<賛成討論> 神奈川県最低賃金改定等についての陳情
平成18年3月 定例会(第1回)-3月24日

委員長報告は趣旨了承ですが、私は趣旨了承には反対です。ニートやフリーターあるいは、パートや派遣労働という不安定雇用への対策として、また、格差社会をこれ以上進行させないためにも、この最低賃金に関する陳情を積極的に採択すべきという立場で討論を行います。

近隣市の議会は、軒並みこの陳情を採択しています。去年も同様の陳情が各市町村議会に出されていますが、近隣市の議会はほとんど採択であります。なぜ、ひとり愛川町議会のみが、昨年同様、積極的な賛意を示さない趣旨了承なのか。なぜ、気持ち良く、すっきりと採択しないのか、私には理解ができません。

私も、委員会のメンバーとして審議に加わっておりました。そのとき感じたのは、委員のみなさんは、この最低賃金ということに対して、どうも否定的な考えをお持ちのようだということであります。

経営者と労働者とでは、立場、利害が違うことから、当然、最低賃金に対する考え方も違います。当たり前のことですね。経営者にとっては、賃金は安い方がいいし、労働者にとってはできるだけ高い方がいい。

しかし、この問題は、われわれがどちらの立場に立つとか、どちらの味方をするとか言った問題ではないのです。そこの点をよくふまえて考えないと、判断を間違えます。

いまさらここで私が申し上げるまでもなく、最低賃金というのは、最低賃金法という法律によって保障されている制度です。

最低賃金法 第1条(目的) には、
賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。と書いてあります。

つまり、労働者の生活の安定だけでなく、これによって事業の公正な競争を確保するんだと、そして、めざすところは、国民経済の健全な発展なんだと、それが最低賃金を法律で保障することの意味、目的なんですね。

ですから、この問題を考えるときに、前提になるのは、経営者と労働者の立場の違いではなく、そうした利害の対立を超えた国民経済の健全な発展、それを踏まえて、そうした視野・視点に立って、われわれは議論をしなくてはいけないということです。

そこで、いま現在の日本の雇用状況について考えてみると、パートタイム労働者が急激に増えています。神奈川県においても、パートタイム労働者の比率は、平成16年度末の時点で、25.3%、4人に1人がパート労働者という状況にあります。

そして、所得格差はますます広がり、ニートやフリーターと呼ばれる若者が増加、日本の社会はますます不安定になってきており、そのため各地で犯罪が多発、地域の安全も脅かされるような状況になってきています。

陳情にあるように、最低賃金制度は、必要不可欠な社会的セーフティネットのひとつです。労使双方が国民的視野に立つことによつて、この制度の充実を図り、国民経済を健全な発展へと導くことが、いま何よりも求められています。

私の周りにもパートで働く人がおおぜいいらっしゃいます。そうした人たちにとって、この問題は切実です。

一般労働者の水準への接近を基本に、最低賃金をアップさせ、パート労働者の処遇改善と生活の安定を図るためにも、私は、この陳情を採択すべきであると考えます。

議員のみなさまのご理解とご賛同を切にお願いして、私の討論といたします。