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| <反対討論> |
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平成16年 3月 定例会(第1回)-03月24日
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以下の町長提出議案に対して反対討論を行いました。
()内は反対者の数です。
◇愛川町情報公開条例の制定について(1)
◇非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正について(4)
◇下水道使用料条例の一部改正について(3)
◇愛川町自治基本条例について(4)
◇16年度一般会計予算について(1) |
◆13番(熊坂徹君) それでは、何点か反対の意見を申し上げます。
まず、議案第3号、「愛川町情報公開条例の制定について」であります。条例に知る権利と町の説明責任を明記したこと、また、情報公開の総合的推進を条文規定したことは評価をしております。しかし、問題となる点が幾つかあります。
まず1点目、本条例は、平成11年3月に制定した公文書公開条例の全面改正とも言うべきものでありますが、審議会の答申は既に14年度中に出されておりました。にもかかわらず、この間、議会に対し、町から一切の情報提供及び説明はありませんでした。情報公開条例であるにもかかわらず、情報が公開されず、改正のための審議の過程が一切明らかにされませんでした。プロセスに問題があると思います。
2点目は、条例の条文についてでありますが、第12条、第三者に対する意見書提出の機会の付与等について及びそれに関連して第3章、不服申し立て、第16条から第18条までの条文がとてもわかりにくい内容になっています。
特に、公開に反対する第三者が行政不服審査法などに基づき公開の取り消しや執行停止を求めてきたとき、町の対応と手続の流れを条文中から読み取ることは困難であります。この条例の第1条で説明責任を明記している以上、ここは町としてもわかりやすさを心がけるべきではなかったでしょうか。
3点目は、第2条、定義において、会議の録音テープなど文書作成のための電磁的記録を行政文書から除くとされていますけれども、これからの情報化社会の進展を考えると、適切な判断とは思われません。これからは議会もテレビ放映やインターネット中継がトレンドになります。録音テープを会議録作成の補助と位置づける考え方が既に時代遅れかと思います。
今はデジタル化が進んで、音声も、あるいは画像もそのままパソコンに入ってしまいます。これからは紙の文書ではなく、音声や画像の方がメインになると思います。その方がわかりやすいと思いますし、住民参加も進むと思います。紙の文書が読めない目の不自由な方もいらっしゃいます。これからは高齢化社会、そういう方もだんだん増えてきています。
情報の共有をベースに住民参加をやるといっても、何でも紙文書という考え方では、若い人たちの参加は進まないと思います。百歩譲って正式の公文書は紙だとしても、情報提供という形で音声や画像の情報が提供されるといいと思います。情報は共有財産でもあります。
4点目ですけれども、第28条、行政文書の管理についてであります。第3項で、行政文書の目録その他、検索に必要な資料を作成し、一般の閲覧に供しなければならないとあります。条例施行の9月1日までに、行政文書の目録はいいとしても、行政文書の検索に必要な資料まで作成できるのかどうか疑問に思われます。
特に今回の改正では、電磁的記録が公開の対象になりました。そのため、行政の仕事はますます大変になると思います。それまでに行政文書の検索システムが構築できるのならともかく、もしそうでないなら、この検索の語句は、体制が整うまで当分の間、条文規定しない方がよろしいと思います。
次に、議案第5号、非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正であります。この中に、町民参加推進会議委員の報酬額を日額1万円とするとあります。私はこの部分に対して納得がいきません。反対であります。以下、理由を述べます。
推進会議というのは、自治基本条例の制定に伴い新しく発足する会議です。この会議の設置については、住民参加条例の専門研究委員会で議論されてきた経緯があります。その中では委員から、審議会等の委員報酬や謝金が高いという意見が出され、住民参加の視点から見直し、統一したルールを策定する必要があるという解決策が示されています。
こうした経緯を踏まえて、今回の報酬額1万円という数字を考えてみますと、これまでの専門研究委員会の謝金6,000円より高い金額になっています。委員会の意思を反映したものになっていません。それどころか、この推進会議委員の報酬額については、これまで一度も委員会に諮られたことがございません。しかもこの推進会議の委員は、専門研究委員会の委員の中から選出されることが前もって想定されているにもかかわらずであります。
当然、これまで専門研究委員会の中で議論して決めるべき性格のものであったと思います。それを委員に何の相談もなく、町だけの判断で決定してしまっては、住民参加の名前が泣きます。委員の中には、「個人的な意見だが、私は公募でこの委員会に参加している。謝金をいただくのはどうかと思う」とまで言い切っていた人がいらっしゃいました。そうした意見を尊重し、会議の運営に生かしていくことこそ、住民参加の趣旨に合致していると思いますし、また自治基本条例の理念そのものであると思います。
