志田・向原処分場の閉鎖事業について


平成14年度 第1回臨時会 補正予算の質疑から
・埋立処分地施設適正閉鎖事業

(内容)
昭和40年代後半から50年代はじめにかけて、廃棄物処理法が改正が行われましたが、法適用以前の施設として、志田・向原両処分場は、この間ずっと法律の適用を受けないできました。

しかし、重金属による汚染やダイオキシンなど環境ホルモンが大きな社会問題になったことにより、いくら法適用以前の施設とはいえ、環境に対する影響を考えると、このまま埋め立てを続けるのはよくないとして、国から埋め立ての中止と処分場の適正な閉鎖が求められていました。

そこで、町としては12年の秋から処分場の閉鎖に向けた調査を行い、それを基に計画をつくり、今回、それを埋立処分地施設適正閉鎖事業として議会に提案しました。

しかし、内容的にどうかと思われる点が多く、質問しましたが、明快な答えは返ってきませんでした。
*テ−プ越し原稿です



○9番(熊坂徹君)

何点かあるんですが、最初は総括方式で、2回目から一問一答方式ということになっているんですが、議案が1つしかないということでもう少しまとめていきたいと思うんですが、とりあえず最初に3つほどお尋ねをしておきたいと思います。

まず1つ目は、素人判断といいますか、単純に考えて両処分場に埋まっているものを考えると、危険性の度合いは志田の処分場がはるかに高いわけですね。それに対して向原の場合は、自然分解方式のし尿の処分場であったということからして、環境に対する影響はかなり低いのかなと思うわけですけれども、この辺2つの事業を一緒に考えられた。町としては意思決定をされたということなんですが、その意思決定に際して、志田はとにかく必要性、緊急性があるけれども、素人判断ですよ、向原の方は当面必要性、緊急性の度合いが低いじゃないかということで、志田1本でやろうという意見はなかったのか、これが1つです。

それから、先ほどの説明会でもあったんですが、鉛ですね、これは基礎調査が終わった後の観測井戸、定期観測をやっていますので、そこで検出されているんですね。さっきコンサルの方から説明をいただいたんですが、それに対する町のお考え、これを聞いておきたいと思います。

もう1つは、構造基準の問題があるんですね。処分場の廃止に当たっては廃止の基準がありまして、当然構造基準を満足しているという1項目があろうかと思うんですが、これについてこの対策工法で処分場の廃止の基準を満足しているのかどうか、この点についてお伺いをしておきます。

○環境経済部長(井上浄二君)

まず1点目の2つ同時に考えたと。志回の方が危険性が高いので、志田1本でやるような考えはなかったのかということでございますけれども、これは538施設のうちの2つが不適切な処分場ということで公表されたわけでして、町としてはとりあえず2つ調査をしていこうということにいたしたわけであります。

その後、基本設計、実施設計等、そういう経過の中で、例えば片方だけ相当多額な経費になるとか、そういう話であればまたこれは、それではどちらか優先を決めてやろうとか、そういうことになったと思います。ただ、今の現状の中で、きょう補正の予算を提出させていただいておりますけれども、両方がこういう予算の中で対応できると。それならば同時に工事をやろうということであります。

それから、鉛に対する町の考え方ということでありますけれども、鉛は再調査の結果、基準値を下回ったと。そして、志田の方の工法について申し上げますと、いわゆる地下水に接していないということですね。したがって、これから考えられる汚染に対して、キャピラリーバリアによって雨水の浸透水をより少なくすることによってそういう影響が出にくくなる。そういうことで、鉛もそうでしょうし、他の重金属もそうでしょうし、いろいろなものを含めてキャピラリーバリアで上を覆うことによって、その分解を少しずつ押えていこうと。そして、今、下流に汚染を生じていないわけですから、その状況を継続的に維持していこうという考え方であります。

