平成12年9月定例議会

熊坂てつ一般質問

                                                             テ−プ起し原稿です

 

○議長(田渕国夫君) 9番熊坂 徹君。

○9番(熊坂 徹君) 一般質問を行います。

   まず、6月議会の宿題の中から、地域情報化とケーブルテレビについて伺います。

   1点日は、県の広域ケーブルテレビネットワーク構想への参加をどうするか。6月議会において、町長より本町としての基本的な考え方についてはネットワークの構築を見守ってまいりたいという答弁をいただきましたが、ケーブルテレビの必要性を認識しているのであれば、実現の可能性についてあらゆる角度から調査・研究すべきと考えますが、いかがでしょうか。

   2点目は、新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業について。
これは郵政省の補助事業で、地域密着型のケ―ブルテレビを整備することにより、行政情報や災害情報あるいは福祉情報など、住民生活に必要不可欠な情報や文化・教育情報等の多彩な情報を提供しようとするものですが、この事業を活用し情報通信のインフラ整備を積極的に行っている先進的な自治体もありますが、この点についての町の考えを伺います。

   3点日は、ケーブルテレビ導入のあらゆる可能性を検討するため、早急にプロジェクトチームをつくって取り組むべきではないかと考えます。
   ケーブルテレビもあれば便利だが、なくてもいいという段階はすぐに終わり、どうしてもこれがなければという時代が駆け足でやってきます。そして、来るべき時代の情報通信のインフラは何といっても光ファイバーケーブルです。
   I T革命の時代に取り残されないためにも早急にプロジェクトチームをつくり、総力を挙げてこの問題に取り組むべきと考えます。町長の見解を伺います。


   次は、教育行政についてです。4点ほど伺います。

   まず1点目は、21世紀を見据えた教育ビジョンが必要ではないでしょうか。
いじめ、不登校、学級崩壊あるいは青少年の非行や暴力事件など、今、教育はかつてない混乱と危機の中にあります。教育現場ではそういった問題と格闘しつつ、学校週5日制の実施に向けて、教育内容の見直し、学校と家庭、地域 社会の連携、地域の教育力の向上など、さまざまな課題に取り組んでおられることと思います。

   しかし、目指すべき方向ははっきりと見えているのでしょうか。子供たちの声や保護者の声はきちんと聞き届けられているのでしょうか。先生方の間ではどうでしょうか。
   この際、新しい時代の教育のあり方について、きちんとした議論をしておく必要があるのではないでしょうか。時代の流れが激しければ激しいほど、一歩立ち止まって、21世紀を見据えた教育ビジョンについて考えてみることが必要ではないかと思います。

   2点目は、新しい時代にマッチした教育研究所設置に向けて、今すぐ行動を起こすべきではないでしょうか。

   本町の教育委員会組織に欠けているもの、その一つに教育研究所があります。議会でもよく引き合いに出される寒川町は既に教育研究室を立ち上げていますし、葉山町や津久井町は既に研究所を設置し精力的に事業を展開しています。
教育研究所といえば、教育に関する調査・研究や教職員の研修、教育相談や資料の収集などを行う機関とされています。

   しかし、これからの時代、教育研究所に期待されるのは、そういったシンクタンク的な役割だけでなく、生涯学習社会における教育のあり方を模索しつつ、学校開放や地域との連携のバックアップ、さらには教育情報のネットワーク化においても先導的な役割が期待されています。
   つまり、新しい時代が生み出す課題への挑戦です。しかも、現在の教育をめぐる状況を考えると、こうした課題に対する取り組みは一刻の猶予も許されません。今すぐ研究所設置に向けてアクションを起こすべきと考えます。

3点目は、朝の読書、読み聞かせの一層の充実を図るべきではないでしょうか。
ここ数年、先生方やボランティアグループの人たちの努力によって、町内の小・中学校では朝の10分間読書や本の読み聞かせが定着しつつあると聞いています。

子供たちにとって、朝の静寂の中での読書体験は、想像の世界の中でさまざまなものに出会い、自分を見つめ直すという意味でも貴重なものになりつつあるようです。
この読書、言いかえれば、児童文学から学ぶというのは愛川町の人づくり基本構想における重要な柱の一つにもなっています。そこで、現在の各学校での取り組み状況と今後の方向性、考え方について伺います。

4点目の最後は、学校給食調理業務の民間委託について伺います。

8月1日号の広報には行政改革のことが載っていました。その中に小学校給食の調理業務を民間委託するというのがありました。
しかし、それまで民間委託のことについては何の説明も聞いていなかった保護者の方から、いつ、どんなふうにして民間委託が決まったのかと尋ねられ、私も答えに窮してしまいました。

