2007/ 3  一般質問
*テ−プ越し原稿です
<質問項目>

  1. 町長交際費について
  2. 入札制度の改革について
  3. 市町村合併について


○10番(熊坂 徹君)

 通告に従い、一般質問を行います。
 まず、町長交際費ですが、なぜ今回この問題を取り上げたのか、その心をちょっとお話をしておきたいと思います。

 昨年、「国家の品格」という本がベストセラーになりました。国家にも品格が必要なように、私は町にも品格が必要だと思います。

 さて、本町は、他の市町村に先駆け、平成16年3月、自治基本条例を制定しました。条例は、情報の公開・共有と住民参加をまちづくりの基本理念に掲げています。情報の公開においては、ほかの市町村より一歩も二歩も先を行って当然、当たり前であります。

 ところが、現状、足元を見てみますと、一歩も二歩も先ではなく、後の方をのんびりと歩いております。これでは自治基本条例の町が泣きます。品格どころの話ではありません。

 この町長交際費もそうですが、ほかの自治体はとっくに公開しているのに、愛川町ではまだというものがほかにも多く見られます。どうも後塵を拝すことに抵抗感がないというより、それになれてしまっている、習性になってしまっている。これではいけない、何とかしなければと強く感じました。これが質問の心であります。

 町としての品格、英語ではディグニティーというそうでありますが、品格を有するためには、プライドを、誇りを、自尊心を持たなければなりません。だからといって、私は背伸びをしてハイレベルの仕事をしろというつもりはありません。むしろ逆です。町長交際費の公開のように、まず当たり前のことを当たり前にやっていただきたい。誇りや品格のことを言うのは、その後であります。

 さて、交際費でありますが、既に皆さんご存知のように、ホームページ等で公開する自治体が増えています。私は自治基本条例の町として、一刻も早く公開すべきと考えますが、次の3点について町長の見解を伺います。

1、町長交際費の公開について。
2、支出基準について。
3、交際費の削減について。


 質問の2項目めは、入札制度の改革について。

 現在、町では電子入札の導入へ向けた取り組みが行われていますが、電子入札の導入にあわせ、従来の入札制度そのものの見直し・改善が求められています。

 そこで、以下の点について伺います。

1、入札の執行状況について。
2、入札制度の改革。特に、一般競争入札の導入へ向けた取り組みについて。


 質問の3項目めは、市町村合併についてであります。

 昨年12月議会において、私は以下のように質問をいたしました。「県の審議会は、将来を展望し、市町村がさらにステップアップし続けていくとの観点から合併の検討を行ったと聞きますが、本町においてもそうした観点・視点からの検討が必要ではないかと思いますが、町長の見解を伺います」と。しかし、町長の答弁には、一言も「ステップアップ」という言葉が出てこなかったばかりか、ステップアップに向けた考え方すら示されませんでした。

 そこで、再度この点について町長にお伺いをいたします。

 以上、1回目の質問といたします。


○町長(山田登美夫君)

 ご答弁を申し上げます。

 質問の1項目め、町長交際費についてのうち、1点目の町長交際費の公開についてでありますが、町が主体的に、そして積極的にさまざまな情報を町民皆さんに周知をしながら、情報の共有を図りまして、町政に対する町民皆さんの理解と信頼をさらに深めていくことは、町民参加による自治運営を実現するため、大変に重要なことでありますし、必要不可欠であると認識をいたしております。

 愛川町では、県下の町村にも先駆けまして、情報公開制度を平成12年1月からこの制度を設けて公開をしております。町長交際費にかかわる情報公開請求は、今まで限られた方からであり、件数も毎年1件程度でありましたことから、ホームページによる町長交際費の公開については必要であるかどうか、これを視野に入れ、検討をしてきたところでありますが、行政の情報公開や説明責任が問われるこうした時代の中で、町行政の円滑な運営と透明性のある町政の一環といたしまして、ホームページによる交際費の公開を行っていることは大切でありますことから、平成19年度から実施していくこととしておりまして、これはホームページですね。現在、その準備を進めているところであります。

 2点目の支出基準については、交際費の性質上、さまざまな支出内容があって、そのすべてにつきまして詳細な支出基準を設けることは大変困難性がありますものの、公開された支出内容などが町民皆さんにより良い形で理解されますような情報内容にしていきたいということから、これまで公開基準も含め、支出基準の明確化を図るべく検討してきたところであります。

