| 一般質問(12月議会) |
| 1. 町長選挙を振り返って @ 選挙費用の公費負担について A 立会演説会(公開討論会)の開催について 2. 住民参加について @ 住民参加を選挙公約の柱にした理由は何か A 住民参加条例をつくる狙いは何か B 住民参加と情報公開 C どのように条例をつくるのか、方法と今後のスケジュ−ル D 自治基本条例との関連 |
| ○9番(熊坂 徹君) |
| 今回、私は、2つの項目について一般質問を行います。 まず、 1項目目は、町長選挙を振り返って、何点かお尋ねいたします。 6期24年間にわたった相馬前町長の時代が幕を開じ、4人の立候補者によって争われた今回の町長選挙は、まさに近来にない激戦でありました。 当選された山田登美夫氏と2位の大野治雄氏との差がわずか293票であったことからしても、その戦いの激しさがしのばれますし、また、3位のネット公募による山中正樹氏及び4位の熊坂敏雄氏も大いに健闘され、選挙を盛り上げてくれました。 だれが新しい町のリーダーになるのか、有権者の期待の高さは相当なものがありましたし、また、それが投票率60.92%という結果になってあらわたのではないかと思います。実にいい選挙であったと思います。 この選挙を通じ、有権者、町民の皆さんは実に多くのことを学んだのではないかと思います。自分の住む町の将来に思いをはせつつ各候補者の政策について議論したり、自分の老後のことや子育て、環境、福祉など、さまざまなテーマについて考えることができたと思います。 確かに選挙というのは自分が支持する一人の候補者を選ぶことでありますが、そこに至るまでに豊かな政治過程があることもまた見逃すことはできないと思います。今回の選挙は、町民の皆さんの政治意識を大いに向上させたという点で私は評価したいと思っております。 さて、町長選挙についての1点目は、選挙費用の公費負担についてであります。 お金のかからない選挙の実現と、各候補者間の選挙運動の機会均等を図るため、地方選挙においても国の選挙に準じて選挙公営制度が導入されました。ポスター掲示場の用意や選挙用はがきの無料化あるいは前回の町議会議員選挙から実施された選挙公報の発行など、本町でも選挙費用を公費で負担する制度が徐々に整いつつあります。 しかし、市部ではポスターの作成費や選挙カ―の使用料を公費で負担しているところも多く、お金持ちでなくても、意欲のある人ならだれでも立候補できるように、本町でも市にならってポスターや選挙カーの公費負担を実施すべきと思いますが、選挙管理委員会の考えをお伺いいたします。 次に、立会演説会、公開討論会の開催についてであります。 4人の候補者によって激しく戦われたさきの町長選挙において、有権者の方から立会演説会の実施を望む声が多く聞かれました。町が実施している「わたしの提案」にも、 「選挙のたびに思うのですが、ぜひ各候補者の立会演説会を学校や文化会館で行ってください」という投書が寄せられています。 立会演説会は、候補者の政策や考えを比較検討できるまたとない機会でもあります。現在は、公職選挙法の改正により立会演説会はできないことになっていますけれども、最近、市民団体が実施するケースも増えてきています。町としても実施に向けて努力すべきと思いますが、この点について選挙管理委員会の考えをお伺いいたします。 2項目目は、住民参加についてであります。 山田新町長の最大の選挙公約は、住民参加でありました。そこで、ポイントのみまとめて、何点かお尋ねしたいと思います。 1、住民参加を選挙公約の柱にした理由は何でじょうか。 2、住民参加条例をつくるねらいは何でしょうか。 3、住民参加に情報公開は不可欠だと思いますけれども、条例の中に位置づけることをお考えでしょうか。 4、どのように条例をつくるのか、その方法及び今後のスケジュールについてお伺いいたします。 最後5点目は、分権時代にふさわしい自治体の憲法としての自治基本条例を制定する動きがあります。本来であれば、まず自治基本条例をつくり、それに基づき住民参加条例をつくるのが理にかなっていると思われますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。 以上で1回目の質問を終ります。 |
| ○議長(田渕国夫君) 町長山田登美夫君。 |
| ○町長(山田登美夫君) |