そして、構造基準を満足しているのかということでありますけれども、これは国・県との協議の中で今の汚染状況調査の結果を踏まえて、こういう工事でよろしいでしょうということですので、現状の中で考えられる最善の方法であり、現状に合った構造基準はクリアしていると考えております。以上です。

○9番(熊坂徹君)

それでは、ちょっと町長にお尋ねをしておきたいと思うんですが、3億2,000万円ですか、多額の経費をかけて今回適正閉鎖事業を提案されているわけですが、3億2,000万円かけて、町民の方からすると、やはり何かいま一つしっくりこない部分があるんですね。というのは、工事の内容が、要するに安全だと皆さんだれでも思うようなところに遮水壁をつくるわけですね。

それに対して志田の処分場の方は、ダイオキシンとか、あるいは重金属等が中に含まれていると。それに対してはきちんとした対策、むしろ向原よりも志田の処分場に遮水壁が必要ではないかと。この間、私も何人かの方にそういうお考えをお伺いしたんですけれども、皆さん一様にそうお考えになるんですね。要するに、逆ではないかということなんです。

それで、ちょっとこれは確認をさせていただきたいんですが、これは町長、町民の皆さんに絶対の自信作としてお示しになれますか。いかがですか。

○町長(山田登美夫君)

今の質問は工法についてですか、それとも事業についてですか。そこをまず。

○9番(熊坂徹君)

もちろん工法を含めた事業そのものについてであります。

○町長(山田登美夫君)

ただいまご質問のように、志田につきましては美化プラントが完成するまで生ごみ等をそのまま投棄していたと。向原につきましては、はじめはし尿を投棄しておりまして、衛生プラントが完成と同時にプラントで処理された残渣物の焼却灰を捨てていたということです。まずそういうことを頭に入れていただかないと、ただ向原はし尿だけですよということじゃないんですね。ですから、一般の方が勘違いされる場合もあると思います。ですから、そういうことを説明していかないとわからないんじゃないかと思います。

それと、先ほど来コンサルの方が説明しておりますとおり、地下の層、いわゆる地下水までの層の深さ、そういうものも全部影響してくるわけですね、工法については。それで、今回の工法が最善の工法であると。

先ほど来お話がありましたとおり、既に外国ではこういう方法でやっていたと。日本でもできないかということで、当時の厚生省から国立公衆衛生院が委託を受けまして、日本の気象条件や風土でもこれが外国と同じように効果を発揮するものなのかどうか、これを平成7年から11年、5年間かけて研究されてこられたわけですね。その結果、日本でもこの工法で大丈夫であるという結果が出ましたので、今の環境省でもこのキャピラリーの関係を補助対象事業ということで認めているわけです。ですから、現在の段階では最善の工法であると私は思っております。

○9番(熊坂徹君)

キャピラリーバリアに関しては、かなり海外では実績があると聞いていますし、要は、キャピラリーに関しては施工精度の問題とか、いろいろな要囚があろうかと思いますが、理論的には大変すぐれた工法であると私は理解しております。ただ、それのみで環境汚染防止対策になるのかどうか。この点に

ついて志田の処分場に関しては非常に懸念されるわけですね。ですから、最初に、平成13年の3月にまとめられた基礎調査の報告書に関しても、志田の処分場に関しては窒素に注目してケース1とケース2が立てられていますけれども、やはり遮水壁の設置というのをケース2の場合でかなり突っ込んだ研究がされているんじゃないかと思います。
では、次に鉛に移りたいと思います。

鉛に関しては先ほどの説明会で、私、質問をさせていただいたんですが、コンサルの方からちょっと理解ができない説明をいただいたんですね。要するに、SSの濃度が高かったので、それで鉛が環境基準をオーバーしてしまったと。これ実際SSも測定項目なんですよ。SSも含めた各項目の観測データ、測定データが1つの検査結果として出てくるわけですね。

これを見ますと、鉛しか測っていないわけです。鉛のはかり方がSSを除去した後ではかったと。そういう測り方というのはちゃんと法に基づいたというか、測定法の理論に基づいた測定法かどうか。この点について確認させてください。