この民間委託については、行革の重要テーマの一つとして行政内部ではさまざまな検討が行われてきたと思いますが、今回のように、その直接の関係者である学校、PTA、保護者への事前の説明と意見の聴取がほとんどないまま、いきなり広報で14年度までに民間委託を実施しますというのでは余りにも関係者、住民を無視したやり方ではないでしょうか。

そこで、きちんと民主的な手続を踏まえ、PTAや保護者の方々の意見を聞き、理解を得た上で実施するためには、この際、一歩立ち止まって、調理業務の民間委託にとどまらず、これからの学校絡食のあり方をも含めた検討作業をじっくりと時間をかけて行う必要があると考えますと教育長の見解を伺います。


○議長(田渕国夫君) 町長相馬晴義君。

○町長(相馬晴義君) お答えを申し上げます。

1点目の地域情報化とCATV(ケーブルテレビ)についてでありますが、ご案内のように、最近の新聞報道等によりますと、政府の各省庁の概算要求が出され、日本新生プラン4分野の中でもIT関連の分野に要求が集中しております。

とりわけ、lT都市基盤戦略の一つとして、建設省では下水道や道路に大容量の光ファイバー網を張りめぐらせ、将来に向けた遠隔医療や教育、福祉、防災などへ活用を進めるとともに、労働省ではlT関連の職業訓練などの能力開発を掲げております。

また、9月下旬召集の臨時国会には、国のIT戦略の基本的な方向を示すIT基本法案が提出される見通しであります。国としては、IT革命の恩恵が住民に幅広くなるとともに、産業の進展につなげ、経済新生を目指すということでありますが、果たしてIT立国としての設計図が固まっておるのか、ただ急ぐ余り問題がないかと、そうした心配も報じられているのが実情であります。

このように、マルチメディアの進展やインターネットの急速な拡大、情報通信産業の著しい成長、さらにはビジネスから暮らしへの分野、それらへ情報化が拡大するなど、これまでの社会システムを変革するような急激な情報化が進展いたしており、情報通信ネットワーク社会の到来が現実味を帯びて本格化してまいっております。

これはインターネットの急速な普及、衛星放送の多チャンネル化、及び高性能のパソコンの低価格化あるいは情報家電化、さらに急激なマルチメディア技術の開発にあると思われます。
一方、地域情報化の担い手の一つでもあるCATV(ケーブルテレビ)についても、近年の住民ニーズの多様化とともに 関心が高まるなど、今後、普及が予測されております。

現在把握しております神奈川県内におけるCATVの普及状況については、NTT、TTNet、日本テレコム、KDDテレウェイなどの第1種電気通信事業者の広域的な光ファイバー網の整備が行われ、各家庭には民間資本によるCATV事業者によります大容量回線網の整備が進められておりまして、CATV局の数が19局で、67万9,000余の世帯が加入いたしております。

これは普及率20.5%ということであります。また、第1種電気通信事業者のうち5事業者が双方向通信によるインターネット接続サービスを行いまして、2事業者が電話サ―ビスを提供するなど、CATV網の通信利用も始まっております。

昨今の各家庭への普及が進むインターネットについては、行政としても積極的な導入が進められ、情報提供の手段としてのホームページの開設でありますとか、さらには県下12市1町においてテレトピア構想をはじめとする国の地域情報化構想の地域指定を受けるなど、地域情報化への取り組みも進められております。

本町といたしましても、情報技術革命が今後さらに加速していくことが確実視されておりますことから、情報化に対する住民のニーズを的確にとらえ、情報ネットワーク社会の到来を見据えた行政の情報化、地域の情報化に取り組んでまいりたいと考えておるところであります。

特に、地域情報化手段の一つとして位置づけされておりますCATVについては、多チャンネル化による映像情報の入手をはじめ、行政情報や地域のコミュニティ放送の役割を果たす情報ネットワークが図られるなどのメリットもありますことから、情報化時代の中で重要な役割を果たすものと思われます。

しかしながら、CATVの運営状況について、厚木市を中心に運営している厚木伊勢原ケーブルネットワーク、これとの接触などにより調査いたしたところ、ケーブルテレビの設置に当たっての基盤整備(インフラ)に莫大な費用を要し、その基盤整備に対する行政負担が強いられることになること。

CATVの利用目的をどこに置くのか。また、本町の住民ニーズの状況がどの程度あるのか。テレビの難視聴対策のため、テレビが見にくい地域もたくさんあるわけでありますが、こうした方面への対策の共聴施設との兼ね合いをどういたすのか。