 したがいまして、基本的な支出基準につきましては、慶祝、お祝い事ですね。それから、弔意、見舞い、会費、懇談などとして、いずれの場合をとりましても、町民を代表して支出をしていくことを念頭に、社会通念上の儀礼の範囲をもって適正に行っていくものとしておりますし、外郭団体や役職者、自治功労者などに対する交際につきましては、これまでの功績など、町政へのかかわりの度合いに応じた支出基準としているところであります。

 3点目の交際費の削減についてでありますが、平成2年度から9年度まで、ちょうど10年前になりますけどね、町長の交際費の予算額は330万円、平成10年度と11年度は310万円、12年度と13年度は300万円、14年度は280万円、15年度は260万円、16年度と17年度は250万円、18年度は240万円と、決算や財政状況などを勘案した中で減額をしてきたところであります。

 したがって、来年度の予算といたしましては、本年度と同額の240万円を計上しているところでございますが、交際費は行政執行上、あるいは町の利益のために、町を代表して外部との交渉事をするために要する経費でありますことから、その趣旨からしてその執行に当たりましては町民の理解を得られる社会通念上の範囲の中で、必要最小限としてきているところであります。

 今後においても、支出内容などを十分に精査しながら、より適切な支出に努力をしてまいりたいと考えております。


 次に、質問の2項目め、入札制度の改革についてのうち、1点目の入札の執行状況についてであります。

 平成18年度に執行いたしました1件130万円を超える工事の入札の実績でご答弁を申し上げます。

 入札を実施いたしました工事の総件数は116件、予定価格に対する各落札率の平均は94.16%となっております。また、入札工事116件の予定価格の総額は16億3,717万500円でありまして、これに対する落札の総額は15億1,641万5,250円で、予定価格の総額と落札の総額との差額は1億2,075万5,250円となっており、入札執行により節約されたこととなるわけでございます。

 次に、2点目の入札制度改革に向けた取り組みについてのご質問でございますが、現在、本町における入札制度につきましては、5億円以上の工事に制限つき一般競争入札、1億円以上5億円未満の工事に意向尊重型指名競争入札を、1億円未満の工事に指名競争入札を導入いたしまして実施をしているところであります。

 また、町の工事発注、検査体制の充実を図るため、平成10年度から管財契約課を新設し、より公正で的確な工事の執行をすべく、組織改革を行うとともに、平成11年10月より良質な工事の施工を確保するため、いわゆる粗雑な工事の防止を図ることから、500万円以上の工事について低入札価格調査制度を導入しております。

以後、失格すれすれの落札件数が多いことから、平成12年10月から調査対象範囲を狭めまして、より適正価格にするため、調査対象価格の下限を「予定価格の3分の2」から「予定価格の75%」に改め、適正価格の応札を促進するとともに、建設現場で働く技能労務者の雇用、労働環境、安全衛生などの確保に努めてきたところであります。

 その後、契約の過程や内容の透明性、公正な競争の促進、適正な施工の確保、情報の公開などを内容とした「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」が平成13年4月1日に、また平成17年4月1日には「公共工事の品質確保の促進に関する法律」の施行がされましたことから、これらの法律に基づきまして、入札参加者の等級点数、いわゆるランク基準や、等級資格に対する工事金額の区分、これは入札参加者のランク別の入札に参加できる金額区分の公表、工事予定の情報公表などを実施いたしまして、適正な措置を講じてきたところであります。

 昨年、これらの法律に基づく指針の一部改正がされまして、一般競争入札の拡大や価格競争から価格と品質で総合的に優れた工事へと転換していく制度づくりが国から求められているところであります。したがいまして、現在進めております神奈川電子入札共同システムによる電子入札の本格的導入とあわせまして、これらの入札制度の見直しを検討してまいりたいと考えております。

 なお、電子入札の実施につきましては、一部の市町村において工事案件から試行や一部を実施している状況でありますが、本町におきましは、入札参加希望者のうち電子入札に必要なパソコンやICカード、ICカードリーダー、いわゆるカードを読み取る機械など、電子入札に必要な環境整備が遅れている状況でありますので、去る2月1日に町内の入札参加希望業者を集めまして、これらの環境整備の促進をお願いしたところであります。

 したがいまして、町の電子入札につきましては、入札参加希望者の電子入札の環境が整う時期を見極めつつ、模擬の案件を設定するなど、19年度に工事案件を対象として試行、以後、物品、委託案件へと順次拡大をいたしまして、平成20年度にはすべての業種において電子入札ができますよう、現在準備を進めているところであります。


 次に、3項目め、市町村合併についてでありますが、この件につきましては、昨年9月議会、また12月議会に続きまして3度目のご質問となりますね。

 9月議会では、市町村合併そのものに対する町の考え方を、12月議会では神奈川県市町村合併推進審議会の答申を受け、審議会での検討の観点、いわゆるステップアップの考え方から、本町も同様に検討すべきでは。また、近隣市町村長の動向や考え方についてご質問をいただき、細部にわたりまして答弁を申し上げたところでございます。