○町長(山田登美夫君)

鉛の関係は、先ほどもコンサルが説明されていたとおり、観測井戸の水をくみ上げるときに、浮遊物も一緒にくみ上げて、上の成分がくみ上げた水に多く混ざっていたということで、鉛の方だけがひっかかっていたわけです。ですから、ここの表にありますとおりに、鉛を主に水質の検査をされたと私なんかは理解をしていたところでございます。

○9番(熊坂 徹君)

何かご答弁になっていなかったような気がするんですけれども、要するにこれは正規の測定方法じゃないんじゃないかと私なんか思ってしまうわけですね。やはりSSも含めて地下水の水質が環境基準を満足しているかどうか、そういう考え方ではないかと思います。それで、なぜ鉛が出てくるかというと、SSと一緒に測ったら出てきたよということですけれども、明らかにこれは畜産排水の影響ではないわけですね。志田の処分場の影響だと理解できると思います。

ということになりますと、3月にまとめられたこの基礎調査の報告書に関しては、塩素イオン濃度が高いことを除けば環境基準はすべて満足していると。ただ、窒素の値が少し高いよということで、対策の基本的な考え方については、処分場の窒素の影響がある場合がケース1と。

そうではない場合、処分場の影響によるものだというのがケース2の場合。この2つの枠組みの中の基本的な考え方で対策を考えていたわけですね。もしそのときに鉛が出たとしたら、これは考え方の枠組みそのものを変えなければいけないんですね。この辺、コンサルの方はそれなりの説明をされましたけれども、町としてその点について、将来のリスク管理も含めてどういう判断をされたのか。その点についてお伺いをいたします。

○環境経済部長(井上浄二君)

鉛が出ていれば、確かに枠組みを変える必要があったと思います。しかし、お手元に配付の調査結果一覧表で再調査の結果、基準値以下であるということでありますので、現状では鉛基準値以下の中での工法と決定したということであります。

将来のリスクも考えた場合はどうなのかということでございますけれども、今このキャピラリーバリアを志田に敷設するわけですが、現状では今の水質調査の結果の中での判断としては、キャピラリーのみで十分かなという判断をしておるわけでありまして、今後どのように状況が、変わらないことを願っておりますけれども、先ほども申し上げましたように、地震でひび割れが入って水が入って出るとか、そういうこともなきにしもあらずですので、今後継続的に当分の間調査をして、異常が発生すればまたその段階で考えていくとすることが将来に対する考え方であろうかと思います。以上です。

○9番(熊坂徹君)

将来異常が発生したらその時点でという、何か随分弱気など答弁であったんですが、そういうことのないようにするのが今回の対策で、さっき町長、たしかこれ最善の方法だと確信しているとおっしゃったばかりじゃないかと思うんですが、その辺からしても既に基本的考え方がぐらついているんじゃないかと思うんですね。

それで、もう一度確認させてもらいたいんですが、鉛が、測定方法に問題があったという説明なんですが、仮定の話として、もしちゃんと測定されて鉛が出たよという場合は、ケース1がケース2になると理解してよろしいですね。

○環境経済部長(井上浄二君)

地下水の検査の中で鉛が基準値を超えていれば、遮水壁を上流に打つ、あるいは周りに打つ、あるいは下流に打って水処理をする、そういうことも必要と思います。

○9番(熊坂徹君)

ということは、鉛について、 13年7月ですか、測定したときに環境基準を2培オーバーしていたわけです。これをどう理解するかですね。確かに測定方法に問題があったかもしれないです。でも、それは本当にそうなのかどうかわからないわけですね。その辺については町としてきちんと対応を、将来のリスク管理も含めてその時点ですべきだったと思うんですね。出た時点でコンサル、あるいは県とそれについて。

