賛成討論 (要旨)

議員提出議案第2号 愛川町自治基本条例

まず、はじめに申しあげますが、独自条例案とはいえ、ベースとなっているのは専門研究委員会の条例案です。

その条例案に対して、さまざまな角度から検討を加え、修正すべき個所は修正し、新たに付け加えるべき事項は付け加え、町民有志の意見も取り入れて、より良い条例に仕上げました。

それだけでなく、入手可能な基本条例にはすべて目を通しました。専門研究委員会では、ニセコ町、生野町、宝塚市のまちづくり基本条例を比較検討しましたが、私たちは、インターネットによって入手可能な全ての自治基本条例、まちづくり基本条例について調査・検討しました。その他、市民参加条例や市民活動推進条例の調査も行い、合計数10本にも及ぶ関係条例のチェックをしました。

しかし、残念なことに、こうした私たちの行動が議員の皆さまに十分理解されていない感じが致します。私たちが議員提案したことが残念であるといった声も聞かれました。何か奇異の目で見られているような、そんな感じすら致します。

私たちは町長提出議案に対し、ただ単に「異を唱える」といったレベルの意識で行動しているのではありません。町のために、町民の皆さんのために、より良き条例をつくりたいという一心で、独自条例案を、といっても内容的には修正案ですが、提案しているのです。

修正案とは、すなわち、改良版ということです。町案を改良・改善したものがこの議員案です。議会がより良いものを求めて審議し議論するところであるなら、修正案は議会に「つきもの」ではないでしょうか。多摩市では3月18日、委員会で自治基本条例の修正案が提案され可決したと聞いています。

これまでに、愛川町議会では予算や条例の修正案が出されたことがあったでしょうか。機関委任事務の時代はそれでも良かったかもしれませんが、これからは、議会も変わらなくてはいけないと思います。

できれば、われわれだけでなく、A議員やB議員、あるいは、C会派やD会派からも議員提案があれば、もっと良かったと思います。

どの案がいいか、ただ単に、A案かB案かという二者択一ではなく、A案とB案から新しくC案をつくるということも含めて、議会として、活発な議論ができたと思います。

議員案の委員会での審議に先立って、私たちは、条例案の特徴と町案との比較表を資料として配布させていただきました。この資料は総務の委員さんだけでなく、全議員の皆さんにもお届けしました。しかし、残念ながら、それに対して、今日までにいただいたご意見はありませんでした。

ちょっと虚しい感じがいたしましたが、やはり、議会はもっとお互いに意見を戦わせ、議論しなくちゃいけないんじゃないかと、思います。その意味でも、特別委員会の設置が認められなかったことは、返す返すも残念に思います。

十分な審議のためには、双方向の「議論」が必要です。一方的に質問し、一方的に答える「質疑」だけでは議論は深まりません。双方向のコミュニケーションを重視し、議員同士がお互いの意見や考えをぶつけ合い、活発に議論しあう「しくみ」づくりの必要性を痛感しました。

また、今回の条例提案をめぐって、改めて議会とは何かを考えさせられました。

議会の「議」とは、きちっとしたことばによる「話し合い」という意味だそうです。議会とは、その「議」が出会うところ、議員が出会い、議論が出会うところ、それが議会です。その名にふさわしい議会をめざしたいと思います。

さて、話がそれてしまいましたが、21世紀、分権の時代は、条例の時代と言われています。

ここで、私は、町長にも申しあげたいんですが、議会が条例つくってくれたら、町は助かるんじゃないでしょうか。そうすれば、その分、他の仕事に精が出せる。単純な理屈です。

それでなくても、地方分権でどんどん仕事がやってくる。作成する文書も増え、調査の依頼も多い。総合計画だけじゃなく、都市マスや生涯学習、介護保険に子育て支援、それに地域福祉計画、などなど、一体、いくら計画をつくったらおしまいになるのか、ためいきが出るほどです。とにかく地方分権になってから、個別分野の計画がやたらと多くなっています。

そうした状況の中で、これからは地域の特色を生かしたまちづくりのための条例づくりも必要になってきます。自治基本条例はその第一歩です。

しかし、これからは、議会が、わたしたち議員が条例をつくる時代だと私は思っています。まさに、今回の議員提案はその第一歩です。

町長提出議案をただ議決するだけでは、議会の付加価値はゼロです。議会が生み出すものは何もありません。

これからは議会も評価される時代です。有権者の目も厳しくなってきます。議会が何を生み出したか、議会の成果は何か、それが問われるようになります。

とくに本町のような小さな自治体では、条例づくりと政策形成の分野において、議会のリーダーシップが求められています。町は事務の処理と事業の執行で手一杯です。とても政策研究や条例づくりに手をさく余裕はないと感じております。

職員のことも考えてあげましょう。
町の職員が押し寄せる仕事の山にうずもれてしまう前に、議会が助け舟を出してあげないと、このままでは一緒に沈没してしまいます。

これからは、議会が町長の私的諮問機関へ委員を送り出すのではなく、議会が自ら政策研究を行い、条例の制定作業を買って出る必要があります。自ら進んで仕事をする議会、それがこれからの議会の姿です。

この際、町も発想の転換をして、条例づくりは議会に委ねるべきです。全てとは言いませんが、とくに、まちづくりや政策分野の条例は、、、。

議会もここで一念発起して、条例づくりのプロ集団を目ざしましょう。そして、分権時代の新しい議会の役割・姿を求めて、今度は、議会基本条例をつくろうではありませんか。

以上、賛成討論といたします。