<賛成討論>
平成16年 6月 定例会(第2回)-06月16日
◆13番(熊坂徹君) 私は、賛成の立場から意見を申し上げたいと思います。

 先ほど成瀬議員さんから反対の討論があったわけですけれども、論点が幾つかあったわけです。特に、三重県条例の引用に関しては、三重県の地域性あるいは社会性に基づいて三重県はそういう条例改正をしたというご理解を示されたわけですが、私は、情報公開条例に地域性・社会性というのは、この日本国においてはそういう部分で各都道府県あるいは市町村の条例が変わるというふうには余り思わないんですね。

本町の公開条例もそうなんですが、あるいは神奈川県の条例もそうですが、国の情報公開法にほぼ準拠する形で条文等の構成もされているわけです。ただ、三重県に関しては審議会がそういう答申をされたということで、それを条例に盛り込んだという経緯があると私は基本的に理解をしております。

 それと、先ほど中山議員さんから質疑の中で何点か指摘があったわけですけど、請求者の権利を狭める、そういうおそれがあるんじゃないかということなんですが、確かにそういう部分がないとは言い切れないということですね。ただし、この一部改正の条例案の中で第3項に速やかに不服申し立てに対する決定又は決裁を行うような、そういう規定もありますので、必ずしもそういう権利を狭めるということにはならないと思います。

 それと、情報公開の難しさというのは、公開すべき情報と公開すべきでない情報、それをきちんと整理するという点が非常に重要でありまして、本町の前身である公文書公開条例についても個人情報保護条例とセットでつくられた経緯があると思うんです。

 それで、1つだけこの情報公開条例の中においては第三者情報の公開がちょっと異質なんですね。これは、当該第三者に関しては公開してほしくないという、そういう情報もあるわけです。条例の名前からして、町民の利益のために公開を促進するそういった条例であるんですね。そういう中に第三者情報というのが入っていますので、同じ公開あるいは非公開あるいは不服申し立ての流れの中でも第三者情報というのはちょっと特殊な性質があると思います。

 それと、先ほど小島議員の説明の中にもありましたように、情報というのは、一度公開されますと、後で処分の取り消し等が行われても、これは全然意味をなさない、そういった特別な性質があるんですね。だから、やはりその点を三重県の審査会は酌んで答申をされたというふうに私は理解しております。

 それで、一応今までの議論の流れの中で私の意見を申し上げたんですが、やはり第三者情報の不服申し立てに関しては、このハンドブックの一番最後の方、事務処理要領の第32条と第33条に規定があるので、ここの運用で十分対応できますよと、町側も先ほどそのような答弁をされたかと思うんですが、私はそうは思わないんです。

 なぜ思わないか、1つだけその証拠を皆さんにお示ししたいと思うんですが、同じハンドブックの中にあるんですね。ページは109ページです。第三者からの不服申し立てを棄却する場合における手続関係というのがありまして、それで右側に不服申し立てに関する事務の流れ図というフローチャートがあるわけですね。それで、その前のページの109ページの一番下に「運用」と書いてあるんです。これは非常に含蓄が深いといいますか、私はそういうふうに思うんです。ちょっと長いんですけれども、ここの部分だけ引用させていただきます。

 運用。行政文書の公開決定の取り消しを求める不服申し立てが提起された場合、当該不服申し立ての提起自体には、行政不服審査法第34条第1項の規定により当該公開決定に係る行政文書の公開に対する執行停止の効力はないが、同法第34条第2項若しくは第3項又は第48条の規定により処分の取り消しを求める不服申し立てにあわせて執行停止の申し立てがあり、これを審査長が認めたとき、又は審査長が職権により執行停止を行ったときは当該不服申し立てに対する決定又は裁決の日まで公開をしないこととし、公開請求者にその旨を通知するものとする。

 こういうふうにはっきりこのハンドブックに書いてあるんですね。
 要するに、これは私の理解なんですが、今回の情報公開条例の一部改正では、これを条例の中に書いたらどうですかと。これは運用に任せるんじゃなくて、条例に書けば、あわせて執行停止の申し立てをしなくても十分効力を発揮するよと、条例がそれを保障するよと、そういうふうに私は理解するんですね。そうすれば、事務の手続の流れの中においても自動的にそういった事務処理がされるというふうになると私は理解するんです。基本的にはそういった考え方であります。

 最後に、私、最近よく口にするんですけれども、愛川町は自治基本条例の町なので、やはり情報公開条例もそれにふさわしい条例であってほしいと願う者の一人であります。

 それと、最後にちょっと1つだけ申し添えさせていただきたいと思うんですが、なぜ3月に議決したばかりなのに6月議会ですぐ一部改正という議員提案がなされたかということの背景には、やはり議会の審議のあり方そのものにも1つ、あるいは町の議案の提案の仕方そのものにも私は問題があると考えているんです。

 なぜならば、この愛川町の情報公開条例、これは前身は公文書公開条例でしたけれども、これを全面改正するに当たっては審議会の答申をいただいているんですね。平成14年のたしか12月だったと思うんですが、答申が出ているんですよ。その答申を私たちは知らないんです。議会にも示されませんね。

そういった中で、平成16年3月定例議会にこの情報公開条例がぽんと出てくるわけですね。3月議会といえば、一般会計予算の提案もありますし、議会はかなり負担が重いんですね。そういった状況の中でこの条例を審議したという経緯があるわけです。

なかなか十分じっくり時間をかけてという、また、委員会並びに本会議での審査においても十分踏み込んだ審議がなされたかというと、これは私の個人的な印象ですけれども、必ずしもそういった踏み込んだ審議はされていなかったような気がいたします。

 ちょっと今後のこともありますので、そういった部分も今回、一部改正が出されたということの背景にはあるということを申し上げて、討論を締めくくりたいと思いますけれども、提案者の言葉をもう一度ここで借りるならば、やはりより良いものにしていくというのが、条例に限らず何でもそうだと思うんですが、我々議員の務めだと思いますので、ハンドブックをつくり直さなきゃいけないということはないと思います。

関係する部分だけ訂正すればいいことですから、さほど事務の負担ということにはならないと思いますし、私はそういう謙虚な気持ちでこの一部改正については受けとめたいと思いますし、これで私の賛成討論としたいと思います。