これはある市のまちづくり推進条例ですが、その中に、本町の推進会議と同様に市民協働推進会議というのがあります。しかし、本町の条例と違うところは、条例の中で、委員の報酬は市の条例の規定にかかわらず無償とすると規定しているところであります。もちろん無償がいいかどうかは議論があるところであると思います。
しかし、大事なことは、それを議論して決めるということです。ましてやテーマは主体的な住民参加です。ここの議論を抜かしてしまったら、それこそ推進会議の活動そのものが根底から崩れてしまうことを町はもっと認識すべきであると思います。
次に、議案第11号、下水道使用料条例の一部改正についてであります。平成12年に続き、今回は平均8.9%の値上げであります。町として値上げしたい気持ちは私もわかります。その分お金が入ってまいります。しかし、そのお金を払うのは我々町民であります。使用料の値上げといっても、これは実質的な増税であると思います。問題はその値上げの根拠であります。どうしても、やむを得ず、仕方がないものなのかどうか。それをこれからチェックしていきます。
町が示した今後3年間の財政計画を見ますと、値上げによって約1億円の増収になります。もし値上げをしなかった場合はどうなるかというと、一般会計からの繰入金が1億円増えることになります。つまり町としては、一般会計で使えるお金が下水道のために1億円減ることになります。だから値上げをしたいというふうに私は理解をしております。
しかし、もう一度よく財政計画を見てみますと、値上げをしなくても、これから先、一般会計の繰入金は毎年減っていきます。ちなみに平成16年が4億9,000万円、17年が4億8,000万円、18年が4億7,000万円と、毎年1,000万円ずつ町の繰入金は減っていきます。なぜなら、下水道の整備が進み、供用開始区域が増えて、使用料もそれに伴って増加するからであります。
繰入金が国民健康保険のように雪だるま式に増えていくのであれば、値上げもやむを得ないかもしれません。しかし、そうではなく、逆に毎年1,000万円ずつ減少していくのに、なぜ値上げをするのか、なぜ値上げをしなくてはいけないのか、理由がわかりません。
また、資本費に対する使用料の充当率、いわゆる算入率、これも18年度には、目標である30%を超えて31%になります。ますます値上げの根拠がわからなくなります。
さらに、使用料の値上げを考えるに際してもう1つ重要なことがあります。それは、下水道工事の最近の落札率の動向であります。厳しい経済状況を反映して、過去3年間の落札率は80.4%、77.9%、76.5%と極めて低い水準にあります。ちなみに予定価格との差が3年間でどれくらいかといえば、5億円を超えています。
この5億円という金額が、現下の厳しい経済状況における競争の産物だとすれば、それはとりもなおさず、町民皆さんがこうむっているリストラや賃金カットの産物でもあります。
つまり落札率の低下は、厳しい経済状況下における町民生活の痛みの産物なのだと言うことができると思います。極めてラフな計算になりますが、3年間の予定価格との差額5億円の半分が、町民生活の痛みの中から生まれてきたとするならば、既に町民は下水道会計に2億5,000万円も寄与していると言うことができると思います。
また、今後3年間、同じような状況が続くなら、入札関係だけで値上げ分に相当する1億円をはるかに超える金額が下水道会計に入ってくる勘定になります。ますます値上げの根拠がなくなります。
にもかかわらず、今回使用料の値上げ、すなわち増税の提案がなされたということは、下水道会計の財政的理由によるものというより、私はトップの政治的判断と受けとめています。合理的かつ適正な値上げの理由があるならともかく、これまで見てきたように、その根拠は薄弱であり、不十分であります。町長、ここはもっと町民皆さんの生活のことを思いやっていただきたいと思います。それでなくても町民皆さんの生活は苦しい状況にあります。
議案第11号同様、議案第22号、「平成16年度愛川町下水道事業特別会計予算」についても、その中に下水道使用料の値上げが含まれており、反対をいたします。
町長提出議案第2号、ちょっと順序が前後しますが、愛川町自治基本条例について、反対の意見を申し上げます。
これについては、策定のプロセスにおける問題点を指摘してきました。まず、住民参加条例が途中から自治基本条例に変わったことによる戸惑いと混乱がありました。最終案を検討した専門研究委員会においても、そのことの指摘がありましたし、最終案についても、自信がないとか、委員として責任が持てないといった発言がありました。これは明らかにトップである町長の判断ミス、ミスリードであったと私は思います。
わかりやすく親しまれる条例づくりを目指したのに、でき上がったものは複雑かつ難解な条例でありました。先ほど町民にもわかりやすい条例であるとの意見がありましたけれども、この専門研究委員会の委員長さんも難しいと、新聞の取材に対してそういうことを言っていらっしゃるわけですね。
だから、できるだけわかりやすい解説書をつくりたいといったような記事があったかと思います。町長に条例案を答申したとはいえ、専門研究委員の多くの方は納得していないと私は推察しております。