次に測ったからいいよと。これは必ずしも科学的なやり方ではないと思うんですね。次に測ったらまた出るかもしれない、一度出たものは。なぜかといえば、そこにあるから出るわけですよ。次に測って出なかったよといって、別に鉛が突然志田の処分場から消えてなくなったわけじゃないんですよ。その辺のリスク管理の考え方、出た時点で町としてどういう対策協議を、県も含めてでいいですけれどもされたのか、この点お聞かせください。


○環境経済部長(井上浄二君)

鉛の基準値をオーバーしたときの対応ということですけれども、基準値をオーバーしたために再度調査をしたと。その結果が基準値以下であったということであります。

○9番(熊坂 徹君)

それが事実ですね。だから、その事実をどう町として受け止められたのか、今後の対策に。それをお聞きしているんですが。

○環境経済部長(井上浄二君)

ですから、先ほど申し上げましたように、基準値をオーバーした、そして、再度調査をしてオーバーしていれば遮水壁等の工法も考えられたでしょうけれども、再度の調査の結果、基準値以下であったということですので、キャピラリーの工法を採用したということであります。

○9番(熊坂 徹君)

ということは、あと1回、オンリーワンですね、 1回だけ検査して出なかったからこれで大丈夫だと、そういう判断をされたと理解してよろしいですね。

○環境経済部長(井上浄二君)

そのとおりであります。

○9番(熊坂 徹君)

これ以上やってもしようがないですけれども、そういう考え方が科学的であるとお思いですか。この点について確認させてください。

○環境経済部長(井上浄二君)

再調査をしたわけでありまして、調査をしていないわけではありませんので、科学的であろうかと思います。

○9番(熊坂徹君)

もうこれ以上水かけ論はいたしませんけれども、では、塩化物イオンについてちょっと町の考え方をお尋ねしたいと思いますが、基礎調査の報告書に関しては、この対策工法の考え方、これが非常にベースになっているんですね、この部分が。この部分は12月の議会の全協で議員には配付されなかったという、そういういわくつきの部分なんですが、ここで考え方の冒頭にこう書いてあるんですね。

今回の調査においては塩化物イオンを除いて地下水への影響はほとんどないと。こういう考え方です。この考え方に立って今回は対策が、八千代さんですか、コンサルさんが提案をされているわけですけれども、この考え方は間違いないですか。

○環境経済部長(井上浄二君)

間違いありません。

○9番(熊坂 徹君)

それでは、ちょっとここに皆さんにご紹介したいものがありますので、紹介させていただきたいと思いますが、先ほどの説明会でも国立公衆衛生院という、こういう分野に関しては国の最高機関だと思うんですが、こういうところの専門家の方が技術検討委員会を埼玉県の岩槻市でおつくりになったんですね。

その中にここの専門家の方が入っていらっしゃいます。そういう専門家の方が入った技術検討委員会がどういう結論を出しているかと。

そこの部分だけちょっと皆さんにご紹介させていただきたいと思いますが、こうです。最後です。塩化物イオンを指標として処分場からの浸出水による周辺地下水への将来的な影響を予測すると、今後とも長期間にわたっていろいろなものが出てくるよと。ですから、きちんとした対策をしなければいけないと、こう書いてあるんです。これについてどうお考えになりますか。

○環境経済部長(井上浄二君)

岩槻市の問題につきましては、私も担当としてつい先般岩槻市の担当者からお話を聞いておりますけれども、まず岩槻市の状況につきましては、面積が9,800平米ありまして、廃棄物、やはり処分場の関係でありますが、廃棄物の層の下の方、深さが10メートルぐらい廃棄物の層があるようですけれども、もう8メートルぐらいのところで地下水が出ているという状況であったと聞いております。

それは市の担当者から直接聞いておりますので間違いないと思いますけれども、そういうことでありまして、工法としては周囲をぐるっと遮水壁、そして、シートカバーを施したと。要するに密閉型ということで、その中に保管させてしまう。もう廃棄物層に触れているわけですから、周辺環境の汚染も恐らく出ていたと推測されますが、そんなふうに聞いておりまして、本町とは状況が違うということではないかと思います。

