「14人も議員はいらんというのが町民の本音。人口が減り、地方交付税も下がっちゅう。2人減らして年間600万円浮くなら、英断すべきだ」
「議員は町民の代表。議会は行政のチェック機関。議員を減らせば、町民の声が十分に町政に届かんなる」
1月15日と28日に開かれた幡多郡佐賀町議員協議会。「議員定数を14から2減らそう」と訴える“定数削減派”と、「減らす2人分に相当する議員報酬14%を削減すればいい」と主張する“報酬削減派”が対立した。
減らすべきは定数? それとも報酬?
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同町議会は、6年に議員定数を16から14に減らしている。その後、町が銀行に対して行った損失補償により、町内の水産加工会社が借り入れた約3億円の肩代わりを町が実行。厳しい町財政に追い打ちをかける事態となり、「議会も経費節減に努力しよう」との声が議員間で高まった。
昨年の9月定例会に、定数を2減する案が提出されたが否決。12月定例会では、同じ案が再度提出されるとともに、“対案”として報酬14%削減案も出た。
定数派と報酬派の本格論争が始まった。この時は折り合いがつかず、両案はいったん取り下げられ、一本化を目指したが…。
両派譲らず
論点は「議員経費をどちらの方法で節減するか」。町民が議員に対してどんな役割を求めているかで、それぞれの考え方が激しくぶつかり合った。
「なぜ改選(4月27日投開票)を控えた時期に定数を減らすのか。合併を前に定数減は町益にならない」「人口規模の似た市町村と比べて佐賀町の定数は多くない」と報酬派。
これに対し、定数派は「市町村合併で、その次の選挙はないかもしれない。議会として今やれることを優先すべきだ。報酬削減は後でもできる」「報酬を減らせば、若い人が生活を考えて出馬しにくくなる」と応じる。
かんかんがくがく、議論百出。両派譲らず、2月7日の臨時議会には結局、相反する2案が再び提出された。
会期延長の末、19日の本会議に両案とも付議され、定数削減案を9対4の賛成多数で可決、削減幅を14%から半分の7%に修正した報酬削減案も全会一致で可決した。都合3人分の議員経費節減が決まった。
求められる議員像
住民が考える議会の在り方はさまざまだ。議員を各地域、階層の声を代弁する住民代表と考えるなら人数は多い方がいいし、政策立案のプロ集団を求めるなら報酬は高く―というように。
当の議員が「住民の求める議員像」を明確にイメージできれば、定数も報酬もおのずと決まるのではないか。
県内の市町村議会で議員定数を削減するケースが相次いでいるが、その主な理由は議会の経費節減。議員報酬もまた、同じ流れの中で削減されている。
「住民の声を行政に届けられる議員定数とは」「報酬は現状で適正か」。これらのテーマに答えを出す作業は議員自身に委ねられている。ただし、その判断材料が、ひっ迫する市町村の財政状況だけであっていいのだろうか。
【写真】佐賀町議会3月定例会の一般質問風景。4月の議員選からは議員定数が2減って12となる
(平成15年3月15日付朝刊掲載)
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