| 1点目の選挙費用の公費負担について。 選挙管理委員会に対するご質問であります。 選挙費用、ポスターの作成費及び選挙カーの使用料の公費負担についてでありますが、まず、選挙運動の方法は、大きく分けますと印刷物、その他の文書などによる選挙運動と、演説その他の言論(言葉)による選挙運動とに分類されております。 公職選挙法は、この選挙運動の方法についても一定の制限、いわゆるポスターなどの枚数、期間、時間帯などを加えておりますが、それでも選挙には費用がかかり、それが選挙の腐敗の原因となると言われております。 お金のかからない選挙を実現するために、立候補者間の選挙運動の機会均等を図る手段として選挙公営制度が導入されておりまして、次第次第にその拡充合理化が進められ、実施されているところでございます。 こうしたことから、本町でも公職選挙法に決められている事項について町長及び議会議員選挙の選挙公営を実施しておりまして、具体的には、任意により、市町村が条例の制定により公営で行うことができるものとしては、ポスター掲示場の設置及び選挙公報の発行をさせていただいておりますし、そのほか、投票記載所の氏名などの掲示、個人演説会の公民館等公営施設使用及び通常はがきの交付をしているところでございます。 お尋ねのポスターの作成費及び選挙カー使用料の公費負担については、現行の公職選挙法では、市だけが条例を制定した場合は、供託物が市に帰属することとならない限り公費で行うことができるものと規定されており、町村は市に比べ選挙期間が短いこと、これはあくまでも国の考え方でありますが、こうしたことなどから、この条例の制定ができないことになっております。 したがって、全国の町村にはボスターの作成費及び選挙カー使用料を公費で賄うことは今のところ、実施できないこととされておるのが実態でございます。 |
| 次に、立会演説会、いわゆる公開討論会の開催についてでありますが、ご案内のとおり、最近、市民団体等が主体
となりまして、立候補を予定している者全員の出席を求めて政見を聞き、同時に質疑応答をする討論会が実施されるケースも増えてきております。 10月に執行されました川崎市長選挙でも、告示の前に市民団体等が主体となり実施されたと聞いておりますし、本町でも10月の町長選挙においてこのような動きがありましたが、諸般の事情により実現に至りませんでした。 公職選挙法上での選挙運動の演説会は、候補者が自ら行う個人演説会だけが認められていることから、このように市民団体等が主体となって、あくまで政治的な主義・主張を聞く場として告示前に公開討論会を実施しておりますが、この場合にあっても、公平性を担保するよう選挙管理委員会から伝えているところであります。 さて、町として公開討論会の実施に向けて努力すべきとのご質問でございますが、町が実施することになると、その結果によっては、ある特定の候補者に有利に働いてしまうケースや、公職選挙法で禁止されている事前運動的な話や内容になってしまうケースなど、この運営については大変難しい面があります。 したがって、これら公開討議会の結果としての実態性を考えると、平等・公平・中立の立場にある町が主体となり、公開討論会を開催することは、現時点においては公職選挙法上に根拠がないことや、条件的に諸問題が多く難しいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。 2点目の住民参加について。 まず、1点目の住民参加を選挙公約の柱にした理由でありますが、ご承知のとおり、昨年4月に地方分権推進一括法が施行され、まさに地方分権は本格的な実行段階に入ったわけでありまして、これからは地方自治体の自己決定・自己責任が拡大し、当然のことながら、そのことを念頭に置いた行政運営が必要不可欠となってまいると認識しております。 しかしながら、地方分権の成果は、地方自治の本旨とされています団体自治と住民自治の2つの原理に分けて言えば、団体自治に関する分権改革であったと考えますし、住民自治に関する改革は21世紀の課題として残された形になったわけであります。 そこで、国から都道府県への第1の分権、都道府県から市町村への第2の分権、そして市町村から住民への、いわば第3の分権がこれから本当にしっかり整備されていかなければならないと考えております。 