さらに、一般家庭が加入するための引き込み工事の負担や加入後の使用料の負担があることなどから、どの程度の加入が見込まれるのかなど、民間資本を基本として運営が行われておるCATV事業に行政としてかかわる上において多くの課題もあるわけであります。こうしたことが予想されます。
したがいまして、こうした課題や県下の市町村の実態などを調査・研究するため、既にこの7月に本町のCATV導入に当たっての調査・研究を目的とする庁内組織を設置いたしております。役場部内においては引き続き今後の検討課題とさせていただきます。

今後は政府が取り組むミレニアム・プロジェクト(新しい千年期プロジェクト)における1T(情報技術)革命の推進をはじめ、県の情報化推進の取り組みなどの情報収集を図るとともに、本町としての新世代地域ケープルテレビのあり方について具体的な調査・研究を進めてまいりたいと考えております。
以上であります。


○教育長(平川嘉則君) 教育行政についてであります。

1 目の21世紀を見据えた教育ビジョンが必要ではないかということでございますが、21世紀というものが突然やってくるものではございません。そこで、21世紀をにらみつつ、また世に問いつつ手直しをしながら、さらに良いもの、より愛川町らしさを目指して平成9年に提言したのが「愛川町人づくり基本構想」であります。

この愛川町人づくり基本構想による提言、何ゆえにこのような考えに至ったのかについて申し上げますと、平成7年のオウムのサリン事件、そして、その年の若者たちによる空前の哲学的書ブーム、「ソフィーの世界」という本を頂点として多くの哲学的書がベストセラーとなりました。

こうしたことなどは、青年層がいかに生きるよりどころを求めていたかのあかしと言えます。裏を返せば、成育期に、そして教育の機能がそのことをいかに培ってこなかったかということの何よりの証左とも言えます。しかも、その後の神戸の14歳の少年による犯罪、ナイフによる一連の事件は、自然や人、そして動物・植物との命の直接触れ合いの欠如がもたらした病理にほかなりません。

しかも、これらの病理現象は、第二次世界大戦後の日本社会が歴史とともに連綿と積み上げてきた文化の陰の部分を露呈した、極めて根っこの深い問題であることを見逃してはならないと思います。

そこで、人づくりについて根本的に見直しを図るべく提言したのが愛川町人づくり基本構想であります。 3つの視点を創出しまして、その中枢に据えた内面化の視点は、情操体験からさらに一歩踏み込んで、児童文学というものを宗教的情操と哲学的思考を内包する世界ととらえ、読書、そして読み聞かせ運動を展開してきたところであります。

この読書、そして読み聞かせ運動、これは21世紀へ向けての大事なメッセージの一つと考えております。提言して4年目、以来、毎年手直しを繰り返しながらまいったところですが、昨年来の状況を見る中で、基本構想の3つの視点のうちの社会科の視点に大きくメスを入れ込むべく抜本的見直しが迫られていると思っております。

実は、先ほどの鎌田議員さんへの答弁でも申し上げましたように、本年度の教育講演会のテ―マはそうした意味を含んでの設定でございました。

参加者の皆様には講師の尾木直樹先生による講演、また、それに続き尾木先生と愛川町の保育園、学校、社会教育関係団体等の代表者によるリレー対談を通しまして、それぞれの立場であすへの教育活動に生かしていただくと同時に、基本構想の見直しに向けて、その場で積極的なご意見をお寄せいただくようお願いしたところでございます。

ご意見をいただく場、議論の場をどう設定していくのか、先日の教育講演会の第2部はまさにその一つの場であったわけですが、現在検討しているところであります。

2番目の教育研究所の設置に向けてでございますけれども、新しい時代にマッチした教育研究所の設置につきましては、既に町長より具体的な構想を練るべき指示を受けておりまして、目下、先進地区より情報収集並びに素案づくりを進めている段階でございます。

生涯学習社会を迎え、学校は、地域、保護者に開かれた学校としてますます重要となり、また、期待されるものとなってきております。現在、新学習指導要領への移行期に入り、子供たちに生きる力を育む学校改革を進められておるところでございます。

指導室にはこのような学校改革を指導・支援する指導行政が求められておりまして、その需要はますます増大しております。

そこで、指導行政については、小・中学校の学校改革に向けた指導の充実を図るため、速やかに、適切に学校経営を指導・支援する指導室と、生涯学習を視野に入れ、教育課題に中期的にも対応できる教育研究所とに分離することを考えております。

教育研究所には、 1つとして、教育調査研究機能、具体的には情報教育にかかわる整備計画とか教育要覧「愛川の教育」の編集、教育情報の収集と提供の教育情報センターとしての役割、こうしたことがあろうかと思います。

2つ目には、教育相談機能、これは適応指導教室の運営とかスクールカウンセラー等の派遣による教育相談事業の推進、さらには非社会的・反社会的問題行動への対応、こうしたことが挙げられるかと思います。

