目ざして、いつまでも税金が上がる「しくみ」ができあがってしまったというわけなんじゃよ。
番  外  編
八: おい、熊公。
熊: 何だい、八っつあん。
八: また、固定資産税が上がってるよ。
熊: しょうがねぇなぁ、まったく。役場までひとっぱしりして、町長によく言ってこい。「固定資産税ぐらいしっかりと固定させておけって」


3月議会での一般質問

1.介護保険時代の地域福祉について
@ 介護保険対象外のサービスをどう充実させるのか
A 老人保健福祉計画の見直し作業について
B 介護保険事業計画策定委員会のスケジュールについて
C 福祉オンブズマンの導入について

2.入札制度について
@ 入札制度検討委員会の基本的なスタンスは
A 指名競争入札について
B 工事希望型指名競争入札について
C 最低制限価格制度を止めて低入札価格調査制度の採用を
D 随意契約、契約変更について

3.幣山下平線について
@ 事業計画はいつから
A 投資効果についての検討は
B 工事に着工する前に、あらためて事業の見直し再評価が必要ではないか
C 環境についての調査は行われたのか
D 町民への情報提供と事業内容の説明は

入札制度について考える

去年は、厚木、座間両市で公共工事をめぐる入札妨害事件が相次いで摘発されました。そして、今年はついに海老名市でも入札情報を業者に漏らし、多額の現金を受け取ったとして市の職員が逮捕されました。

思わず、「海老名市よ、お前もか」と叫びたくなります。

しかも、海老名市では6年前から高値落札が続き、予定価格ピッタリの落札が2割を超え、99%以上が8割を占めるといった異常な年もあり、談合の疑いが強いことが市民オンブズマンの調査で明らかになりました。

そのために、数十億円に上る税金が無駄に使われたとか。いままで議会は一体何をしていたのか、チェック機関としての議会の責任が厳しく追求されなければなりません。

地方自治 外国では

今年は統一地方選挙の年。知事選を皮切りにあちこちで首長や議会議員の選挙がありました。愛川町でも、10月には町議会の選挙があります。

さて、地方分権と福祉の国スウェ−デンではどのような選挙が行われているのでしょうか。
日本といちばん大きな違いは、1974年、憲法が改正され、国政選挙と地方選挙が同じ日に行われるようになったことです。国会、県議会、市議会の選挙は、全部一緒に同じ日に行われます。日本のように、毎年選挙が行われるということはありません。4年に一度、まとめて一回選挙があるだけです。だから、選挙のたびに政治家が走り回るということもありません。日本では、1年に何回も選挙があるので、政治家は応援に忙しく、肝心の政治に身を入れて取り組むことができないといった妙な有様になっています。

また、スウェ−デンでは、地方選挙でも政治家個人ではなく、政党に投票する比例代表制なので、各党がそれぞれの政策を競い合います。日本のような名前の売り込み合戦などは全くありません。

人々は、テレビの党首討論会や各政党のビラを見て、自分が気に入った「政策」の党に投票します。ポスタ−には政策と政党の名前だけで、政治家の個人名はありません。顔写真と名前がほとんどを占め、政策は付け足し程度のどこかの国とは大違いです。

選挙期間は1か月もあって、投票日の24日前からは、郵便局でいつでも好きな時に投票ができます。

また、日曜日にはほとんどの店が閉まるので、街に人は集まらず、選挙もお休みです。外に出る人もいないので、街頭演説もない。スピ−カ−を積んだ選挙カ−もなければ、「あと一歩です」、「最後のお願いです」の連呼合戦もありません。

しかし、スウェ−デンの投票率は85%〜90%と驚くほど高い。政治への意識が高いうえに、国政と地方選挙が効率的にセットされ、身近な郵便局でいつでも投票できるという恵まれた環境にあるからです。日本の場合、50%を超えればいい方で、単独で行われる首長選挙など、30%台がザラというのでは、本当にこれでいいのかしらと考えさせられてしまいます