加えて、住民のまちづくりへの関心や参加意識も従来とは比較にならないほど高まっており、これに応えるための行政の説明責任に基づく業務執行が一層求められてきております。 私たちの誇りであります「ふるさと愛川」の豊かな自然環境や文化の多様性を大切にしたまちづくりは、役場だけの仕事ではなく、まちづくりの主体である住民全体の課題でもございます。 これからの地方行政は、まちづくりの方向や理念について住民と行政の感覚のずれを修正し、それぞれが共通認識に立って、お互いの立場を尊重しながら協働していくことが肝要であると考えているところでございます。そのために、住民の皆さんと一緒になって政策の議論をしたり、政策形成過程まで住民の皆さんに入っていただいて、そして一緒に汗を流そうというのが住民参加の本質であると認識しております。 こうした考え方から、住民参加を最重要課題とするとともに、制度として整備してまいりたいと考え、選挙公約の柱にいたしたわけでございます。 続いて、2点目の住民参加条例をつくるねらいについてでありますが、先ほども申し上げましたとおり、首長と議会の二元代表制による政策決定に加えて、政策形成を住民の側にもシフトしていく制度を構築し、さらにはこうした住民参加制度により議論され、首長サイドで決定した政策が議会での審議を経て承認されるプロセスを確立することによりまして、住民の行政への信頼感や住民相互の連帯感が増大する結果をもたらすことになると思います。 そして、住民参加による政策形成の手法につきましても、従来の審議会や公聴会などの方法だけでは住民の意向を把握するには十分とは言えなくなってきております。事業の計画の段階はもとより、実施及び評価の各段階にも住民参加の機会を提供し、住民との合意形成を図っていく方法が求められてきているところであります。 そのほか、全国の先進自治体の住民参加条例などを見てみますと、 1つとして、町の審議会等の附属機関の会議を原則公開として情報の共有を図ること。 2つ目としましては、附属機関の委員の公募による選考を推進すること。 3つ目といたしましては、まちづくりに重大な影響を与える事案で、住民の意見が二分され政策判断が困難な場合に限定して住民投票制度を導入すること。 4つ目としましては、町の総合計画で定める重要な事業の計画を策定するときや重要な条例の制定改廃をする場合の、いわゆるパブリックコメントの制度を確立すること。 5つ目としましては、事務事業の再編、活性化を図るため、町が事業評価を効果的に実施すること。こうしたたくさん盛り込まれている状況でございます。 本町でも、今後、本条例を制定するに当たり、こうした項目につきましてさまざまな角度から検討を加え、住民が行政運営に参画しやすい環境や制度を整えまして、真の住民参加を保障し、住民が日々の暮らしの中で喜びを実感できるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 次に、3点目の住民参加条例への情報公開の位置づけについてであります。 住民参加によるまちづくりは、まず、住民自らが考え行動するという住民自治の理念を実現するために、住民がまちづくりに関する情報を共有することを基本として進めなければなりません。 そのためには、行政側の責務として、既存の公文書公開制度だけでなく、住民が知りたい情報を的確かつ容易に入手することができるよう、わかりやすい方法で情報を提供していくことが必要であると考えております。 事業の既成事実化を図った上で住民に周知させるといった、最初に事業ありきの旧態依然の政策手法では、さまざま政策課題を解決することは困難でありますし、反面、日常的な情報公開は住民の理解と参加を引き出すための必要不可欠な条件であります。 また、住民参加は情報公開に基づく十分な理解を前提にして初めて可能になると同時に、参加すること自体が公開された情報の活用と理解を深めていくものと考えております。 このように町と住民とが行政に関する情報を共有し活用することは、双方が共通した認識を持ち、公正でわかりやすいまちづくりを目指す上で極めて重要であり、行政情報の公開は住民参加を円滑に進めていくための絶対条件であります。 したがいまして、こうした住民参加と密接な関係のあります情報公開につきましては、既存の公文書公開制度や情報提供制度、さらに町の附属機関等の会議の公開を含めた総合的な情報公開の体系として、住民参加条例の中で明文化し、位置づける必要があると認識しております。 