次に、せっかく現状と課題の整理からスタートしながら、途中から市町村研修センター案にシフトしていってしまったことがあります。そのために、当初もっと踏み込んで議論するはずだった多くの問題、課題が置き去りにされてしまいました。
それから、パブリックコメントや町民フォーラムも行われましたが、一般町民の関心も低く、住民参加でつくり上げるものにはなりませんでした。そのため行政主導の条例になってしまったこと、何のための自治基本条例なのか、自治基本条例はだれがつくるのかを考えたとき、本当にこれでいいのですか。
さて、条例の内容についてでありますが、議員案との比較表を既にお配りしてありますので、ポイントのみ申し上げます。
この条例は全部で34条で構成をされていますが、第5条を見ていただくだけで、この条例のすべてがわかります。読みます。「第5条 町民等は自治運営の主体であり、自治運営に参加する権利を有する」とあります。自治運営の主体が「町民等」という言葉で表現されています。ふだん余りなじみのない言葉であります。というより、余りいい感じのしない言葉でもあります。これを読んで自治運営に主体的にかかわろうという町民は、まずいないと思います。
その前に、自治運営という言葉が一体何のことかわからない。パブリックコメントの意見にもあったように、「自治運営」は行政用語で、この意味がわかる町民はいない。「まちづくり」の方がイメージもいいし、いい町にしよう、住みよい町にしようという感情がおのずと生まれてくる。全く同感、そのとおりだと思います。
それに対して議員案は、主語は一人称で、「私たち町民はまちづくりの主体であり、まちづくりに参加する権利を有する」としました。言葉の響きからいっても、わかりやすさからしても、その差は歴然としています。住民参加のまちづくり、自治基本条例はこうでなくてはいけないと思います。
それに対して町長案は、「町民等は自治運営の主体であり、自治運営に参加する権利を有する」であります。この違いをよく味わっていただきたいと思います。この1行を読んだだけで、町長案のすべてがわかります。たった1行のこの文章が、この条例の精神、スピリットを象徴的にあらわしています。他は推して知るべしと申し上げておきます。
ちなみに、先行自治体の基本条例で、自治の主体を「町民等」と表現した条例は1つもないということを申し上げておきます。皆さん、このような条例を世に出してもいいでしょうか。専門研究委員会の委員ですら、最終案を前に自信が持てない、責任が持てないと言ったその条例を、しかも我々議会はどれだけ時間をかけてこの条例を審議したでしょうか。町が2年近くもかけてつくったものだから、それを評価し、信用しますということでいいのでしょうか。
私たちが提案した議員案については、総括質疑でもその策定プロセスが厳しく問われました。しかし、では、本3月定例議会における議案審議のプロセスはどうだったでしょうか。本当に十分時間をかけて、慎重に個々の条文の内容や表現に至るまで議会として厳しくチェックしたでしょうか。今回そのための審議に要した時間は、合計一体何分、何時間だったでしょうか。
私は正直申し上げて、専門研究委員会の委員さん同様、この条例には自信が持てません。議員として、議会として責任が持てません。ただ単に町長案に反対するというレベルではなく、こうした形で町の憲法、自治基本条例ができてしまうことの恐ろしさ、そのことの意味を、21世紀が分権自治の時代であるなら、その恐ろしさをぜひ議員の皆様にも感じていただきたく思います。そして、立ちどまって考える冷静さとあわせて、引き返す勇気をぜひ持っていただきたいと思います。この条例を世に出すことに私は反対であります。
最後に、議案第18号、16年度一般会計予算について反対の意見を申し上げます。細かいことはこの際省略をいたします。これまで何度も指摘してきましたように、反対の理由はただ1つ、幣山・下平線に尽きます。小倉議員とは意見が違います。
幣山・下平線の見直しなくして、効果的かつ健全な財政運営はないと私は思っております。町の財布は1つであります。この事業のために、どんなにほかの事業がしわ寄せを受けていることでしょうか。今どきこんな投資効果のない事業を、しかも町単独でやる自治体は、日本広しといえども我が愛川町ぐらいのものではないでしょうか。
これからは道路ではなく人の時代です。まちづくりは人づくりです。そして、地域コミュニティーの形成は、信頼で結ばれた人の輪づくりから始まります。町の将来ビジョンも、バブル時代の成長モデルから、自然と共生した人に優しいコンパクトシティーに転換すべきときが来ています。
もう1つ指摘をしておきます。幣山・下平線に加えて、ありんこ作業所の建て替えも問題です。単独での建て替えにメリットがないばかりか、将来を見据えたビジョンがありません。
さらに、ありんこ作業所の建て替えについて、どんな住民参加が図られたのか。自治基本条例では、事務事業の計画段階からの住民参加がうたわれていますけれども、むしろ住民の多様な意見に耳を閉ざし、住民参加を拒否されたのではなかったでしょうか。
住民参加元年にこうした住民不参加型の事業が平然と行われることに、私は愛川町の怖さを感じています。
以上、反対討論といたします。
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