<議長車購入に賛成の意見に対する私の反論>

議会改革検討委員会では、熱心な議論が行われました。その中で、いくつか出された議長車購入に賛成の意見に対して私の考えを述べます。


◇今まで何も問題がなかったから新しく更新すべきである。

@確かに、これも良識あるひとつの考え方だが、何を根拠に「何も問題がなかった」といえるのか。ただ問題が表面化しなかっただけではないか。現在の議長車(町長車も)のあり方については、ずっと以前から批判的な声がある。とくに、良識ある人たちから。

A考え方として、今まで問題がなかったからというのは、あまりにも弱い。少なくとも改革に取り組む姿勢としては失格である。(ここは議会「改革」検討委員会なのだから)


◇人口4万3千の町、送迎の事故のことを考えれば、今のクラス(トヨタクラウン)必要

@これもバランスのとれたひとつの良識ある考え方だが、だからといって、町が今のクラスの車を購入しなければならない、ということにはつながらない。

A議長車に求められるのは、事故がなく、安全かつ確実に目的地まで着くこと。つまり、議長車は移動のための手段に過ぎない。

Bということは、安全・確実に目的地まで移動できれば、そのための車を町が買う必要もなければ、運転手が町の職員である必要もない。リース方式でもハイヤー方式でもいい。要はコストの問題である。(自治法2条:最少の経費で最大の効果)

C町の「ステイタス」という視点から議長車を考えるのは、これもあるけど、果たして一般の町民の皆さんが望んでいることかな? 一般の町民感覚とはちょっと違うと思う。むしろ、そうした「ステイタス」という考え方には批判的な人の方が多いと思う。

*「対外的な問題もある」というのも同様の考え方に基づくもの


◇タクシーやハイヤーは、運転手が町の職員じゃない。雑談などで町の情報が漏れる。守秘義務がある。

公務員の場合は、地方公務員法第34条1項(職員は、職務上知りえた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。)の規定がある。

しかし、民間企業においても守秘義務はあり、近年、とくに通信の秘密やプライバシー情報等の管理が求められている。法律で規定されていなかったら、そのための契約をすればいいのであって、民間企業においても守秘義務契約書を締結するケースが増えてきている。(中津交通は専用の運転手をつけると言っている。守秘義務も守ってもらえる。)


◇議長専用車じゃなく、町用車にすればいい。そうすれば他の特別職も使える。

町が議長車を購入するという考え方に立てば、空いているときは他の特別職も使えるのがベターである。しかし、この場合、他の特別職とは助役と収入役のことであり、すでにこうした利用は行われている。(両者あわせて年5回程度)

つまり、町用車としての有効利用を図るといっても、それもせいぜい年5回程度過ぎず、実質は「議長専用車」であることに変わりがない。


◇タクシーやハイヤーの場合、待ち時間の問題がある。

会議やイベントの場合の待ち時間だが、それを含めた利用(契約)を考えればいいだけのことである。要は、コストの問題である。


◇業者が遠い(東都タクシー、東京銀座)。資料を見ると、リースや委託は高い。

これは、資料の作成に問題がある。なぜ、業者が東都タクシー(東京銀座)なのか、こんなのは論外である。(東京までの往復だけでも大変だ!) 東京の業者を基準に考えたら高くなるのは当然だ。(まさか、事務局がそれを意図して資料を作成したとは思わないが)

なぜ、目と鼻の先にある「地元の」タクシー会社に問い合わせないのか?

鳥羽委員が提出した資料を見れば、(地元の)タクシー会社にハイヤー方式で業務を委託する方が断然有利なことは明白だ。
http://www.tetsu-kumasaka.com/501gicho-car1.htm


◇議長車は緊急時に柔軟かつ迅速に動けなくてはならない。

緊急時に議長が動く必要ができた場合、それは議長車に限定されない。(道路が寸断された場合は、ヘリコプターも考えられる。)

一般的に考えて、緊急時には職員が運転する議長車より、ハイヤー(場合によってはタクシー)の方が迅速に対応できると思う。というより、私が思うに、緊急時には他人の車を当てにするより、まず自分の車で移動しなくちゃならなくなるのではないか。


◇議長車は動く事務室(執務室?)でもある。

町長の議会答弁にもあったが、いまひとつこの意味がわからない。車の中に執務用のデスクがあるわけじゃないし、専用車もハイヤーも同じ車であることに変わりはない。何をして「執務室」というのか、それは乗っている人が車の中で仕事をすれば、機能上それは「執務室」になるし、また、疲れて眠ってしまえば一時的にせよそれは「寝室」となる。要は、使い方の問題(気持ちの問題)である。


<感想>

議長車ひとつとってもこれだけの見方・考え方があることにまず驚いた。ただ、何となく「最初に結論ありき」という気がしないでもない。そのための「こじつけ」とは言わないが、委員会を傍聴していても、多くの発言の中に、結論に結びつけるための理由づけ(傾向)を強く感じた。

議会の中に設置された委員会という視点から考えると、折角、資料が提供されたのだから、もっと資料の中身の検討を突っ込んでして欲しかった。コストに関しても、資料の一部(東都タクシー)が不十分だったこともあり、必ずしも十分な検討・議論が行われたとは言いがたい。今後とも、議会として、もっとシビアーな議論を期待したい。

それと、やっぱり、もっと広い視点からの議論もして欲しかった。改革のテーマは議長車だけではないのだから。

*私にとって、委員会での発言ができなかったのはとても残念だった。(委員ではないので発言できない!) 以前、委員外議員)としての出席を認めて欲しいと提案したが、委員会で否決されてしまった。
(注)委員外議員:採決には参加できないが発言はできる。

*それと、やっぱり議会改革検討委員会が一般の傍聴を認めないのは問題だと思う。これでは開かれた議会ではなく、閉じられた議会になってしまう。議会改革検討委員会には、まず、この点からの「改革」を期待したい。