なお、住民参加条例の制定を踏まえた上で、現行の公文書公開条例におきましても、実施機関の拡大や対象となる情報の範囲の拡張などにつきまして、よリー層充実した制度とすべく条例改正に向けて調査・研究をいたしているところであり、両条例をもとに情報公開のさらなる整備をしてまいりたいと存じております。 続きまして、4点目のどのように条例をつくるのか、その方法と今後のスケジュールについてでありますが、住民参加条例は平成15年12月に制定・公布、平成16年4月施行を目指して、これから約2年間で準備を進めてまいりたいと存じております。 制定方法でありますが、総務課が主体となりまして、これから内部の関係職員による研究組織を立ち上げ、細部の手順や詳細スケジュールを煮詰めていく予定であります。 現時点で考えておりますことは、まず、関係職員で基礎的な調査・研究をいたしまして、平成14年度に住民代表や学識経験者等で組織します(仮称)住民参加条例制定委員会の設立、さらにはこの分野の専門家からの指導・助言、他市町村の先進事例の調査などによりまして検討をいたす予定としております。 職員はもとより、住民の皆さんの英知を結集して、行政と住民の共同作業により制定作業を進めることを基本としまして、特に条例の立案過程での住民への公表や必要な情報提供を積極的に行い、住民からのスムーズなアクセスを確保し、意見・要望を条例立案に可能な限り反映していく、いわゆるパブリックコメントを意識した手法も考慮してまいりたいと存じます。 文字どおり、住民参加による住民参加条例の制定を念頭に置いて制定いたす所存でございます。 次に、自治基本条例についてであります。 先ほど申されましたように、北海道のニセコ町は、全国で初めての試みとして、本年4月からまちづくり基本条例という名称の自治基本条例を施行いたしました。 そのほか、伊東市が平成14年4月から施行するという情報を得ており、北海道の札幌市、石狩市などをはじめ、制定の準備を進めている団体が全国的に見られるようであります。 この自治基本条例は、憲法が国民主権という人類普遍の原理に基づいているのと同様、自治基本条例については、まちづくりは住民が主体で、行政の執行は住民の授権のもとにあり、その福祉は住民が享受するという住民自治の考えに基づくものであると思います。 そして、名称はいろいろな使われ方がされ、また、条例に盛り込む事項もさまざまなパターンがあると思われますが、要は、地方自治体における自治運営の理念と原則を総合的に定めるもので、しばじば自治体の憲去と称されるように、住民参加、情報公開、政策評価、住民投票をはじめとする自治体の基幹的な行政システムを自治の理念のもとに統合する最高法規となるものであると思います。 まさに、地方自治の基本法である地方自治法では、全く規定されていない住民参加や情報公開などの基幹的制度を自治基本条例で規定するもので、いわば地方自治法だけではこれからの地方自治は運営することが大変難しいという証明であると同時に、自治体が自前のカ量と方法で制度を整備していかなければならないものであると認識いたしております。 さて、はじめに、自治基本条例を制定し、基本的事項を規定した上で、その後に別枠で具体的な住民参加条例を制定する方法も確かにございます。ユセコ町の例にありますように、自治基本条例の中に住民参加制度も組み入れ、守備範囲を広くした規定も考えられるわけでありますが、自治基本条例の方式は制定まで相当長い時間を要するものと思われますし、少なくとも今任期中にはつくり上げたいと思いますので、現時点では住民参加条例を念頭に置いております。 いずれにしましても、規定方法につきましては、役場内部の法制部門での検討をはじめ、専門家の助言・指導や今後の全国の先進事例などを参考にしながら、総合的に検討してまいりたいと存じております。 以上、ご答弁を終ります。 |
| ○9番(熊坂 徹君) |