3つ目には、学校カリキュラム編成支援機能ということ、これについては社会科副読本「あいかわ」の学校カリキュラム編成支援等の研修等でございます。以上3つの機能をあわせ持つものとして、教育研究所の成立につきまして研究中であります。

教育行政の3点目でございますが、朝の読書、読み聞かせの一層の充実をということでございますが、学校における朝の読書につきましては、週を通して実施している学校は、小学校1校、中学校3校、週に2回ないし4回程度実施しているのが小学校5校でございまして、町内すべての小・中学校で実施されております。

朝の読書につきまして、生徒の反応は、 「物語の主人公に成り切って読むようになったし、相手の立場を考えられるようになった」 「創造力が広まリ個性が豊かになる。物事を柔らかく考えられるようになった」 「本を読んでいると心が落ちついてくるようになった」とプラスの評価をしているとの報告を受けております。

また、現在、小学校5校にそれぞれの読書ボランティアサークルが誕生しまして、読み聞かせなどでご活躍いただいております。このような読書ボランティアサークルの活動の広がり、活動の保障、保険を含めた活動の保障、そして、何よりも活動の質的向上に向け、いかに支援していくかが今後の大きな課題でありました。

本年度も図書館と半原公民館の事業をシリーズとして連動させまして、読書ボランティアサークルに所属している方々を対象にして、ボランティアの資質の向上に資していきたいと考えております。来年以降はさらなる充実が望まれてくると思います。

4点目の学校給食調理業務の民間委託についてでございますが、愛川町の学校給食のあり方につきましては、皆様方のご意見をお伺いしながら研究してまいりたいと存じます。

ご質問の学校給食調理業務の民間委託につきましては、基本的には調理員の雇用の問題でありまして、行政改革の指針により職員の定数適正化計画に基づき、ここ数年、定年退職等による欠員補充は行わず、臨時職員により対応している現状であります。このようなことから、年々正規職員へかかる負担が増加していることや、臨時職員体制にも限界があり、適正管理の面から見ましても早々に解消する必要があり、経験と実績のある民間業者への委託切り替えを検討しているところであります。

したがいまして、調理員の欠員部分の雇用形態を町から民間業者に替えるものであって、現在行われております給食の方式や食材、献立、栄養指導、調理指導など給食指導等全般にわたって業務を委託するものではありません。

従来から愛川町では各小学校に1名の栄養士を配置しているところでありまして、この単独校調理の利点を生かして、温かいおいしい給食の提供に向けて、今後も衛生面、安全面に一層気を配りながら取り組んでまいる所存であります。

また、PTAや保護者の皆様へのご理解につきましては、給食そのものに変更を生じさせるものではないことから、実施する学校、関係者にはその段階でお知らせをさせていただきたいと存じます。


○議長(田渕国夫君) 9番熊坂 徹君。

○9番(熊坂 徹君) それでは、順次再質問をします。

まず、ケーブルテレビの問題ですけれども、厚木伊勢原ケーブルネットワークと接触されたということですけれども、具体的に業者の方がどういうお話をされていたか。
要するに、愛川町にケーブルテレビを引っ張る、その可能性―事業費が幾らかかって、行政へはどういう支援をお願いしたいということについて、もう少し具体的な接触の内容についてお伺いします。

2点目は、ケーブルテレビの会社というのは厚木伊勢原さんだけじゃなくて、県下では20社近く営業しているわけです。近隣でも相模原市ではタイタスさんですか、最近ジュピターさんになったかと思うんですけれども。

それから、大和あるいは海老名、座間方面ではシティテレコム神奈川という民間のケーブルテレビ会社が営業しております。ほかのこういった民間のケ―ブルテレビの会社に声をかけたのか。
多分
、声はかけなかったんじゃないかと思うんですけれども、その点、今後についてはどういうふうに考えられておられるのか。これが2点目です。

それから3点日、町長は、インフラの整備に莫大なお金がかかると、その資金の負担が大変なんだよと、そういうお話でした。基本的にはっきりさせておきたいんですけれども、要するに、行政主導でやるのか、それとも民間主導でやるのか、その辺の基本的な考え方について確認させていただきたいと思います。


次に、教育の問題ですけれども、私は教育ビジョンについて申し上げたんですけれども、先ほど来、愛川町の人づくり基本構想について議論もされてきているところでありますけれども、先ほどのご答弁によれば、社会化を図っていくと。そういった面では、抜本的な改革、見直しが必要なのではないかと。

それに対して、町民皆さんの議論の場をどうやって設けていくかという内容のご答弁をいただいたかと思うんですが、やっぱり基本は私もそこだと思うんです。

この人づくり基本構想は、 「愛川の教育」12年度版には12ページに「生きる力を育むポイント」として例示、今までブランクになっていたところがいろいろ埋め込まれております。