 そこで、ステップアップについてでありますが、合併構想の策定に当たり総務大臣が示しました基本指針においては、構想市町村の組み合わせとしまして、3つの考え方が示されております。

1つは、生活圏域を踏まえた行政区域の形成を図ることが望ましい市町村。2つ目は、さらに充実した行政権能などを有する指定都市、中核市、特例市などを目指す市町村。3つ目は、おおむね人口1万人未満を目安とする小規模な市町村であります。

 県の審議会では、本県の市町村では厳しい財政事情を主な要因とした、いわば緊急避難的な合併論ではなく、総務省が示す組み合わせの2つ目、指定都市や中核市、特例市を目指すことを主眼に置き、将来を展望し、町村がさらにステップアップし続けていく等の観点からの合併検討が有効であるとしております。

 具体的には、県域すべての市町村が中核市、いわゆる人口30万人以上相当、あるいはそれ以上の粒のそろった都市を志向するとしております。

これは、県内市町村の合併構想を策定するための審議会における検討方針でありますが、合併新法の期限である平成22年3月までに県内全域において神奈川県における今後の期待される市町村像を一気に実現することは難しいとこから、機の熟した市町村間での合併を先行し、他の市町村との間では、広域連合などの手法を活用しまして、段階的・弾力的な取り組みが必要であると結論づけているところであります。

 県審議会で行うステップアップとは以上のような考え方でありまして、国庫補助負担金や地方交付税の大幅削減など、全国自治体で合併促進の大きな要因となりました将来的な財政問題には触れられておりません。しかし、総務省通達では、全国都道府県に対しまして、合併構想の策定を義務化としたことから、神奈川県におてる合併の推進を図る理論づけとしまして、中核市相当以上へのステップアップとして表現されたと理解をいたしております。

 審議会答申では、本町の属する組み合わせは県央地域――これは大和、綾瀬、座間、海老名、厚木、清川、そして本町でありますが、この圏域全体の人口は82万人となりますが、大和市、厚木市と2つの特例市、いわゆる20万以上がありまして、生活圏域は相模川を挟み東西に分断されており、一体性はそれほど強くないと言われております。

 また、答申にもありましたとおり、相模川以西の厚木、愛川、清川の人口の合計は26万人であり、今後大幅な人口増加がない限り、3市町村による中核市へのステップアップは非常に困難であると思われます。さらに、審議会が実施した首長アンケートでは、この圏域の市町村長7人おられますが、そのうち4人が将来的にも合併の必要性はないと回答をされております。

 以上のように、審議会答申の内容や現下の情勢から、本町では中核市相当以上を目指すステップアップは現実的には非常に難しいものではないかと考えているところであります。

 なお、神奈川県におきましては、審議会の答申を受けまして、19年、ことしですね、今年度中に合併構想を策定することとされておりますことから、町では構想策定後における各市町村の動向を注視しながら、引き続き研究をしてまいりたいと考えております。
 以上、答弁といたします。


○10番(熊坂 徹君) 

それでは、再質問をいたします。
 まず、町長交際費でありますが、ホームページでの公開の準備をしていると。了解をいたしました。

 それから、削減についても取り組んでいただきたいと思うわけですけれども、そこで参考のためにお伺いしたいんですが、県内の自治体について、交際費の金額ですね。あまり多いところは参考にならないので、少ないところの状況について調査をしておりましたら、ご説明をいただきたいと思います。


○総務課長(小野澤 豊君)

 県下市町村の交際費の額ということでございます。決算額で申し上げますけれども、まだ18年度出ておりませんので、17年度の決算額で申し上げます。

 まず、近隣の市の関係でございますけれども、低い方からということでございますので申し上げます。平塚市が2万7,600円、伊勢原市が6万9,930円、相模原市が48万8,024円、南足柄市が61万5,500円、海老名市が108万885円、綾瀬市が151万3,155円、秦野市が191万3,632円、大和市が191万6,392円、隣の厚木市が204万3,775円となっております。

 そして、近隣の町村で申し上げますと、大磯が20万4,500円、城山が47万4,500円、藤野が96万3,269円、お隣の清川さんが102万3,557円、寒川が149万1,602円、葉山が157万4,578円、そして本町でございますけれども200万5,360円。そして、最も高いのが箱根の220万円となっております。
 以上です。


○10番(熊坂 徹君) 