| それでは、選挙費用の関係から再質問します。 まず、ポスターと選挙カー費用の公費負担ですけれども、公選法上の規定がないということは私も承知しております。 ただし、議員の選挙には供託金という制度はないんですけれども、首長の選挙に関しては供託金制度があります。10分の1以上得票しないと没収されるという条件がついておりますので、そういったバランスを考えても、首長選挙に関しては供託金制度があるということからして、こういった部分の公費負担もご検討いただきたいと思います。もし、公選法の改正が必要であれば、その要請等もぜひしていっていただきたいと思います。 それから、立会演説会の開催についてでありますけれども、これは確かに希望する方が非常に多くいらっしゃいました。ぜひやってほしかったのにということでした。 いまだにそういう声を聞いております。実際、今回の選挙においてそういう実施を計画していた団体があったということで、先ほども、諸般の事情によりと、こういうことで実現できなかったと町長はご答弁されましたけれども、実は、ある候補者の方が参加を取りやめたということで実施できなかったということなんですが、その理由は、実施主体が公的な機関ではないからと、こういった理由によって参加を取りやめられたと聞いております。 運営に当たっての平等あるいは公平・公正、こういったものが確保できないからということをおっしゃいましたけれども、実は、立会演説会というのは、公選法が改正されてできなくなったんですね。それまではどうしていたかといいますと、選挙管理委員会が立会演説会を実施していたわけです。 基本的には、過去の実績がありますので、できないということはないわけです。私も、自治省でなく、既に総務省ということでお役所がかわっておりまして、選挙課だったと思いますけれども、電話で聞いてみました。そうしましたら、できなくはないと言うんです。ただし、告示されたらできませんけど、告示前だったらできるという回答でありました。これはぜひ検討していただきたいと思います。 この間、今回の選挙の中で何点か気がついた点がありますので、この機会に要望という形でお話をさせていただきたいと思いますけれども、1つは不在者投票なんですが、これは今回も非常に大勢の方が利用されていると思います。 住民票があって、現在、他の市町村に住んでいらっしゃる方もできるんです。ただ、広報等に関して、その辺の十分な説明がなされていたとは思われない点がありまして、 1、2、何か行き違った事例もあったように聞いております。 例えば、町のホームベージで選挙管理委員会が情報提供されましたけれども、他市のホームページの状況なんかを見ますと、非常にわかりやすい説明がしてあったんです。 病気やけが、妊娠などのためにとか、歩行困難な場合もできますとか、住所移転のために他の市町村に居住している場合もできますとか、こういったわかりやすい表現で情報提供されているんです。 愛川町の場合は、「指定された病院や滞在先でもできます」と、ただこの1行だけしか書いてませんので、もう少し親切な情報提供をしていただけたらと思います。 それから、障害者への配慮というのもやっぱりもう少ししていただきたいと思います。ご自分で候補者の名前を書くのも大変な方も障害によってはいらっしゃるんですどそういう方でも投票できるということでありますので、ご存じない方もいらっしゃるようですけれども、関係者への周知を徹底していただきたいと思います。 それから、本町は外国籍の方が非常に多いんですけれども、そういった方の中には日本国籍を持っている方がいらっしゃいます。こういう方にも投票所の入場券が届くんですね。届いても、それが何の紙なのかわからないんです。 日本語がよく読めないという方もいらっしゃいますし、特に、漢字で書いてありますとわからないという方もいらっしゃいます。この間、愛川町に10年も住んでいるけれども、一度も選挙に行ったことがないという人にお会いしました。 いろいろお伺いすると、同じような人はほかに何人もいらっしゃるということなんです。選挙というのは、先ほど町長が言われましたが、大切な住民参加だと思いますので、こういった方の実態等もよく調査をして、しかるべき対応をしていただきたいと思います。 それから、最後は、選挙費用の収支報告。選挙が終りますと、各候補者は選挙管理委員会に収支報告を出すことになります。 公選法の第192条の1の規定がありまして、選挙管理委員会はその要旨を公表しなければならないということになっているんですけれども、町はどうしているかといいますと、それを告示しているわけです。町内4箇所に掲示板があります。 