これは指導主事の方が原案をおつくりになったと聞いているんですが、基本的には上からの流れなんです。上からだんだん下の方におろして、最終的に学校からPTAと、こういう流れと、当然、下からの流れというのもつくっていかなきゃいけなんじゃないかと。

そういう下からの流れをつくるときにはやっばり町民皆さんの議論の場が必要だと思うし、教育問題の一番の専門家というのは子供だと思うんです。自分自身のことですから。

たしか尾木先生も、子供の間題のプロは子供であるというような発言もされていたと思うんですけれども、そういった一番の当事者である子供たちの声もきちっと聞けるような、そういう議論の場をつくっていくと。そういった意味で、愛川町の21世紀の教育ビジョンは人づくり基本構想も含めて考えていくような教育運動、それが必要じゃないかと思うんです。

先日、私は教育関係の方とちょっとお話をする機会がありまして、こういう話が出たんです。ちょっと古いんですが、長洲知事さんのころ、騒然たる教育論議を起こさなきゃいかんというような非常に機運の高まりがありまして、そういったときのことを懐かしく思い起こされていましたけれども、時まさに愛川町でも騒然たる教育論議を起こさなきゃいけないという視点に立って、21世紀の教育ビジョンというものをつくっていく。

そのつくっていく過程がまた学習過程になるわけです。そういう取り組みについて、人づくり基本構想一本でいくということじゃなくて、上から下におりてきましたので、町民サイドがどういうふうに受け止めるかも含めて、その辺の議論を双方向でやっていくという、そういう視点が大事じゃないかということで今回提案をさせていただいたわけです。それについてちょっと簡単にご答弁いただけたらと思います。

それから、教育研究所については、今、いろいろ構想を練っている段階であると。
基本的には設置に向けて前向きな取り組みをされておるということで、私も非常に意を強くしたわけでありますけれども、その中で、基本的な考え方として、今の教育委員会の体制としては指導室と研究所を分けていくと、たしかこういう考え方を一つ示されたと思うんです。

それから、学校相談業務であるとか、そういうことだと思うんですが。
私は、指導室の改革といいますか、あり方の見直しというのが教育研究所を考える中では必要なんじゃないかと思うんです。

やはりこれからは地域との
連携というのが重要になってくると思いますし、その場合には、指導室のあり方が、学校を指導するという立場じゃなくて、あくまでも側面からサポートするという役割を担っていかなきゃいけないと思うんです。

だから、私は指導室という名前も余り良くないと思うんですね、指導室というね。指導、管理上のお仕事もあると思いますけれども、余りそういうのは前面に出さないで、あくまでもサポートすると、そういう立場に立たないと、これからの地域との連携というのは言葉だけに終わって しまうという感じがするんです。

ここで私に提案させていただきたいんですが、今、指導室は指導主事の方が2人おられるわけですね。
よくお話しになられる、議会で問題になりますけれども、寒川町には4人いられるんです。愛川町より倍のスタッフを抱えていられるわけです。

寒川町はさらに教育研究室も立ち上げていられると。そういうことで、愛川町は人的な配置においても非常に寂しい感じがするわけです。
これは一つの案ですが、ぜひ指導主事の方を1人増やしていただいて、3人体制にしてもらうと。愛川町の場合は中学が3校あります。それに対して小学校が2校ずつくっついていますので、やっぱり地域割じゃないですけどね、3人配置して、それぞれの指導主事の方が各学校の担当を決めて、そこできめ細かな指導といいますか、やっばり支援だと思うんですね、サポ−ト。

私がここで一つ申し上げたいのは、ぜひ指導主事の方も学校現場で授業をやってもらいたいと思うんです。余りこういうところはないと思うんですが、現場を知らずして指導はできないと思いますし、以前、学校現場におられた方が来ていますけれども、やっばり生の子供たちの声なり学校の現状、実態というのをわかってないといい考えも出てこないと思 うんです。

だから、指導室のあり方については、地域との連携ということからすれば、もっと下の方におりて、本当に同じ目線で問題を一緒に考えていくと。そうしないと、地域との連携というのはやっばり言葉だけに終わってしまうと。

研究所なんですけれども、やっばりいろんな課題があるというのは私も承知しているんですが、余り今までの考え方にとらわれていては現実の問題に対応できないと思うんです。

ですから、やっぱリーつ重要なテーマ、例えば学校の地域との連携という、そういうテーマとか、とにかくそれだけじゃなくてもいいですが、一つ大きなテーマを決めて、みんながそれに向かって頑張ってやっていくと、そういう取り組む姿勢というのが必要だと思うんです。