大分詳しく調べて報告をいただいたんですが、2万円とか6万円というのは、ちょっとこれは何か特殊な事情があるのかなと思いますが、いろいろ説明を伺いまして、100万円以下にはなるんじゃないかというような印象を持ちました。

本町は200万というんですが、そうしますと、ちょっとこれは数字に強い長と言われている町長にお尋ねをしたいと思うんですが、平成17年3月の定例議会で、町長はこういうふうに答弁されているんですね。「交際費につきましては、当初300万円から年々削減をしております。そのたびに見直しをしておりますから、現時点では最良の支出であると思っています」と、これは議事録にあるんですが、では、町長になられてから、実際幾ら削減されたのか、数字で言っていただきたいんですけれど、概算で結構です。決算ベースでね。記憶されている範囲で結構です。お願いします。


○町長(山田登美夫君)

   数字に強いはずなんですけど、決算額は今ここでは控えさせていただきたいと思います。


○10番(熊坂 徹君) 

ちょっと期待をし過ぎてしまったのかと思うんですが、決算書を見ればわかるんですね。

 この間の推移、ちょっと私の方からでは町長にかわりまして説明をさせていただきたいと思いますが、平成8年度は、これはまで前町長の時代ですけれども、324万円でした。ただし、平成8年12月に行革大綱を出しているんですね。それで、次の年からどんどん減り始めているんです。

山田町長さんの場合は、平成13年に選挙で、平成13年で町長になられたと思うんですが、この年が205万円です。今の決算の数字とほとんど変わっておりませんね。

 推移を見ますと、14年が198万、15年が207万、16年が192万、そして平成17年が約200万。つまり、先ほどの平成17年3月定例議会での説明とちょっと違うんですね。決算ベースですとね。ですので、先ほど総務課長、説明ありましたけれども、200万というのはやはり私は少し多いんじゃないかと思います。

 それから、見直しのポイントと基本的な考え方について申し上げたいと思うんですけれども、ここに過去3年分の町長交際費の支払い明細書があるんです。これは私が情報公開請求をして入手しました。先ほど、毎年1人という説明があったんですけれども、私でありますけれども、一通り全部目を通してみました。中には、これはどうかと思われるようなものもあります。この機会に是正すべき点として幾つか具体的に申し上げておきたいと思います。

 まず、1点目ですね。政治的な会合、集まりへの出席は慎重に願いたいと思います。

特定政党や政治家が開く会合への公金支出については、大阪高裁の判決があります。特定政治家に対する支持・支援を表明するものとして、地方自治法に違反するという、こういう趣旨の判決ですね。

それから、実際、この中にはある特定政党の新春の集いに参加をされたり、こういうのもありましたね。何とか君と――何とか君にしておきます――とあすの日本を語る集い。これには2万円が支出されていて、明らかにこれは政治資金パーティーではないかと思われます。

 2点目、とにかく葬儀の香料が多いということですね。それも、何を基準にしているのかわからないわけです。

中にはもうとっくにおやめになられた何とか委員のご母堂、つまりお母さんですね、の葬儀に香料を出していたり、葬儀だけではなく、新盆の香料まで出している人もいらっしゃいます。支出基準をぜひ明確にしていただきたいと思います。補助金を出している団体については、原則として支出をしないということですね。

 それから、こういうのがありましたね。特定の任意団体が行う秋の旅行などに、これはご祝儀なんでしょうか、寸志なんでしょうか、わかりませんけれども、いずれにしてもこうしたことに町長交際費を使うのは、私はまずいと思います。

 最後、これは肝心なことなんですけれども、やはり行革の視点も大事だと思います。民間の感覚も参考にしていただきたいと思います。見直しに当たっては、ぜひ行革の委員の皆さんにも意見を聞いていただきたいと思います。

 以上、前向きに取り組んでいただきたいと思います。


 次に、市町村合併について、行きます。

 先ほど、町長ご答弁ありましたように、昨年9月と12月にやって、今回3回目です。そろそろまとめなくちゃいけないと思っています。この間、町長のお考えもよくわかりました。全体の印象としては、とても消極的であると。合併に対してだけじゃなく、自立に対しても積極的な姿勢、ビジョンが示されなくて、いわば安全地帯での発言。そこから一歩外に出ていただかないと、本当の議論にならないわけです。

 そこで、まず、簡単に確認をしておきたいと思うんですが、合併については本町は必要な状況にないと。また、合併しなければ達成できない行政課題もない。これが最初の9月議会の答弁だったわけですね。