そこにこういった要旨を掲示するんですが、ほとんど見る方がいらっしゃらないんです。大体こういうやり方は20年ぐらい前のやり方だと思いますので、今風のやり方、広報でお知らせをするとか、あるいはホームページに載せるとか、そういった検討をお願いしたいと思います。 公選法の第192条の2には、周知させやすい方法によって行うと書いてあるんです。必ずしも掲示板による告示が周知されやすい方法ということではないと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。 次に、町長の非常に大事な選挙公約の柱であった住民参加、これは私、非常に期待しております。その期待を込めて何点かお尋ねしたいと思うんですけれども、ざっとお伺いしまして、非常によく勉強されているという印象を受けました。 ちょっと言葉は悪いかもしれないですけど、優等生の作文みたいな、そういう印象でお伺いしていました。ただ、おっしゃることは非常にごもっともだと思いますし、私もやはり時代の流れというのはそういう方向にあるということは認識しております。 ただし、何かいま一つ迫力がないといいますとか、というのは、実感がないんです。そういう先進地の事例を愛川町に引っ張ってきて、本当にそんなやり方で住民参加がうまくいくのかなというのが私の実感なんです。 山田町長は選挙期間中にこういうものを後援会で出されておりますけれども、ここに変えることのできなかった愛川町が見えてきたと。だから、自分は挑戦を決意したんだと、こういった言葉が書いてあるんですけれども、それが私、今の町長のご答弁をお伺いしていても感じられなかったんです。 変えることができなかった愛川町、これはやはり長い行政経験のある町長だからこそ、そういう思いを抱かれたと思うんです。問題なのは、必ずしも変えようとしても変えることができなかった愛川町の現状実態からスタートしているご答弁じゃなかったという印象を私は強く受けたわけです。 時間の関係もありますので、いろいろお伺いしたいこともありますけれども、1点に絞ってだけ−1点といっても何点か項目があるんですが、お伺いしたいと思います。 条例の必要性というのは、私も町長と同じようにその必要性は認識しております。ただし問題は、条例をつくってどうするのかという部分です。 条例をつくっておしまいじゃないんで、それが生かされないといけない。生かされるためにはどうしたらいいかというと、どうやって条例をつくるか、その条例のつくり方、プロセスというのが非常に大事なんです。 それについてはいろいろな住民の皆さんのご意見等をお伺いしながら、住民参加でやっていくと。これ、考え方としては非常に新しい考え方で、住民参加に基づくということで、私も大いにそういう方向でやっていただきたいと思います。 ただし、いきなりそこに行く前に、愛川町の中の分析把握からスタートしないと、全部これはひっくり返っちゃうんです。 つくったはいいけど、何も役に立たない、そういうのがごろごろしているんです。町長は、私が申し上げるまでもなく、もうご存じだと思うんですけれども、行政改革の中で住民参加の推進の指針をつくっているんです。あるんです、もう2年前に。 条例はなくても、町は住民参加を積極的にやらなきゃいけないよと、こういう中で行政は進んできているんです。あるんです、そういう要綱、指針、ガイドランが。あっても、ほとんど活用されなかった。 例えば、去年の給食調理業務の民間委託があります。これについても、住民の方から、いつ決まったのかと。決まってから知らせるなんて、説明が不足しているんじゃないかと、陳情まで出されたような経緯があります。 これは、そのとき既に指針はできているんです。できていても、それが活用されないと。これは非常に根が深い問題を愛川町が抱えているということなんです。これは愛川町だけに限らず、すべての日本の自治体が抱えている問題でもあると思います。 先ほどニセコ町の話をされましたけれども、ニセコは愛川町の10分の1の人口しかないんです。そこで、町民の方からお呼びがかかれば、例えば10人集まれば、私はどこ今でも行くよと。夜の夜中に行って、革座でお話をされるんです、この町長さんは。そういうことも含めて、この6年間、住民参加を実践されてきている。 この間、私もある機会にニセコの町長さんに会うことができました。