このままでは、日本は志のない守銭奴の国になってしまいます


<賛成討論>
陳情第6号 定率減税の縮小・廃止の中止、消費税の大増税をやめさせるための意見書採択を求める陳情


付託された委員会の審査では、国にはすでに700兆円もの借金があり、事ここに至っては、増税もやむを得ないとか、努力したものが報われるようにしなくてはいけないと言った意見が出されました。

確かに、700兆円というのは大変な金額であり、1兆円を1万円札で積み上げるとエベレストの高さがありますから、1万円札のエベレストが700個もできる勘定になりますが、この問題は、別の角度・視点から考えてみることもできます。

つまり、国民の中にそれだけのお金を持っている人がいたということです。そして、政府はお金持ちの人から税金でいただく代わりに、国債を発行して、買っていただき、そうしたお金持ち、リッチピープルに高い金利までつけて、お返ししているのです。

国債を買い支えているリッチピープルの資産は、高額所得者への累進課税の緩和によって、どんどん生み出される構造が形づくられてきました。

その証拠に、生活保護世帯が急増するなど、国民の多くが生活苦に喘いでいるのと裏腹に、個人金融資産はこの10年間で400兆円も増えています。これが日本の現実、つまり借金700兆円の真の姿でもあります。

いかに、一般の国民が厳しい状況に置かれているか、

国税庁の統計情報によると、

平成10年 国民の給与総額 222兆円
平成15年 国民の給与総額 203兆円 ▲19兆円(8.5%)

これは全国平均です。
では、本町の場合はどうかというと、もっと悲惨な状況であることがわかります。

平成10年と15年の統計あいかわのデータを見てみましょう。

平成10年 町民の総所得金額 723億円
平成15年 町民の総所得金額 601億円 ▲122億円(16.9%)

総所得金額は、5年間で122億円も減少。率にすると、16.9%。全国が8.5%ですから、その2倍の減少率です。

愛川町の納税者1人当たりでは、所得の減は、この5年間で約40万円という数字になっています。

愛川町にお住まいのお金持ちの人、高額所得者については、どうかと言えば、やっぱりこれも減少しています。所得が1000万円以上の人は、この5年間で、197人から140人へと激減しています。

ところが、全国レベルでは、増えているんです。
2000万円を超える高額所得者が、この5年間で、1万人も。


そこで、定率減税の縮小・廃止が行われると、ほとんどの人が負担増・増税になります。ところが、平成11年の恒久減税では、定率減税とセットで、法人税と所得税・住民税の最高税率引き下げが行われました。

しかし、今回、ここの部分は「手付かず」なんですね。元に戻らない。一般の庶民に痛みを強いる定率減税だけが縮小・廃止されて、儲かっている企業やお金持ちに対する優遇措置はそのまま、これが、「努力する者が報われる制度」の実態です。


これをご覧ください。「フリップ」で説明

@ 定率減税の廃止 3兆3000億円
A 最高税率の引き下げ 5000億円
B 法人税率の引き下げ 2.7兆円


Aの最高税率の引き下げで恩恵を受けているのは、1800万円以上の高額所得者です。

それで、愛川町に、Aに該当する人が何人いらっしゃるかといえば、たったの45人です。平成15年度、1800万円以上の高額所得者は、たったの45人しかいらっしゃいません。


もうひとつ例をあげましょう。

年収5,000万円の人の場合、半分税金を払っても、まだ、手元に2,500万円あります。12か月で割れば、毎月200万円使っても、まだ残ります。

パートで時給1000円の人の場合、1日8時間労働で計算すると、1日も休まず働いて、年収は2,112,000円になります。
年収5,000万円の人の50%税引後月収と税引前のパート年収が同じ!!


私の友人ではありませんが、アメリカにビル・ゲイツという方がいらっしゃいます。マイクロソフトの創立者、現会長でもあるあのビル・ゲイツ氏です。

彼は、11年連続、世界ランキングトップ、世界的に有名な大富豪です。

そのゲイツ氏ですが、以前はお金持ちなのに、寄付をしないことで有名でした。しかし、最近、貧しい子どもの予防接種のために、7億5000万ドル(約770億円)を寄付して話題になりました。彼は、また、スマトラ沖地震の津波被害に対しても300万ドルの義援金を提供しています。

いやそれだけではありません。彼は、奥さんと一緒に創設した「ビル&メリンダゲイツ財団」を通じて、これまでに49億ドルを寄付しているそうです。日本円にすると、約5兆4000億円、東京都の一般会計の予算規模とほぼ同じです。そして、ついに、ゲイツ氏は、エリザベス女王から名誉騎士号の称号を贈られました。

日本にトヨタ財団というのがあります。あの世界のトヨタさんがつくった財団です。それで、このトヨタ財団が、年間、どれくらいの金額を助成しているか調べてみました。どれくらい援助していると思います? このところ、総額で年間5億円あるかないか、といった状況です。

あの世界のトヨタさんにしては、すこし金額が少ないのではないでしょうか。5億でなくて、50億、いや、1兆円も稼ぐトヨタさんだったら、年間500億くらいの社会貢献をしても、すこしもおかしくないと思います。


私は、儲かっている企業やお金持ちは、もっと税金を負担してもいいと思っています。

しかし、いくらお金持ちだからといって、無理やり巻き上げられるのは嫌でしょう。だから、高額納税者には、選択権を保障してあげる。自分が支援したいと思う非営利の公的活動に寄付することができるように税制を変えれば、NPOやボランティアなどの公益的活動が盛んになり、一石二鳥です。

ですから、これから日本が目指すべきは、富める者はますます富み、貧しい者ますます貧しくなる、弱肉強食の社会ではなく、寄付を通じてお金持ちが社会貢献できる制度、つまり、お金持ちのお金が真に生かされる社会です。

早く、小泉さんに引退していただいて、そうした方向に進まないと、このままでは、日本は、金の亡者、志のない、お金の奴隷、守銭奴の国になってしまいます。


以上、賛成討論とします。