しかし、これはあくまでも「今のところ」、あるいは「当面は」という条件つきで、状況が変わればその考え方も当然変えなくちゃいけないという必要性が出てくると、私はそのように理解したんですけれども、それでよろしいのかどうかですね。その点についてお伺いをいたします。


○企画政策課長(斎藤 誠君)

 町長さんからご答弁をいただいた内容の確認ということでございますけれども、将来にわたるということになりますと、総合計画というのがすぐに頭に浮かぶわけでございますけれども、議会の皆様方からもご承認をいただいて、平成22年度まで、私どもはその将来像に向けてということで施策を展開しているわけでございます。

また、今申し上げましたように、平成23年度以降につきましては、また今後「将来のまちづくり」ということで期間等の設定もございますけれども、その時点でまた明らかにしていきたいと思いまして、今、受け止め方として当面はとか、今のところはということに、具体的なご答弁というのはなかなか難しいところがありますけれども、平成22年の今与えられた総合計画の期間内は、これに沿って施策を進めていきたいと、そういうふうに考えております。


○10番(熊坂 徹君) 

わかりました。そこで、ステップアップの考え方でありますが、私も町長とほぼ同じ認識なんですけれども、ただ1つ違う点があるんですね。

それは、町長の先ほどの答弁の中には「道州制」という言葉が一言も出てこなかったんですけれども、私はやはり県の審議会というのは、この道州制を強く意識した考え方を示したと思っているんですね。

なぜ人口30万人以上の中核市なのかと言えば、それが将来の道州制の受け皿と言われているわけですね。審議会の答申の中では、「道州制は新法のもとでの合併とは切り離して考えるべきである」とした上で、中長期的な課題として位置づけをしているわけです。

しかし、「今後の期待される市町村像のイメージ」のところで、「道州制時代にも対応できる市町村像」ということで、わざわざページを割いて道州制について述べているわけですね。

 つまり、単なる合併推進のための理論づけじゃなくて、本命は道州制であると。私は道州制を視野に入れた考え方であると思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。


○町長(山田登美夫君)

 市町村合併よりも上の道州制ということでございますけど、この道州制に関する最近の動向でございますが、昨年12月に成立をいたしました道州制特区推進法によりまして、北海道がモデル地域指定がされまして、先般1月末には同法の基本方針が閣議決定されたところでございます。

また、安倍総理、そして担当大臣に対しまして、3年以内のビジョンの策定を指示されたと伺っております。この夏の参議院選挙に向けまして、各党がマニフェストにそれぞれの区割り案などを載せるのではないか、そういったことも言われているところでございます。

 いずれにいたしましても、この道州制につきましては、議論がなかなか進まないのが現状であります。将来の道州制を見越した受け皿づくりのため、中核市などへのステップアップを目指した市町村合併を考えていこうと、これは非常に難しい面も多々あるわけでございます。

 まずは、神奈川県における、先ほども申し上げましたが、合併構想の策定される動向を慎重に判断しながら、的確な情報提供を図り、そして町民皆さんとともにいろいろ考えていきたいと、そのように考えます。


○10番(熊坂 徹君) 

そうですね。今、町長お話しされたように、政府は3年以内に道州制ビジョンをつくると言っているんですね。そのたたき台となる道州制導入に関する報告書、これを7月の参議院選までにまとめると言っているわけですね。

さらに、ことし1月14日、これは自民党なんですけれども、「道州と国の役割分担に関する小委員会」、通称「遠藤委員会」というそうですけれども、ここで配付した遠藤武彦委員長の私案というのがありまして、この中にこういうことが書いてあるんですね。「道州制は、ビジョン策定に3年間、移行に5年間を目途とする」と、こういった項目が入っているわけですね。

そういう状況の中で、やはり町としても将来ビジョンを考えていかなくてはならないと私は思います。もし、道州制になったら、愛川町はどうなるのか。単独で生き残れるのかどうか。そうした状況を想定して、今からそれに備えておくことがとても私は重要ではないかと思います。

 そこで、昨年9月、私は仮称でありますけれども、愛川町将来都市ビジョン研究会の設置を提案させていただきました。その後検討されたのかどうか、お伺いをいたします。


○企画政策課長(斎藤 誠君)

 将来ビジョンについての委員会というご提案はいただいておりますけれども、先ほどの答弁とちょっと重複いたしますが、将来のまちづくりについてというふうに私どもは受け止めておりまして、これにつきましては、先ほど言いましたように、総合計画をつくるときに、自治基本条例に基づきながら、多くの町民の皆さんにご参画をいただきながら、将来のまちづくりについて考えていきたいと思っておりまして、その時期が来ましたときには、そんな形の中で総合計画では審議会もやります。