町長さんが何て言っていたかというと、6年間の実践があったからこそ、初めてニセコではこういう条例をつくることができたと言っているんです。できて、うまく運営できているんです。 愛川町は、さてどうかといいますと、実績がないです、はっきり言って。単純に言いますと、ゼロです。ゼロからスタートするにはどうしたらいいか、この点をきちっと踏まえて取り組まないと、全部失敗すると思います。 それで、今までの現状・実態の分析、これはどうされているか。いろいろそういうものはあったよと。あったけど、うまくいかなかったと。この実態は何なのか。変えることができなかった愛川町の現実の姿というのを町長はどういうふうにご覧になっているのか。そこをもう少し説明をしていただきたかったと思います。 それで、 「まちづくりは人づくり」という言葉がある。これは言い得て妙なんです。条例をつくってからじゃだめなんです。条例をつくるプロセスの中に人づくりをしていくプロセスを組み入れないと、幾ら住民参加といったって、口では言えますけど、絵にかいたもちになってしまうと。 そういうことにならないために、これは町の職員だけじゃなくて、町民にも言えることなんですが、お互いが住民参加について学んで、力をつけて、まちづくりに参加していく。 住民参加条例をつくるということは、それを実践する非常にいい機会だと思うんです。だから、私は非常に評価しているんです。 質問をまとめますと、住民参加条例の策定のプロセスというのは、2つの目標を持って取り組まないと失敗すると思います。その1つは、まず、愛川町の現状・実態の把握が必要なんです。それに基づいて、町民並びに職員の学習のためのプログラムを組み入れないとだめだということが1つです。レベルアップすると。それともう一つ、本来の目的である条例をつくると。この2つの目的をきっちり策定作業の中に入れていかないと、私はだめだと思います。この点についてご説明いただきたいと思います。 以上です。 |
| ○町長(山田登美夫君) |
| 再質問にお答えいたします。何点か申されましたけど、条例のつくり方とプロセスについて、長としての具体的なビジョンは何かということであると思います。 先ほども申し上げましたように、まず、できるだけ早い時期に内部の関係職員による研究組織を立ち上げまして、条例案の作成の手法や手順、詳細なスケジュールなど基本的な調査・研究に着手いたします。その後、この分野の専門家からの助言・指導をいただいたり、全国の先進市町村の事例などを調査いたしまして、素案づくりに向けた作業を進めてまいりたいと存じます。そして、平成14年中には住民代表や学識経験者で組織します(仮称)住民参加条例帝」定委員会を設立し、具体的な立案作業に移りたいと考えております。 また、この委員会の構成につきましても、できるだけ公募によるメンバーをとっていきたいと思っているところでございます。さらには、より広く住民意思を反映するために、行政と住民との共同作業を進めるため、策定の過程においてフォーラムを開催したり、条例素案ができた時点でパブリックコメントの手法を活用することも考慮してまいりたいと存じております。また、これらの実施に当たりましては、町のホ―ムページをはじめとする広報媒体を最大限活用して、住民に参画をお願いしたいと存じております。 2点目は、現状分析でしたか、ご指摘のように住民参加は今始まったわけではなく、本町でも従来から各種の住民参加施策を展開してきているところでございます。 ところが、私が住民参加をあえてこのほどの選挙公約の柱に掲げましたのは、時代の大きな変革の中で、従来の審議会や各種の町長との座談会などの方法だけでは、住民の意向を反映するには十分と言えなくなってきていると感じたからでございます。 それには、住民との情報の共有化や、住民への情報提供が十分機能していなかったことも問題点として挙げられると思っております。そこで、住民参加を住民に保障すること、そして住民が参加しやすい環境や制度を整えることの必要性を実感したからこそ、住民参加条例の制定を打ち出したところでございます。 こうした現状認識を踏まえまして、これからの住民参加のあり方は、情報の共有化を住民参加のキーワードとし、また、各種事業の計画の段階から実施、事業評価の各段階に住民参加の機会を提供し、住民との合意形成を図っていくことが最も望ましいと考えているところでございます。 