○9番(熊坂 徹君)

私は状況の違いをお尋ねしたんじゃなくて、考え方の基本をお尋ねしたわけで、やはり専門家の方は塩化物イオンについて着目して将来を予測されているということなんですね。
これ以上この件についてはここでやるつもりはありませんので、次に構造基準についてお尋ねしたいと思います。

先ほど構造基準は満足しているというご答弁でしたけれども、最終処分場の廃止基準というのがあるわけですね。国・県の協議の中でこれでいいだろうということだったよということなんですが、これは一番最初にどう書いてあるかというと、廃棄物最終処分場が囲い、立て札、調整池、浸出液処理設備を除き、構造基準に適合していないと認められないということですよ。つまり浸出液の処理設備とか、そういうものは特に必要ないけれども、そのほかの構造基準には適合していないとまずいよと。これが国の示している基準の内容の冒頭、最初なんですね。

その構造基準というのはどういうことかというと、最終処分場の構造基準というのがあるわけですね。ここにはちゃんとこう書いてあるわけです。廃棄物の保有水及び雨水等の埋立地からの浸出を防止することができる次の要件を備えた遮水工、または、これと同等以上の遮水効力を有する遮水工を設けることと、こう書いてあるんですね。でも、現状、志田の処分場はないわけです。構造基準を満足していないんじゃないですか。これについてお伺いします。

○環境経済部長(井上浄二君)

構造基準、遮水壁をつけなければいかんのではないかということですけれども、それもこの事業の工法をどのようにするかというのは、汚染の状況によって事業を行うというのが基本でありまして、本町の場合はそうした汚染がない。したがって、遮水壁は要らないでしょうと。上だけ止めていけばいいでしょうということであります。以上です。

○9番(熊坂 徹君)

ということは、本町は環境基準を満足しているから、特にこういう構造にしていなくてもいいと、そういう判断をされたということですね。

○環境経済部長(井上浄二君)

そういう判断をしたというか、町だけの判断ではありませんで、県・国も本町の調査結果をもとにそのような判断をされたということでありまして、本町でも現状では最善の方法と考えているということであります。

○9番(熊坂 徹君)

国・県がいいだろうよということでそうおっしゃったと思います。ただし、町民に対する最終的な責任は国・県にあるんですか、この件に関して。

○環境経済部長(井上浄二君)

責任は町であろうかと思います。それで、ちょっと発言の訂正をさせていただきたいと思いますけれども、構造基準、これは法適用施設ということでありまして、構造基準に合致しているということは適切でないということでありまして、本町はいわゆる法適用の施設ではない。これは538施設すべて法施行前の施設ということで、法適用には該当しないということです。法適用施設に対するものに構造基準が適用されるということですので、構造基準に合致しているというのは適切ではないということで、今の現状の調査に基づく工法として適切であるという判断がされたということだと思います。以上です。

○9番(熊坂 徹君)

構造基準というのは、最終処分場の構造基準なんですね。それを廃止基準の中に持ってきているというわけです。ただ、その要件が水処理の施設とか、そういうものは必要ないよと、状態が安定したりなんかしていればということなんですね。ただし、そのほかの構造基準には合致していないといけないよと。そういうことが書いてあるわけじゃないですか。それはよろしいです。そういうご理解であると私も理解をさせていただきたいと思います。構造基準はわかりました。

それで、最後、向原ですね。この向原に関しては、窒素が環境基準をオーバーしているわけです。それは報告書の考え方ですね、確かに。町もコンサルの方がおつくりになった報告書を町の考え方にされたと。結果的にそうだと思うんですが、しかし、報告書の内容を子細に見ますと、窒素に関しては周辺の有機系の肥料の影響ではないかと、こういう指摘があるんですね。この辺についてどうお考えになったかお伺いしたいと思います。

○環境経済部長(井上浄二君)