それから、ワークショップもやります。また、地域におきまして座談会も行いますし、パブリックコメントと、いろんな形の町民参加を考えておりますので、この辺のところをビジョンの考え方にしていきたいと思っております。


○10番(熊坂 徹君) 

よくわかりました。総合計画とか何とか言っておられましたけれども、要は、私が提案した将来都市ビジョン研究会は設置しないということですね。残念ですが、それが町の姿勢・考え方であるということで認識をいたしました。

 ところで、前回12月議会でありますが、私は近隣の自治体の動向や首長さん方の考え方について質問をいたしました。

それに対して、町長は、実際、直接合併についてお話をしたことがないので、直接お話ししていないので胸の内をうかがい知ることはできないと、こういったように答弁をされていたかと思います。

確かに、山田町長らしい、正直で誠実な答弁だったと思うんですが、しかし、町民満足度からすれば、これは私、零点だと思うんですね。中身ゼロですから。やはり、町民の皆さんもこういう答弁では納得しないと思います。もちろん、私も満足しませんけれども。

 そこで、きょうはまだ少し時間がありますので、私の方から議会レベルでの近隣の状況について少しお話をさせていただきたいと思います。

 まず、厚木市についてですが、市議会の会議録を調べてみますと、いろんな議員さんが合併問題を取り上げています。平成12年12月、20世紀最後の一般質問ということで、松田議員が、厚木市が抱える矛盾について、厚木市は財政がいいのになぜ合併しなければならないのか、その理由は何なんだと。また同時に、久崎議員も、21世紀の将来都市像に関して、地方分権が進展する中で、特例市、中核市のどちらを目指すのかと市長にただしています。

それに対して、市長は、当面はまず特例市を目指すが、将来的には合併を視野に入れた中核市の検討も必要になってくる可能性もあると、こういうふうに答えているわけですね。

 平成13年6月には、今度新しい市長になられた小林議員さんが合併問題を取り上げ、分権の延長線には合併という問題があると述べています。

 また、14年2月には徳間議員が、さらには15年9月には太田議員がかなり突っ込んだ議論をしています。

例えば、こんなふうですね。相模川以西を考えれば、厚木・愛川・清川・伊勢原・秦野の5つである。こちらから何もアプローチしなかったら、伊勢原市は昔中郡だったから、平塚・秦野とくっついてしまう。一説によると、愛川町は相模原市へ行った方がいいとか、そんな話もある。そうすると、残るのは厚木と清川しかない。

市長は、厚木を特例市のままにするのか、それとも中核市にするのか、それとも県央100万都市にして政令市を目指すのかと太田議員がただしましたが、市長からは明確な答えはありませんでした。このときはですね。

 その後、しばらく合併問題は取り上げられませんでしたが、平成17年12月にある市民グループが描いている、合併による100万都市構想について、小島議員が質問をしています。市長、どうなんだと。

それに対して、市長は、これは多分議会で初めてのことだと思いますが、自分の構想について語られました。まちづくりには、自然系・生活系・経済系という3つの系をベースに置いて考えなければならないと。それに加えて歴史観の共有も大切であると。

まちづくりに関する持論を述べられた後、将来、道州制が実現したときには、東の横浜に対する西の厚木市をベースにした100万都市が誕生するというのが私の夢の構想であると、こんなふうに自分の言葉で語られたわけですね。市長自ら、自分の夢を議会で語った画期的な答弁であると私は思います。

 そして、最後に、去年6月、松田議員が再び合併問題を取り上げています。以下は議事録の抜粋でありますけれども、この10年間、近隣のいろいろな状況を見るにつけ、やはり市長の考え方一つで合併が行われたり、行われなかったりするのが現実ではないだろうかという認識に至ったと。

なぜかと言えば、当時の伊勢原市長は合併反対論者で、議員さんも含めて合併の話は全く聞かないよという姿勢であった。

清川村の前村長さん――村長さん変わられましたので、前の前の村長さんでありますが、「どうせお嫁に行くならきれいになって、化粧直しをしてからお嫁入りをしたい」と。つまり、宮ケ瀬ダムができて、観光資源がきちんとされてから合併を考えたいというのが当時の村長さんの考え方だと。

それから、前愛川町長さんですね。「寄らば大樹の陰」ということをよく申されました。「厚木市さんの傘下のもとで、しっかりとした町政運営、都市基盤整備を行っていきたい」ということも表明をしておられました。

しかるに、その後、両方の町村長さんはご勇退をなされ、その後に新しい村長さん・町長さんができたが、今度は合併論議がどうやらかえって冷めてしまったようでありましたと。