あれもやり、これもやりという、やらなきゃいけないんですけれども、やっばリーつ目標を定めて、例えば、それに対しては毎年ちゃんと報告書にまとめるとか、レポートを出して皆さんに返していくと。
そこから現場の声なり、あるいはPTA、保護者の方の声を聞いていくと。何かそういう仕組みを考えないと、今までの教育委員会の体制というのはもう機能しなくなってきているという、そういう実態があると思うんです。

その辺までメスを入れないと
、幾ら教育研究所をつくっても、これはまた結局、機能しないと思いますので。その辺、半分は私の思いつきみたいなことでありますけれども、それについてご答弁いただ きたいと思います。

それから、人づくり基本構想について、教育長に一つ具体的なことをちょっとお尋ねしたいと思うんです。
えてして教育というのは非常に美辞麗句で語られることが多いです。なかなか中身が伴わないというのは私もふだんから感じているので、具体的な例を挙げて一つお尋ねするんですが、立派な人づくり基本構想があると。

私も内容については異議ありません。
ありませんけれども、じゃ、例えば、学校で何か事件があったりしますと、よく懇談会が開かれたりするわけです。そこで話し合いが行われるわけです。

ところが、話し合いが終わって、結局、それでおしまいなんです。で、なかなか解決策につながっていかないと。肝心の何をしたらいいかというのがそういう懇談会の場でなかなか出てこないんですね。
最近もあるお母さんからそういう話を聞いたんです。集まりを持つのはいいけれども、
じゃ、何をしたらいいかというのがいつも出てこないで終わってしまうと。
そういうことです。やり方がまずいのか、それとも何かほかに問題があるのか、そのことで、教
育長にどうしたらいいのかも含めてお答えいただきたいと思います。

それから、読書、朝読と読み聞かせについてはやっと教育長の熱意が実を結んできたのかなと思いますし、ぜひこれからも力を入れて取り組んでいっていただきたいと思います。

最後に、給食の問題ですが、これは先ほど教育長から答弁をいただいたわけですが、私はちょっと耳を疑ったんです。
調理業務の民間委託というのは、行革の流れの中での雇用の問題であるというような発言をされたんですが、町の企画課の職員がこういった考え方をするならともかく、教育長がこういう説明のされ方をするというのは、ちょっと私、信じられないんです。

あくまでも学校給食というのは教育の一環でしょ、これは。私はそう思うんです。まず行革じゃないですよ。まず教育があり、教育を保障するものとして、一つの要素として、あるいはこれからの総合学習なんかでも食教育とかそういうものが非常に重要になってきているわけです。

これについて、私はきょう資料を持ってきていますけれども、これはたしか文部省の方からだと思いますが、そちらにもいろいろ来ているでしょう。
「健康づくりを生かした学校給食」とか「地場産物を生かして、学校、家庭、地域との連携を深める運動の実施について」、これらは神奈川県の教育庁の方から来ていますけれども、文部省のそういう取り組みなんかも最近は随分力が入ってきていると思うんです。

そういったときに、いや、調理業務を委託するんだから中身は何も変わらないよと。
確かにそうですね。自校方式は変わらないです。自校方式には変わりないけれども、自校方式の中身、人が変わっちゃうわけです。

具体的にちょっと教育長に聞きますけれども、まず、給食の安全性といった観点から、直営と民間委託ではどちらが信頼性があるのか、この点。

次に、今言いました食等の関係で、地場産の野菜や米を食材に使って、これから総合学習に取り組むといった場合に、どちらの方がこういった教育の課題に取り組むメリットがあるのか

民間委託の場合、まず調理に携わる調理員の方がかわるわけです。今までは、 10年、20年も今の方がやってきておられるわけです。民問委託になると、チーフの方はそれなりの資格を持った方が配属されると思いますけれども、本町の保育園の調理業務の委託を見ても、しょっちゅう人の異動があるわけです。日曜日の案内を見ますと載っていますよ。時給780円でしょっちゅう募集がかかっています。ということは、それだけ異動が激しいわけです。そういう方と、 10年、20年のベテランの方とどちらがおいしい給食、安全な給食かできるのか、この点。

それと、問題なのは、これは栄養士さんとの関係があるわけで。あくまでも業務委託ということになると、口出しができないんですね。業務をそっくり委託するわけですから。
今までのような調理員さんとのチームワークでの給食づくりができないんです。これは最大の欠点ですね。

もう既に先行して実施している学校が東京都に何校もありますけれども、そこの栄養士さんが口をそろえて言うのは、とにかく給食の質が低下したということです。
なぜかといったら、チームワーク、受け付けないですよと。口出しできないんです。それは契約関係に基づいていますから。そういういろいろな点を考えたときに、教育的に考えて、どちらがいいのか、まずここを押さえる必要があると思うんです。ただ単に変わらないという、こういう言い方というのは,……形は変わらないですが、中身が変わっちゃうわけですから