職員参加の人材育成はどのように取り組むのかということですが、住民参加の人材育成は、条例をつくるプログラムと同時に、人を育てるプログラムが非常に大切であると考えております。そのためには、住民参加の発信基地となります職員が住民参加に対する意識改革を進めていかなければならないと思っているところでございます。 さまざまな計画や事業を行う際、住民参加の必要性は認識していても、住民の声を隅々まで聞いていると予定している期間内に終わらないという考え方もありました。 できれば、住民の一部の代表者にだけ形式的に意見を伺うことで済ませたいと思っている職員もいるかもしれませんが、しかし、自分たちの町は自分たちでつくるという理念のもと、対話を繰り返し行い、一つずつ問題を解決していく過程をむだな時間と考えずに、大切な共同作業だと意識を改める必要があると考えております。 |
| ○9番(熊坂 徹君) |
| もう残り時間が8分しかありませんので、簡潔にいきたいと思います。 問題点については、単純に言えば、まとめますと3つほどあるんです。職員や住民の意識が低い。もうこれは決定的なんです。要するに、経験がないんですから。2つ目は、住民参加の技術や手法についての研究が不足している。これも決定的です。 3つ目は、住民への説明の不足。内容や課題について情報の共有がなされていないと、これについてはこれから公文書公開条例の改正等も検討しつつ、町民との情報の共有を図るという方向で考えていらっしゃいますので、これは私、大いに期待したいと思います。 そこで1つ提案があるんですけれども、先ほど私が、人材養成プログラムと条例策定プログラムの2つのプログラムをドッキングさせないと、今回の企画はうまくいかないということを申し上げたんですが、それについて1つ提案させていただきたいと思います。恐らくこういったことは、ほかの自治体ではやったことがないと思います。 策定委員会をつくって、有識者あるいは住民の方が参加して、ごちょごちょやっているところがいっばいあります。ほとんどそうですね。でも、人材を養成するというプログラムがないから、つくっておしまいというところが大半なのが今の現状・実態だと思います。それで、山田町長には二兎を追う試みにぜひチャレンジしていただきたいと思うんです。 これは1つのやり方だと思うんですが、どこかの大学の研究室と提携して、こういったプログラムを共同開発したらどうかと思うんです。今、大学も地域との連携を真剣に考えていますし、自治体と共同で住民参加条例の策定プログラムと人材養成プログラムをドッキングさせたプログラム開発ができるとなれば、意識の高い大学の研究室だったら、きっと絶対乗ってくると確信しております。 住民参加条例自体、新しい、これから自治体が取り組まなきゃいけないテーマなわけです。つくることはつくっても、それが有効に活用できないという、そういう非常にジレンマを抱えているんです。ですから、これを愛川町が先駆的に取り組んで研究機関とつくるということになれば、他からも注目されますし、いろいろな意味でチャレンジングなものになるんじゃないか。ぜひ新しい町長にチャレンジしていただきたいと思います。 愛川町をぜひ日本―の住民参加のまちにしていただきたいと思いますので、この大学等の研究機関とのタイアップニこついて、あるいは研究機関に対してのコンペ、アイデア募集をやってもいいんですね。大学の研究室等に働きかけて、あなたのところでは、どういうプラン、アイデアがありますかと。 一番いいアイデアを愛川町で採用させていただきますよと、こういった大学の研究室に向けてのコンペの提案だって今はできるんです。ですから、こういった新しい、発想を転換した山田新町長の門出にふさわしいチャンレンジングな姿勢、意欲を議会という町最高の意思決定機関のこの場において、ぜひ山田町長のお言葉をお聞きしたいと思います。 以上です。 |
| ○町長(山田登美夫君) |
| 全く新しい条例の制定であります。また、それを有効に活用するため、町も住民もお互いにメリットのある施策とするためには、やはり先ほど来申されておりますように、ある程度専門分野の方にご指導いただいていこうということも考えておりますし、1つの例としまして今挙げられましたけど、そういうことも念頭には入れております。 以上でございます。 |