冒頭、こんなふうにかなりリアルなお話をされたわけですけれども、要するに、首長が変わったから熱が冷めてしまった。なので、合併というのはやはり首長の考え方・姿勢に大きく左右されるものだと、そういうことですね。しかし一方、地方分権が進む中で、厚木市は中核市を目指すのか、それともその先の政令市を目指すのか、市長として決断を迫られているのではないかとただしているわけですね。

 そして、最近得た愛川町の情勢の関しても、こんなふうに述べておられます。議事録からそのまま引用しますと、「愛川町に至っては、内陸工業団地の財政が豊かであるということから、独立独歩の姿勢を歩むんだという話も聞いたことがあるのですが、内陸工業団地の皆様方のお考えは全く逆であります。それは、愛川町の議員さんが6人でお訪ねしたところ、いわゆる都市基盤整備においては厚木市に劣り過ぎるという中で、ぜひ厚木市と合併してほしいのだという話があったと私は聞きました。この辺も含みおいた上で、ぜひお考えをいただきたい」と。

それに対して、市長は、厚木市を取り巻く状況について述べた後、かいつまんで言えば、「将来の地方分権という形の中で、どうステップアップしていくかが重要である。時間はかかっても、厚木市としては将来的なベースを中核市に求めざるを得ない」と、こう答弁されているわけですね。

 以上が厚木市議会の会議録に見られる合併についての議論ですが、町長何かご感想がありましたら、一言お願いいたします。


○町長(山田登美夫君)

 今、厚木市を中心的に申されましたけど、いわゆる厚木市は特例市、これから上の中核市を目指すという目標が目の前にあるわけですね。そこに行きますと、愛川町の場合は、そういった特例市、中核市という町単独で目指すものはちょっと今のところは難しいということでありますし、合併、合併と言われますけど、逆に、熊坂議員さん、個人的にはこの合併についてどのようにお考えになっているのか。まずそこをお聞きしたいと思います。


○10番(熊坂 徹君) 

何か随分場内が沸いておりますけれども、だから私、先ほど将来都市ビジョンの研究会を設置してくださいと言っているわけです。議員として私が、町長もそうだと思うんですが、責任を持った発言をするには、綿密な調査・研究に基づかないで、そのときの気分やその程度のレベルの認識であっちとくっついた方がいいとか、いや、独立で行くべきだと、こういう議論は私は控えるべきだと思います。

 まだ時間が10分ほどあります。それでよろしいですか。
 じゃあ、相模原市。ちょっと時間が必要なので相模原市……


○議長(熊澤俊治君)

 傍聴者に申し上げます。静かにしてください。


○10番(熊坂 徹君) 

相模原市に関しては、議会の議事録を調べましても、これまで津久井4町との合併がメインテーマでしたから、愛川町の合併についてはあまり取り上げられることがなかったわけですね。

しかし、少し以前の話になるんですが、平成15年12月議会で、最大会派である市政クラブの石井議員が次のような発言をされているんですね。「なお、合併が成立した後は、次のステップとして、50年、100年先を見通した場合、政令市への取り組みが待っております。その際は、藤野町の出方も見極め、さらに地形的に見ても、生活圏で見ても、愛川町などとの関係も視野に入れていくべきと思います」と、こういう発言があるんですね。

 次に、議会ではありませんけれども、平成16年には相模原市地域市政懇談会という公式の場で、愛川町で言えば町長と話し合う集いだと思うんですが、愛川町との合併について、次のような発言がされております。

これは、行政が設定した市町村合併というテーマがありますので、それにかかわる部分のご紹介をしておきたいと思うんですが、麻溝地区ですね。市の回答の中に、「愛川町は議員や町民の一部から合併したいとの話が非公式に伝わってきた」と。

横山地区、これは市の回答ですね。「愛川町からは正式な話はないが、町議会議員や町民の中に相模原市と合併したいという、非公式ではあるが、話がある。ただ、まだ合併の機運にはなっていない。愛川町の合併を望んでいる人たちは、小田急多摩線の上溝や田名までの延伸や、相模大野から原当麻まで新交通の早期開通を希望している。本厚木までは混雑して時間がかかるので、相模原へ出たい考えのようである。小田急多摩線をさらに愛川町まで延伸したり、原当麻まで出て都心へ向かいたいとの意向があり、相模原市と合併したいようだ」と。

 それから、もう1つ、上溝地区ですね。これは市長さんの発言であります。「座間市からも合併についての話はないが、非公式にあるのが愛川町である。将来的に今の都道府県が廃止され、道州制に変わり、相模原市が魅力ある都市になっていれば、町田市、愛川町、座間市からも合併してほしいと申し入れがされるかもしれない」と。