向原の窒素の関係でありますけれども、周辺でも酪農関係の土地利用上、し尿等を投棄している部分もありますので、もちろんそういう影響も考えられるでしょうし、処分場の影響は、事実あそこに存在しているわけですから、これは明らかであるわけでして、行政の立場として対策工事が必要と判断をしたということであります。

○9番(熊坂 徹君)

窒素に関しては、向原の処分場も観測井戸が上流側と下流側に設けてあるわけですね。ここの水質調査のデータを見ますと、上流側の方が窒素の値が高いんです。向原の処分場の下流の方が窒素の濃度が低いんですよ。これについてはどう町の方で考えておられますか。

○環境経済部長(井上浄二君)

たしか調査の結果は上流側の方が高くなっておりますけれども、これは上流側の方で先ほど申し上げましたように、家畜関係のし尿等を投棄しているということが考えられるのかなということであります。以上です。

○9番(熊坂 徹君)

志田については追加調査をされたんですよね。これは畜産排水なのか、志回の処分場によるのか、そういう追加調査をされたんですが、周辺の有機系の肥料の影響が考えられるという指摘がありながら、この追加調査をなぜされなかったのか、この点について伺います。

○環境経済部長(井上浄二君)

追加調査をしなかったのかということでありますけれども、し尿貯留層、上流側2基におきまして地下水に接しているということが考えられることから、向原処分場のし尿もこの基準値オーバーの原因の1つであることは明らかであるということが判明したために、追加調査はしていないということであります。

○9番(熊坂 徹君)

その辺、本来ならきちんとした追加調査をして、その処分場からどれだけ影響が出ているのか、それが一番科学的な考え方かなと思うんですが、そこまでやるならば。ただし、この向原の処分場に関しては特に室素が問題になっています。

これは報告書じゃなくて、国に出した整備計画書の中の一節だと思うんですが、結局地下浸透していくわけですね。志田沢に流れていきますね、向原の処分場も地下を通って。外部環境に出ていくときどういう状態であるかというのがちょっと説明的に書いてあります。

向原の浸透水は既に、志田沢を見ると側面に白い何かの形跡があるわけですね。その白いのはカルシウムが結石化していると。そういうあれなんです。この現象をどう理解したらいいかという部分について説明があるんですが、向原の浸透水は既にカルシウムがスケール化するような濃度以下に良質化しているというんです。とともに、沢筋に流出した段階では浄化されている可能性があると考えられると、こういうことなんですね。

これについて、もしこういうことであれば、処分場の直下の地下水をはかれば、それは環境基準をオーバーしているかもしれないけれども、外部にそこから出ていくときにはもう既に浄化されて良質化されていると、こういう指摘があるんですね。町のトップとしてどう理解をして判断をされたか、この点についてお伺いをいたします。

○町長(山田登美夫君)

先ほど来お話ししているように、4基のうち2基については地下水が貯留層の底部、一番底のところに接しているということがあります。そうした関係で志田沢の中間ですか、法面の、そこに白いものが出ているということですから、遮水壁を施すということでございます。

○9番(熊坂 徹君)

確かにいろいろな考え方があります。ありますが、いろいろ実際の測定データも含めて、あるいは、志田沢にしみ出したときの状況、とんでもなく手がつけられない状態になっているということじゃなくて、地中で浄化されて良質化している状態だよとか、こういうことをやはリトップとしては総合的に判断されるべきであったのかなと。

ということは、果たしてこの向原の処分場にこれほどの大がかりな対策工事が必要になるのかどうか。その辺はトップとしての政治的な判断だと思いますけれども、その辺も含めていま一度山田町長にトップとしての考え方、これについてちょっとご説明をいただけたらと思います。
○町長(山田登美夫君)

先ほど来安全性の関係が出ておりますけれども、やはり町民が安全で安心して生活がおくれることを考えますと、町としましては環境問題への積極的な取り組みをしていかなければならないと考えております。そうした中で、お話のありましたとおりの向原についての工法を決定したわけでございます。

○9番(熊坂 徹君)