やっぱりその辺のきちんとした検討というのが求められていると思います。

最後にもう1点、要するに、私も第1問目で言いましたけれども、検討委員会は、委託の検討委員会じゃなくて、まず学校給食のあり方についての検討委員会をやっばり設けるべきだと思います。
もう決まった段階で、決まったからお知らせしますなんていうのはまさに行革の精神に反しますね。
愛川町の行政改革ですけれども、ここには住民参加が非常に大事だよと、指針までつくっているわけですね。指針まで。ちゃんとそれで情報も公開して、これからは計画策定の段階から町民の皆さんに参加していただいてつくっていく時代なんですよと。

まして給食なんかは大事な問題じゃないですか。それを全然、、そのプロセスがね、いや、プロセス大事だって書いてありますよ、ここに。「プロセス重視の立場をとる」って、指針の中に。やっぱリこのプロセス自体が学習の機会だと書いてある。非常に教育的なんですよね。

やっぱり、ましてや、教育の問題を扱っているわけですから、教育的な考え方、視点に立った上で、こういう問題も取り組んでいただきたいと思いますので、最後に、私は検討委員会をぜひ設置していただきたいと思うんですけれども、それについてご答 弁いただきたいと思います。


○総務部長(馬場進太郎君) それでは、CATVについてのご質問がございましたけれども、そのご質問の内容等につきましては、本町ではそれらにつきまして研究組織を立ち上げ、まだ調査・研究の緒についたばかりでございます。

町民のニーズ、コンセンサスも得られておりません。町として本当にCATVが必要なのかどうかを含めまして、慎重に対応すべきと考えております。

ただ、神奈川広域CATVネットワーク構想の考え方は前にも申し上げてございますけれども、民間主導による整備であります。現実に、ご指摘がありました相模原市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市、これらについては民間が進出いたしております。

今お話を伺っております厚木伊勢原ケーブルネットワーク株式会社は、自治体が加わった第三セクターであります。現に今、厚木市では、その普及率でございますけれども、対象エリアの中でも17.7%弱という普及率だそうでございまして、全世帯から見ればほんとにわずかであるという状況だということです。

また、新聞報道等でも、光ファイバーの整備事業などにつきましては、秋に編成する2000年度補正予算に前倒しで盛り込まれる見通しのようであります。

そうなりますと、民間における整備がさらに進むかもしれません。このように情報関連の動きは目まぐるしく動いておりますので、当面、こうした動きを注視しつつ、町として、必要性を含め、しっかりした設計図を固めるための調査・研究を進めることであると認識いたしております。
以上です。

○教育長(平川嘉則君) まず、 1点目の21世紀へのビジョンづくりという中で、先ほどの尾木先生の講演内容を引用されてご指摘いただきました。先ほど申し上げましたように、どのような形で議論をしていくか、その議論の場をどう設定していくか。こうした中では、尾木先生の考えを一つ軸にしながら、その辺で21世紀懇話会の提言、そうしたことも絡めて、広い角度からメスを入れていきたいと考えております。

子供が主人公である、いや、そうではない、子供が教育の専門家であるというようなご指摘もいただきました。その辺のことも含めて、尾木先生の一つ一つの言葉を吟味しながら、先ほど言いましたように多角的な視点から検討していきたいと思います。

それから、2つ目の教育研究所のあり方に関してでございますが、これは現在、情報収集、研究中であるということでご答弁させていただきました。

そういう点では、どういうことをやっているかという情報収集だけでなく、そのメリット、デメリット、さらにはその効果というものを十分見きわめた中で、愛川方式というものを模索してまいりたい。

ご指摘の目標を立ててということでは、これは各教育研究所が恐らくその年度・年度の重点目標を掲げていると思います。そうした中で、そうした目標というものをもっとずっと一本化に絞るような方向性へというようなご示唆かと思いますけれども、この辺も十分深く研究させていただきたいと思います。

あわせて、指導室のあり方というご指摘をいただきました。学校の支援、うちの指導主事は学校へ行っても模範授業を十分できる能力を持っておりますけれども、指導主事の職能にはその面がございませんので、どちらかというと遠慮している形をとっているかと思います。

地域との連携という点では、片や社会教育主事という専門職もおりますので、その辺の学社融合の中で、またひとつ開かれた学校づくり、そして地域との連携、そうしたところを専門職という立場から問題を掘り起こしていきながら投げかけてまいりたいと考えます。