 それから、相模原市には相模経済新聞という地方紙があります。2004年1月9日のデスクメモなんですけれども、こんな記事が掲載されています。「津久井4町から任意合併協議会の申し入れがあったが、相模原市はそれを4カ月もたなざらしにしておいた。結局は受け入れることになるのだが、実はその直前まで愛川町との合併を市の幹部が口にしていたという話もある」。ちょっとミステリアスな記事でありますが、地方紙とはいえ、これはれっきとした新聞に載った記事であります。

 それから、合併に関連してよく話が出る小田急多摩線の延伸でありますけれども、これについては私よりはるかに詳しい専門家の議員さんもいらっしゃいますので、そちらにお任せしたいと思いますが、1つだけ重要なポイントを述べておきたいと思います。

 皆さんご存じのように、相模補給廠の一部が返還されることになり、小田急多摩線の延伸が実現に向けて大きく一歩を踏み出しました。この多摩線ですが、新百合ケ丘で新宿へ行く小田急線に接続をしています。

ところが、これだけじゃないわけですね。実は、川崎縦貫高速鉄道という計画がありまして、将来は新百合ケ丘から武蔵小杉を経て川崎駅までこれがつながります。さらに、川崎からは大師線につながり、羽田空港まで行けるわけですね。もし、上溝や田名に駅ができれば、将来は乗りかえなしで羽田空港まで行くことができるわけであります。

 川崎市議会の平成17年第1回定例会で、市の交通局長さんが次のように述べていらっしゃるわけですね。「本路線は、新百合ケ丘から川崎までの整備を基本とし、鉄道不便地域の改善を図るとともに、小田急多摩線、京急大師線と相互直通運転をすることにより、川崎市域だけでなく、東京都多摩方面や県央地区から羽田空港へのアクセスが可能となるなど、首都圏における広域鉄道ネットワークの形成に資するものでございます」と。

さらに続けて、運輸政策審議会答申の第18号では、「交通サービスのバリアフリー化、シームレス化等の推進が提言されており、高齢化社会に向け、鉄道相互間の乗り継ぎの円滑化は重要な課題とされております。

このことから、本路線では、従来型方式を採用して、京急大師線と相互直通運転をする計画としておりましたが、その後、川崎縦貫高速鉄道研究会の提言を踏まえ、小田急多摩線とも相互直通運転を行うものとし、利用者利便性の向上を図ったところでございます」と、こういうふうに交通局長さんが答弁をされているんですね。

 さらに、羽田空港に関して言えば、2009年12月の供用開始を目指して、新滑走路の建設も進められております。将来は、中国とか東南アジアへの国際線の乗り入れも可能になってくるわけです。

 愛川町の将来を考える上では、やはりこういった近隣市のことも、動向も考慮しなくちゃいけないと私は思いますけれども、町長、何かご感想はありますか。簡単で結構ですから、一言コメントをいただきたいと思います。


○町長(山田登美夫君)

 町でも合併の研究会を立ち上げておりますし、議会の中でも研究会が立ち上がっていますね。研究はされていると思います。

 そういった中で、先ほども申し上げましたけど、ことし県で再度合併の構想を立ち上げられます。策定をされます。そういった中で、町でも、これは県下の市町村どこも首長さんそういう意見を持っておられますけど、ことし県で策定されます合併構想、これを重視していきたいと、私も思っているところであります。


○10番(熊坂 徹君) 

それでは、わかりました。ちょっと視点を変えますと、今、神奈川県には16の町村があるんですね。この3月11日には城山町と藤野町が相模原市と合併します。

そして、もし県が推進する県西部の2市8町が合併すれば、残された町村の数は一挙に1けた、6町村になってしまうわけですね。もし、こうした状況になったとき、残った6町村に対する有形無形のプレッシャーというのは、私は相当なものがあると、それを覚悟しなくちゃいけないと思います。

 しかも、3年後にはすぐ隣に政令指定都市の相模原市が誕生します。この政令市が持つ魅力といいますか、県にも匹敵する権限と財源を持った究極の自治体が放つ影響力、これもまた相当なものがあると思います。ましてや、それを隣で眺めている人口4万数千の小さな愛川町にとって、町民意識の上においても、はかり知れない影響を与えることになると私は思っています。

 そのとき、行政や議会が今と同じような認識のレベルでいたら、ちょっと私はまずいんじゃないかと思います。ですので、町も議会もつかの間の小さな幸せに甘んずることなく、将来を見据えたまちづくりのビジョンを真剣に考えるときが既に来ていると思います。
 以上、終わります。