もうそろそろ最後にしたいと思うんですが、町民の安全を考えると。こういう環境対策に積極的に取り組みたいと。私もぜひそうしていただきたいと思います。であるならば、やはり志田に関してはきちんと構造基準も満足するような、排出基準も満足するような、国・県がいいと言ったからもういいんだよとお茶を濁すんじゃなくて、きっちりと構造基準に合致しているのかどうか、廃止基準に合致しているのかどうか、そこまで町としての責任においてきちんと詰めて、その上で意思決定をしていただきたいと思います。

それで、最終処分場の閉鎖ですね。焼却灰等が埋まっている処分場の閉鎖事業の中で、周りを囲わないで対策工事を行った、そういう事例があったら教えていただきたいと思います。
○環境経済部長(井上浄二君)

先ほどちょっと申し上げましたけれども、538施設のうち今完了しているのが10数箇所と聞いておりまして、その10数箇所もどのような形で処分場の適正閉鎖事業を行ったのかというのは今把握しておりませんので、お答えいたしかねます。以上です。

○9番(熊坂 徹君)

そうしますと、志田の処分場みたいに焼却灰、当然ダイオキシンが含まれていると思いますけれども、そういった処分場に関して周囲に遮水壁を、これは構造基準が要求しているわけですが、それを設けないで開鎖したというのは確認されないで、町として意思決定されたと理解してよろしいですか。

○環境経済部長(井上浄二君)

確認しないでといいますか、先ほど来申し上げておりますけれども、地下水の汚染の状況、深さ、そして、熊坂議員が言っておられますケース1、2の中での2の方の遮水壁、2の2はたしか深い遮水壁になっていますけれども、2の1と3は浅い遮水壁を基礎調査の中では見ています。

これは地下水が25から30と推定されるけれども、10メートル前後の地下水、大雨のときに10メートル前後のところで出てくる地下水があるのではないかと。そういう想定のもとにケース2の方の遮ぶ壁、2の1、2の3はそういう想定のもとに想定してあるわけでありますが、ともかくそういう浅い地下水もなかったと。いわゆる25メートルから30メートルの地下水しかなかったということであります。

地下水が離れていれば、当然上をふさげば上からの水は下へ行きませんので、地下水を汚染することはないということになるわけでありまして、そういう判断の中で今の工法が適切と。しかも、確かに町で意思決定をしてやるものでしょうけれども、そこには国のお金をもらうには県の考え方もありますし、国の考え方もあるわけでして、そうした上級機関の考え方も当然町の意思決定の中には反映されてきているわけです。そういうことで今の工法に最終的になったということであります。以上です。

○9番(熊坂 徹君)

何か私の質問の答弁になっていないような感じなんですけれども、私がお尋ねしたのは、そういう事情が志田の処分場、地下水の状況、あるいは、工法の検討の中で行われているよというのは私も理解しているんですよ。そのことじゃなくて、要するに何で構造基準かといったら、いろいろなリスクがあるわけですよ、国としても。

近年、廃棄物をめぐる環境汚染の問題とか、あるいは、国民の関心、そういうのが高まっているから構造基準を厳しくしてきているわけですよね。法改正も行っているわけです。やはりそれは最低条件ですね。将来のリスク管理を考えたら、必要最低限こういう部分は必要だよというのが構造基準ですよ。あるいは、それを一部取り入れた廃止基準です。その廃止基準、満足していない状態でベストである、最善である、これを言っても水かけ論ですから、もうその件に関しては私はやらないです。

最後に1つ、そういうことで志田と同じように焼却灰等ダイオキシンが埋まっている処分場の周りを囲わないで、遮水工をしないで開鎖をした処分場の確認、事例の調査をしないで町が意思決定をされたのかどうか。この点について確認をしたいということでお尋ねをしているわけです。

○環境経済部長(井上浄二君)

今、町でやろうとしている志田のキャピラリーバリア、他の市町村でそういう事例を確認しているのかということでありますけれども、先ほども答弁したとおり、確認はいたしておりません。