それから、学校給食の関係でございますが、先ほど私が申し上げました答弁に大変疑念のお考えをお持ちのようでございますが、今回の委託に関しては食教育がねらうものを決してそぐものではないという判断に立ちました。

したがって、私自身、食教育は人間形成、人格形成の基本になるものであるという考えを持っておりますので、食教育ということは重視しております。
ただ、今回が食教育を根本から云々するということではない。その根拠、先ほど4点ほどご指摘いただきましたけれども、この4点については、食教育がねらうところを決してそぐものではないという根拠は後ほど教育総務課長からご答弁申し上げます。

そうした点から申し上げて、現在のところではあえて学校給食にかかわる検討委員会の設置というものは必要ないと考えております。

○教育総務課長(沼田 卓君) それでは、熊坂議員さんへの再答弁の関係ですけれども、まず1点目ですけれども、先ほど健康づくり、それから、地場産のものを生かした取り組み、自校方式は変わらないけれども、そういうものはできないのではないかというお話でしたけれども、こういう栄養指導の面につきましては、調理員さんが行うのではなくて、栄養士さんが行っております。

本町の場合は小学校全部に栄養士さんが1人ずつおりますけれども、よそでは栄養士さんが何校かを兼ねているところもあります。
そういう面から見ますと、愛川町の場合は非常に恵まれていると言ってもよろしいかと思います。そういうことでありますので、特にそういう問題点はないと思います。

それからもう1点、安全性について、直営と民間のどちらに信頼性があるのかということですけれども、これもどちらも信頼があると私は思っています。
民間では信頼がないと議員さんはおっしゃっているのかなと。それはちょっとおかしいのではないか。

それは業者さんをきちっと選び、責任ある業者さんにお願いすればよろしいと。それから、それは契約の内容でもうたっておく必要がある。そういうふうに考えておりますので、特にどちらがどうということはないと理解しております。

それからもう1点、栄養士さんとの間が民間業者の調理員さんだとうまくいってないという話を聞きましたけれども、それは人間関係の間題ですから、場所によって違うのではないかと思います。
うまくいっているかいないかについては、うまくいっていただかなければ因ると思います。これが町の職員であっても、人間関係が悪くなれば非常に業務に支障が出ますので、そういう面は同じだと思います。

それから、業務に支障が出ないようにするためにはかえって民間の方がいいということもあります。町の職員の場合ですと、仮に人間関係がうまくいかなってもやめていただくこともできませんし、異動するとしても近いところということになります。
民間業者さんの場合ですと、また違った方にお願いするということも可能でありますので、そういう面で差をつけるということはないと思います。

それから、最後の検討委員会の設置の関係ですけれども、皆さんにお諮りして検討をしていく必要があるのではないかというお話でしたけれども、まず基本的には東京都の方でも先にお諮りした経過が昔はあったそうです。

それからもうしばらく年数が経過しまして、東京都の江東区ですとか、荒川区ですとかはそれぞれ私も実際にお伺いしておりますし、聞いてきましたけれども、今は実績のある業者さんにお任せして、特に問題なく仕事ができているというお話です。

そういうものをとらえて、給食業務全体を委託するのではありませんで調理業務だけということで、教育長の方から最初に答弁申しましたように、給食そのものが変わる場合には皆さんにおお知らせする必要がある。

ですけれども、そうでない場合には、後から委託をした学校のみお知らせをすればよろしいという考え方で現在のところは進んでおります。
検討委員会もまだ継続しておりますので、熊坂議員さんのご意見は検討委員会の方にお知らせさせていただきたいと思います。
以上です。

○教育長(平川嘉則君) 1点落としておりまして、事が起きたときに学校で保護者を招集する。集まりを持つのはいいが、何も出てこないという点でございますけれども、今、教師が教育のプロであると言われつつも、しかし、その教師であっても予想だにつかないことがほんとに次から次へと起きているということで、教師側にも大きな戸惑いがあるということについてはひとつご理解賜りたいと思います。

そうした中で、模索をしていく、その摸索をしていく段階で、教師集団の中の繰り返してはなく、むしろ地域に開いて、その中でともどもいろいろな角度から模索してまいりたいというところからの地区懇談会と受け止めていただきました。

ただ、私どもも、いろいろな場で、地区懇談会に出ても学校からは何も出てこないと。学校も一つの大きな発信基地にならなければならないわけですけれども、いろいろなところが今は発信基地にならなければならない、そういう社会情勢にあろうかと思います。

教員のそうした基本的な素養といいますか、未知のものにぶつかったときにどうしたらいいのか、そうした基本的な素養、それを支援すべく、今、指導行政、そして人づくり基本構想の考え方も基本的にはそこに位置づいているというふうにも受け止めていただけると思います。
以上です。